文春、フジ社員関与の内容訂正 会食誘ったのは「中居氏」
元タレントの中居正広さんと女性との会食を巡るトラブルで、週刊文春編集部は28日、昨年12月26日発売号の記事で報じたフジテレビ社員の関与について、電子版で内容を一部訂正し謝罪した。女性がフジ社員から会食に「誘われた」と報じたが、その後の取材で「中居氏に誘われた」ことが判明したという。
同誌は28日に発表したコメントで、トラブルが起きた2023年6月より前にフジ社員が女性を中居さん宅でのバーベキューに連れて行ったとする取材結果などを根拠に「フジ社員が件(くだん)のトラブルに関与した事実は変わらないと考えています」と主張した。
フジが27日に開いた記者会見では訂正前の文春報道を前提にした質問が相次いでいた。フジはトラブルが起きた会食について社員の関与を一貫して否定。文春側の訂正を受けた28日、「当該社員は会の設定を含め一切関与しておりません」と改めてコメントした。今後は第三者委員会の調査に委ねる。
同誌電子版に掲載された訂正文では、女性が会食を「フジ社員がセッティングしている会の"延長"と認識していた」とも説明。同誌1月8日発売号以降の続報では、訂正した内容を踏まえて伝えてきたという。
編集部によると、フジ問題をテーマにした弁護士の橋下徹さんのインタビュー記事を電子版に27日に掲載。橋下さんは同誌が続報以降の記事で「しれっと誤りを上書きしていた」と語り、読者に不誠実だと批判した。週刊文春の竹田聖編集長は「橋下さんの指摘を真摯に受け止め、訂正を発表すべきだと判断した」として、フジの記者会見のタイミングとは無関係だと話している。
フジの港浩一社長と嘉納修治会長が辞任を表明した27日の記者会見は10時間を超え、28日未明に終了した。第三者委の調査報告書は3月末をめどに提出される予定。〔共同〕
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)

中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビ社員が関与したと報じられた問題。フジ・メディア・ホールディングスが設置した第三者委員会は調査報告書を公表し、中居さんから女性への性暴力はフジテレビジョンの業務の延長線上だったと認定。企業風土がハラスメントや人権侵害につながったと指摘しました。