月探査機「SLIM」上空から確認 NASAが画像公開
米航空宇宙局(NASA)は26日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げ、日本で初めて月面着陸に成功した探査機「SLIM(スリム)」について、月の上空から人工衛星で撮影した画像を公開した。着陸後の画像には当初無かった白い点が写り、スリムが月面に到達したことを示している。
スリムを撮影したのは月の上空を周回する「ルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)」と呼ぶ人工衛星だ。公開した画像はスリムの着陸地点を上空約80キロメートルから撮影した。別の画像では、スリムの周辺の月の地面が白色に変化していることも分かった。NASAは、スリムが着陸時に月の地面にエンジンを噴射した影響だと分析している。
スリムは日本初、世界5カ国目の月面着陸を20日に達成し、その後の分析で世界初となる誤差100メートル以内の「ピンポイント着陸」も成功したと分かっている。
ただ、着陸後に太陽電池が想定と異なる方向を向いてしまい、27日現在も発電ができていない。JAXAは今後、太陽の方向が変わって太陽電池が復旧するのを待ち、追加観測ができるよう準備を進める。
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