中国、台湾TPP加盟申請「断固反対」 外務省副報道局長
【北京=川手伊織】中国外務省の趙立堅副報道局長は23日の記者会見で、台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟申請に強く反発した。「台湾がいかなる公的な性質を帯びた協定や組織に参加することにも断固反対する」と述べた。台湾の加盟阻止に向けた関係国への外交的な働きかけを強めるとみられる。
趙氏は、中国大陸と台湾が1つの国に属するという「一つの中国」が「国際社会における普遍的な共通認識だ」と強調した。そのうえで「中国はいかなる国も台湾と公的な交渉をすることに断固反対する」とも語った。
中国は台湾に先立ち16日にTPPへの加盟を申請した。それでも台湾への警戒感を強めるのは、外交上の問題が絡むからだ。
TPPは日本やオーストラリアが主導し、英国も加盟交渉を進める。米国との同盟国が多い経済圏に台湾が先に加わると、台湾を「国」として扱う動きが加速しかねないとの懸念が中国側にはある。