イスラエルがイラン攻撃 ドローンか、空港周辺で爆発音
欧米の複数のメディアは19日、イスラエルがイランに同日反撃したと報じた。現地メディアによると、中部イスファハン州の空港周辺で爆発音が聞こえたという。
現地メディアは複数の州で防空システムが発動したと伝えた。地元関係者の話として、イスファハン州の北西で爆発音が聞こえたと報じた。イスファハン空港や空軍基地に近い地域だという。同州にはイランの核施設もある。
イラン国営メディアによると、核施設は被害を受けていない。イスファハン上空でドローン(無人機)3機が確認され、防空システムが作動してドローンを破壊した。地上での爆発は発生していないという。
ロイター通信は関係者の話として、今回の攻撃に米国は関与していないものの、攻撃前にイスラエルから通知があったと報じた。
一方、米紙ワシントン・ポストは19日、イラスエル当局者の話としてイスラエルがイラン国内を空爆したと伝えた。イラン領土内に反撃できる能力を示す狙いがあったという。
航空当局はイスファハンを含む同国内の複数の都市で航空便の飛行を停止した。
イランは1日のシリアのイラン大使館周辺への空爆をイスラエル軍によるものと断定し、13日にイスラエル領内にドローンやミサイルで攻撃した。米国とイスラエルの両政府は「99%を撃墜した」と説明した。
イスラエルのネタニヤフ首相はイランに対して報復する考えを表明していた。イスラエルが攻撃を仕掛ければ、イランはさらなる報復に出る姿勢を示している。地域大国の両国が全面衝突すれば、大規模な紛争に発展する恐れがある。
欧米はイスラエルによる報復攻撃には反対していた。米国のバイデン大統領はイランによる攻撃の直後、ネタニヤフ氏に反対の意を伝えたという。イタリア南部カプリ島で開催中の先進7カ国(G7)外相会合も18日の討議でイランとイスラエルの双方に自制を求めていた。
米英両政府は18日、イスラエルを攻撃したイランへの追加制裁を発表した。バイデン米大統領は声明でG7は「イランへの経済的圧力を強めるため一丸となって行動する」と表明した。
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(更新)
イスラエル軍は2024年10月1日、レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラに対し、イスラエルと国境を接するレバノン南部で「限定的」な地上攻撃を始めたと発表しました。その後、イスラエル軍は、イランがイスラエルに向けて同日にミサイルを発射したと発表しました。最新ニュースと解説記事をまとめました。