名古屋市幹部が嘱託職員採用で不正 県警、書類送検へ
名古屋市が2010年4月に実施した嘱託職員の採用試験で市職員3人が試験結果を改ざんし、男性(65)1人を不正に合格させた疑いがあることが、21日わかった。市は虚偽有印公文書作成・同行使の容疑で3人を愛知県警に告発。3人は不正を認め、一部は市の調査に「市議から(採用の)依頼があった」と話しており、市は経緯を調べている。
県警は来週にも3人を書類送検する方針。
市によると、改ざんに関与したのは健康福祉局の生活福祉部長(56)と保険年金課長(58)、保険料係長(52)=いずれも肩書は当時。合格させた男性は一般常識を問う筆記試験の成績が合格水準に達しておらず、係長が採点ミスを装って得点をかさ上げした。市は男性の採用を取り消す。
今年4月に「市長ホットライン」に匿名の通報があり、市が内部調査を進めていた。21日午前、記者会見した住田代一副市長は「中立公正であるべき職員採用で不正があった。おわび申し上げる」と陳謝した。