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被災地、挑む夏「助けを待つ暇はない」(ルポ迫真)
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岩手県大槌町の海岸線からわずか500メートル。日本酒「浜娘」を醸造する赤武酒造の敷地には3本の井戸だけが残る。明治三陸大津波が襲った1896年に創業。幾多の災害に耐えた土蔵も東日本大震災の津波で跡形もなくさらわれた。
「元の場所に酒蔵を再建しても、4年後にどうなるか保証できませんよ」。5代目社長の古舘秀峰(47)は4月、町役場の職員の言葉に声を失った。この地で再び立ち上がる。そんな思いで中小企業...