最高裁長官「憲法改正、国民的議論を」 憲法記念日前に会見
竹崎博允・最高裁長官は3日の憲法記念日を前に記者会見を開き、憲法改正について「国民的議論に委ねられるべきだ」との考えを示した。
竹崎長官は「憲法は国の形をどういうものにするか定めたもの。国民すべてが国のあるべき姿を真剣に検討し、結論を出すべきだ」と強調。安倍政権が意欲を示す改憲の発議要件の緩和などについては「(長官として)是非を述べるのは相当でない」と言及を避けた。
導入から4年を迎える裁判員制度は「順調に運営されている」と評価したが、書面中心の立証が増えていることなどを挙げ「法曹と裁判員の間でギャップが生じ、分かりやすさが年々低下している」と指摘した。
また、裁判員になった女性が公判後にストレス障害と診断されたケースを踏まえ、「必要があれば、今まで以上のメンタルケア体制の構築も考えなければならない」と述べた。