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香港で「国家安全法」に反対デモ 180人以上を逮捕

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【香港=木原雄士】香港で24日、社会統制を強める「香港国家安全法」に反対する数千人規模のデモがあった。警察は物を投げつけた若者らに催涙弾を発射し、180人以上を逮捕するなど混乱が広がった。香港では国家安全法が「一国二制度」を骨抜きにして、言論の自由や政治活動の抑圧につながるとの反発が強い。今後、抗議活動が激しくなる可能性がある。

今回のデモは香港政府が新型コロナウイルス対策で9人以上の集会を禁止してから最大規模。警察は違法なデモだと解散を命じたものの、若者らは制止を振り切って幹線道路を行進した。

デモはSNS(交流サイト)で呼びかけられた。香港島の繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)に集まった若者らが「天滅中共(天が中国共産党を滅ぼす)」「香港独立」などと書かれたプラカードを掲げた。

デモ参加者は道路に障害物をおいて火を付けたり、一部の店舗を破壊したりした。新型コロナがほぼ終息した香港の繁華街は多くの買い物客らでにぎわっていた。多数の武装警察が出動し、公共交通機関が止まるなど混乱した。香港政府は「暴徒が傘や物を警察官に投げた。警察は暴力行為を阻止するために催涙ガスを使用した」と取り締まりを正当化した。

香港では逃亡犯条例改正案をめぐる一連の大規模デモから6月で1年の節目を迎える。中国が開催中の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で香港議会を通さずに国家安全法を制定する方針を突然打ち出し、市民の間では「一国二制度」が崩壊するとの危機感が高まっている。

香港政府は新型コロナ対策を名目に、毎年恒例となっている6月4日の天安門事件の追悼集会を禁止するなど、民主派の動きを厳しく制限する。当面はデモを認めない方針で、警察との衝突を辞さない過激な若者らの抗議が続く可能性がある。

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