「デマ退治」が不安増幅 買い占め騒動ツイッター分析
デマを打ち消そうとする投稿の急増が、意図せぬ形で逆に社会を混乱させていた。2月末から全国に広がったトイレットペーパーの買い占め騒動に関し、ツイッター上の投稿と商品の販売状況を分析すると、意外なメカニズムが浮かんだ。当初は「主犯」とされたデマ投稿は実は拡散していなかった。ネット上の情報が現実社会に及ぼす影響は複雑さを増している。
分析は日本経済新聞と東京大学の鳥海不二夫准教授、データ分析会社のホットリンク

データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。