NYの交通機関、職員にコロナ感染拡大 混乱深まる
【ニューヨーク=河内真帆】新型コロナウイルスの感染拡大を受け、公共交通機関の運行に影響が広がっている。地下鉄やバスの運行を担うニューヨーク州都市交通局(MTA)の職員に感染が広がり犠牲者も出ている。減便により車両が混雑し、乗客が感染防止の距離を保てないといった不満も出ている。
MTAの全職員7万4000人のうち、3月末時点で約8%にあたる6000人が病欠している。このうち3300人は隔離中で約600人が陽性と確認された。地元紙の報道では最低でも9人が新型コロナの犠牲になったという。
ニューヨーク市の地下鉄は通常、平日に平均約550万人の利用があるが、外出禁止令や学校の閉鎖に伴い乗客数は9割減った。利用者の減少や職員不足を背景にMTAは3月25日から運行を縮小。地下鉄では平均で20分に1本というダイヤになった。
しかし医療関係者など通勤が必要な人々の需要は残っており、時間帯によっては車両が混雑している。感染を防ぐために人々が距離を保つ「ソーシャル・ディスタンシング」の基準となる6フィート(約2メートル)を守れないとの懸念も出ているという。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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