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リーダーが10人 ラグビー日本の意思決定力

ラグビーW杯協奏曲(1)

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スポーツの歴史を振り返っても、今のラグビー日本代表は珍しい特長がある。「〇〇(監督名)ジャパン」という愛称がつき、「監督」の存在感がクローズアップされがちな日本にあって、「選手自身で動かすチーム」を目指してきたからである。9月28日に行われたワールドカップ(W杯)日本大会の2戦目、アイルランド戦は、それが問われる試合だった。

前回大会から日本を率いる主将のリーチ・マイケル。W杯で初めて先発を外れ、ベンチからの出場となった。従来の日本代表ではあり得ない、異例の決断である。

アイルランド戦、主将不在でも揺るがなかった組織

W杯のような大舞台で主将を外すことは、サッカーなど他競技の日本代表でもめったにない。特にラグビーでは監督が試合中に出せる指示は限られており、主将は「グラウンド上の監督」とも言える立場。本来なら意思決定に支障を来すこともあり得る、リスクのある決断だった。

主将不在で臨んだアイルランド戦。日本の組織は揺るがなかった。代理の主将を務めた南アフリカ出身、ピーター・ラブスカフニを皆で支えたからだ。リーダー陣の一人、稲垣啓太は言う。

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