ポケモンGO 始まりはエープリルフール
ポケモンGOのつくり方(1)
6月13日、米イリノイ州シカゴ市のグラント公園に朝から数千人近い人たちが集まった。みなスマートフォンを片手に園内を歩き回っている。お目当てはめったに手に入らないポケモンGO(ゴー)のモンスターだ。7歳の息子とカリフォルニアから訪れたスチュアートさん(45)は「息子につられて僕もはまってしまった」と興奮気味だ。
2016年7月にスマホ向けの無料アプリとして登場したポケモンGOは、最初の1カ月でのダウンロード数と売り上げがスマホゲームとして史上最高に達した大ヒットゲームだ。現在までの累計ダウンロード数は10億を超え、ユーザーが歩いた総距離は230億キロメートル超にのぼる。シカゴのイベントには4日間で6万人が集まるなど、熱狂はなおおさまっていない。
同ゲームの開発を担当したのがナイアンティックだ。リリース当時はシリコンバレーの数あるスタートアップ企業のひとつにすぎなかったが、ポケモンGOのヒットにより運命が変わった。同ソフトが生み出す...

2016年夏の発表後、スマホゲームの世界記録を次々と塗り替え社会現象を巻き起こした「ポケモンGO(ゴー)」。開発したのは米サンフランシスコに本社を置くグーグル発スタートアップのナイアンティックだ。その影には企画立ち上げに奔走した日本人社員たちの姿があった。「グーグルマフィア」と呼ばれる人脈を生かし、他社の最新技術も柔軟に取り込みながら膨張するシリコンバレー企業の成功方程式を追った。
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