「メキシカン・アメリカ」という言葉が9日、インターネット上のトレンドワードになった。
この伏線は、1月20日に正式に就任するトランプ次期米大統領が7日(現地時間)の記者会見で、米国の隣国メキシコが米国に巨額の貿易赤字をもたらしていると不満を示した際、米国南部にある「メキシコ湾」を「アメリカ湾」と改称すると発言し、波紋を広げたこと。この発言を受けて、メキシコのシェインバウム大統領が8日(同)の記者会見で、かつての北米地域の地図を背景に、当時は北米大陸が「メキシカン・アメリカ」と呼ばれていたとした上で、スペイン語で「アメリカ・メヒカーナ(メキシカン・アメリカ)」と呼んでもいいのではないか、と皮肉交じりに「逆提案」した上で、トランプ氏の提案を拒否したと、報じられている。
トランプ氏への「逆襲コメント」ともいえるメキシコ大統領の発言に、SNSでは「トランプにやり返し」「メキシコ大統領、やり切った!」「いいぞいいぞ」「響きが強いな」「こういうカウンター好き」「テキサス、カリフォルニアなども元はメキシコ領だったわけで」など、さまざまなコメントが寄せられている。
トランプ氏は、このほかにも、デンマーク領のグリーンランドについて「米国の安全保障のために必要」だとして購入に意欲を示したり、中米パナマが保持するパナマ運河の管理権の獲得にも意欲を示し、そのために軍事的、経済的な圧力を使うかと問われて「(使わないと)保証できない」と発言。また、カナダを米国の51番目の州に「合併」するために経済的な圧力をかける考えを示すなど、各国の主権を脅かすような発言を続けており、各国から強い批判が出ている。