頭皮や髪の痛みが気になるならナチュラルに白髪を染められるヘナカラー!
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「白髪を染めたいけど、毎回白髪染めを使うと髪が傷む」「もっとナチュラルに白髪をカバーしたい」...そんな人達から高い人気を得ているのが「ヘナ(ヘンナ)」です。1990年台には日本に入ってきていたヘナですが、現在では様々な店舗で取り扱われるようになり、ヘナを白髪カバー対策として使われる人も増えています。
でも中には「試しに使ってみたけど上手に染まらない」と感じた人もいるようです。ヘナは通常のヘアカラーや白髪染めとは異なる特徴を持つことから、製品の選び方や使い方にちょっとコツが要ります。今回はヘナを白髪染めとして使うメリットやデメリット、上手な選び方や使い方のポイント、注意点等をご紹介していきます。
そもそも「ヘナ」とは?
「ヘナ(ヘンナ)」とは、インド・エジプト・イラン等の北アフリカ~西アジアを原産地とするミソハギ科の植物のことを指します。
ヘナの葉には「ローソン」という赤~オレンジ系の色素が含まれており、古代インドやエジプトではヘナの葉をパウダーにした物を水で練ったものが、髪染めの他、マニキュア・ペディキュアとして、ボディアートのため等に使われてきました。
またヘナ(ヘンナ)にはクマリン・タンニン等の成分が含まれているため、インド大陸の伝統的医学「アーユルヴェーダ」では「薬」としても用いられてきました。抗菌作用、解熱や鎮痛作用があるとして、ヤケドの治療や傷跡の治療等にも使われてきたのです。
近年では「天然の葉の色素のみを使う」という方式が日本でも注目され、ヘナ(ヘナカラー)として主に髪染めのために使われるようになっています。日本で販売されているヘナはインド産のものが多いです。
ヘナカラーを白髪対策に使うメリット・デメリット
ヘナ(ヘナカラー)は、一般的な白髪染めやヘアカラー、カラートリートメント等とは異なる特徴を持っています。白髪染めに使う場合のメリットやデメリットを知っておきましょう。
ヘナのメリット
ヘナのメリット
- 自然成分で刺激が穏やか
- 傷んだ髪を健康な状態へ導く
- 頭皮についても大丈夫
- 白髪との境目が目立ちにくい
- 時間をキッチリ計らなくてOK
- 白髪対策のコストを抑えられる
自然成分で刺激が穏やか
通常の白髪染め・ヘアカラーには、強いアルカリ成分や化学染料が含まれています。そのため頭皮や身体に対する刺激が強く、場合によっては甚大なアレルギー、皮膚の炎症等を引き起こしてしまうこともあるのです。
しかし天然成分であるヘナには化学染料や酸化剤等が配合されていませんから、頭皮や髪への刺激はヘアカラー等に比べて穏やかになっています。「ナチュラルに、頭皮や身体へのダメージをできるだけ減らして白髪をカバーしたい」という人には助かるポイントですね。
傷んだ髪を健康な状態へ導く
一般的な白髪染め・おしゃれ染め(ヘアカラーやヘアダイ)は「酸化染毛剤」というグループに入ります。この酸化染毛剤には脱色成分が含まれており、髪のキューティクルを破壊して色を抜き、髪の内側にまで色を入れるという仕組みになっています。髪を構成するケラチン等のタンパク質が一度壊されてしまうため、染めた後に髪がパサパサになったり、髪が傷んで細くなってしまうということが多いのです。
しかしヘナカラーには、上記のような脱色成分は含まれていません。植物性の天然色素で髪に色を入れていくので、髪へのダメージを大きく減らすことができます。
更にヘナに含まれる色素成分である「ローソン」は、髪を作っているタンパク質である「ケラチン」と結合して、髪のキューティクルを補修する働きも持っています。何度も使い続けることで髪が自然に水分をきちんとキープできるようになり、コシやハリのある状態になっていくのです。
東南アジアの女性たちには、ツヤのある豊かな黒髪を持っている方が多いですよね。これもヘナカラーを使っている女性が多いからと言えるのではないでしょうか?
頭皮についても大丈夫
刺激の強いヘアカラー・白髪染めの場合、染色のための液体が頭皮に付くとヒリヒリとしたり、フケがたくさん出てしまうこともありますよね。自宅で白髪染めをする時、できるだけ頭皮への負担を減らすために頭皮から少し離してヘアカラーを塗っている...という人も多いのではないでしょうか。
でも頭皮から離したところの髪を染めると、一番染めたい「白髪が伸びてきた部分」のリタッチがしにくいのが問題です。リタッチをきちんとしたいと思うと頭皮にベッタリとカラー剤を塗らなくてはいけない、でもカラー剤が頭皮に触れると炎症になる...これでは白髪対策もなかなか思うようにいきませんよね。
酸化染毛剤に比較して刺激の弱いヘナカラーであれば、頭皮への付着にそこまで神経質になる必要はありません。根本の部分にたっぷりと塗って、気になる部分を染めていくことができます。
こんなメリットも♪
ヘナには頭皮の汚れや油分を吸着する作用があるので、ヘナを使用した後の頭皮はスッキリとキレイな状態になります。
白髪との境目が目立ちにくい
白髪染めでしっかりと色を入れると、伸びてきた部分との境目がクッキリと際立ってしまいやすいですよね。特に白髪の量が多い方の場合、染めた部分とそうでない部分が段のようになってしまったり、色ムラが目立って仕上がりがキレイにならないこともあります。
しかしヘナは少しずつ白髪に色を入れていくので、染めた部分と伸びてきた部分の境目は曖昧にぼやけた仕上がりになります。根本等の色ムラが目立ちにくいので、自宅で行うセルフカラーでも失敗しにくいのもメリットです。
時間をキッチリ計らなくてOK
通常の白髪染めの場合、「放置時間は15分~20分」といった厳密な時間の測定が必要になります。これは白髪染めに脱色成分が含まれていおり、放置をしすぎると髪のタンパク質が破壊されすぎてしまうためです。髪の傷みをできるだけ抑えるには、キチッと時間を管理しないといけないのです。
でも自宅でセルフカラーする場合、なかなか上手に塗れずに時間がかかってしまったり、ついつい放置時間を越えてしまった...といった経験がある人も多いことでしょう。「思っていたより髪色が明るくなってしまった」「染めすぎて暗くなった」といった失敗ケースもよく聞きます。
しかし脱色成分が入らず、天然色素成分でできているヘナカラーの場合、放置時間を気にする必要はほとんどありません。中には「ヘナを塗って一晩そのまま眠ってしまう」という人も居るほどです。ヘナをしながら家事をしたり、テレビを見たりと、家のことを好きに行いながらマイペースに白髪染めを行えます。
白髪対策のコストを抑えられる
美容院で白髪染めを行う場合、その費用は安くても3,000円~4,000円、高いヘアサロンでは7,000円程度かかることもあります。白髪はどんどん伸びてきますから、リタッチ等をきめ細やかに行おうとすればコストも更に嵩みますね。
ヘナカラーを自分で行う場合、かかる費用はヘナの代金だけでOKです。最初だけいくつか道具を揃える必要がありますが、こちらも100円均一等で揃えられます。
ヘナの価格は業者によって異なりますが、おおよそ1,500円~2,000円前後で販売をしている業者が多いです。このひと袋で平均1ヶ月~2ヶ月は使用できますから、1ヶ月あたりのコストは1,000円程度という方が多いのではないでしょうか。「白髪対策にあまりお金をかけたくない」という方には助かるポイントと言えそうです。
ヘナのデメリット
ヘナのデメリット
- 放置時間を長く置かないと染まらない
- 一回では染まりきらない
- 独特なハーブの匂いがある
- 髪色を明るくすることはできない
- 好みのカラーは選べない
- 髪が傷んでいると一時的にきしむ
- 色持ち期間は短め
- 体や頭を冷やすことがある
放置時間を長く置かないと染まらない
ヘナは酸化染毛剤のように、髪のタンパク質を破壊しながら一気に髪に色を入れるわけではありません。そのため20分~30分といった短時間の放置だと、ほとんど色が入らないこともあります。放置時間は最低でも1時間程度、製品によっては3時間以上を推奨するものもあります。「短時間でパパッと染めたい」という方、出張等が多くてじっくり家で髪染めをする時間が無い方の場合、ヘナは向いていないかもしれません。
一回では染まりきらない
自然の葉の染料を使うヘナは、色素が化学染料に比べると薄めです。ヘアカラーや白髪染めのように「1回で白髪にしっかり色が入る」というような即効性は持っていません。白髪に色をキレイに入れるには、平均3回~4回程度のヘナの使用が必要になります。
時々ネットで「ヘナをやってみたけど染まらなくて止めた」という口コミを見ますが、これはヘナにヘアカラーのような即効性アリという誤解が蔓延しているためと言えるでしょう。「今すぐ白髪をなんとかしたい」という時には、ヘナカラーはあまり向いていません。
独特なハーブの匂いがある
ヘナ(ヘンナ)は古代に薬としても用いられてきたハーブで、フラボノイドやクマリンといった自然の香りの成分が多量に含まれています。苦味を感じさせるような独特の強い香りは「草っぽい」「土っぽい」「海藻っぽい」「漢方薬のよう」といった評価を受けていて、かなり「クセの強い香り」と言えます。
ヘナで白髪を染める間には常にこの香りが漂いますから、人によっては「香りがキツイ」と感じられることがあるかもしれません。またヘナを常用すると、染めた後の髪にもヘナの香りは少し残ります。ただ精油等を使って香り対策はできますので、匂いが気になる場合には後述する「ヘナの上手な使い方」についてもチェックしておきましょう。
髪色を明るくすることはできない
ヘナカラーにはブリーチ成分(脱色成分)は含まれていないため、黒髪部分の色は変えられません。繰り返し使うことで黒髪が少しオレンジ色をまとい明るさが感じられることはありますが、ヘアカラーのように「黒髪が茶髪になる」といった変化は無いです。「白髪部分以外の色も変えて、オシャレを楽しみたい」という場合には、別途ヘアカラー等で髪色を調整する必要があります。
好みのカラーは選べない
ヘナ(ヘンナ)に含まれる色素成分「ローソン」は、白髪をオレンジ色に染める働きを持っています。最初の頃は薄めのオレンジ色に染まり、徐々に赤みを帯びたオレンジ、赤みの強い濃い色へと染まっていきます。かなり赤みが強いので、白髪の量が多い方の場合には少し派手な印象になるかもしれません。
「赤っぽいのは困る」という場合には、「インディゴ(藍)」の染料を重ねることで、赤みを抑えた黒っぽい色合いにすることは可能です。ただ100%天然のヘナやインディゴでは、ヘアカラーのような「マロンブラウン」「ライトブラウン」といった自分好みの色を選び、そのとおりの色をしっかりと出す、というような効果は期待できません。
「色がしっかり決められる」は要注意
「色がしっかり決められる」と書いてある製品は、天然100%のヘナではなくヘアカラーと同じ化学染料が混入されている可能性が高いです。
髪が傷んでいると一時的にきしむ
ヘナ(ヘンナ)には髪の汚れや皮脂を吸着する働きがあるため、元々の髪が健康な状態ならツヤのあるサラサラな状態の髪に仕上げることができます。
しかしヘアカラーやパーマ等を繰り返して傷んだ髪の場合、ヘナを使うことで髪が一時的にきしんでしまうこともあります。繰り返し使用すると徐々に髪のきしみは気にならなくなりますが、場合によってはオイル等できしみ対策を行う必要も出てきます。
色持ち期間は短め
ヘナカラーは酸化染毛剤のように髪の内部にまで色を入れ込むのではなく、髪の表面を色素でコーティングして染める仕組みになっています。そのためヘアカラー(酸化染毛剤)に比べれば、色味が持つ期間は短めです。特に使い始めは色が定着していないため、色が落ちやすくなります。
染める頻度は髪質や白髪の量により異なりますが、2週間~3週間に一度のペースで染めているという人が多いようです。何度かヘナカラーで色を定着させ、白髪の量が少なければ1ヶ月に1回程度のペースでも大丈夫という人も居ますが、「分け目の部分の白髪が目立つ」「常に白髪をカバーしておきたい」という場合には2週間に一度のペースでヘナを使った方が良いでしょう。
体や頭を冷やすことがある
「ヘナで染めている間、頭が冷たい」と感じる人は、特に冬場に多いです。ヘナのペーストはぬるま湯で作りますが、1時間~3時間程度はたっぷりとペーストを塗って放置するため、頭はかなりひんやりします。
またヘナ(ヘンナ)は古代インドではヤケドの治療や解熱剤等にも使われてきたハーブで、鎮静効果・解熱効果等があるとされており、体や頭を冷やしやすいとも言われています。夏場にはヒンヤリとした感触が気持ち良いのですが、冬場には寒さ対策を考えた方が良いかもしれません。
ヘナの選び方
メリット・デメリットを知った上で「白髪対策にヘナを使ってみよう!」と思ったら、早速ヘナを購入したいところですね。でもその前に、「きちんとしたヘナ」を選ぶポイントを抑えておきましょう。
「混ぜもの」をチェック
ヘナカラーは前述したとおり、ヘナ(ヘンナ)の葉を乾燥させて作られたパウダーです。ですから本来なら「100%天然もの」であるのが当然なのですが...実際には、様々な成分が混ぜられたものが「ヘナカラー」として販売されていることが少なくありません。
「早く染まる」「ブラウン・ブラックにしっかり染まる」等の表記がされていたら特に要注意です。この手の手軽さを謳う製品にはヘアカラーと変わらない化学成分が配合されているので、髪や頭皮へのダメージは従来の白髪染めと変わらないことになってしまいます。ヘナカラーを購入する場合には、必ず成分表示を確認するようにしましょう。
- タール系色素(赤色×号、青色×号等)
- ジミアン(酸化剤・酸化染料)
- HC染料(HC青2、HC黄2等)
- 塩基性染料
上記のような色素成分やヘナ以外の成分が書かれていたら、そのヘナカラーは「混ぜものあり」ということになります。化学染料・酸性染料等が入っていれば、前述した「ヘナのメリット」は殆ど感じられません。ヘナカラーをわざわざ選ぶ意味が無くなってしまいますから、必ず「ヘナ100%」のものを選ぶようにしましょう。
「化粧品」として販売?
100%天然素材でできているヘナやヘナカラーは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」によって「化粧品」として販売できることが定められています。ただし化粧品として販売するためには、以下のような手順を取る必要があります。
【化粧品としてのヘナ】
- 化粧品販売資格を持ったメーカーが取り扱っている(製造元が化粧品製造販売業である)
- 日本語での注意書きや説明書を添付する(上記の有資格企業しかできません)
上記のような「化粧品扱い」で成分表示がきちんとされているものであれば、ひとまず安心と言えるでしょう。では化粧品扱いではないヘナとは?というと、これは「雑貨扱いのヘナ」ということになります。雑貨扱いのヘナとは、例えば「布を染めるため」「ウィッグを染めるため」の製品ということです。ところが実際には、これらの雑貨ヘナカラーを「人体に使うためのものではない」という説明無しで販売している店舗も少なくありません。
【雑貨扱いのヘナ】
- 酸化染料や化学染料を入れている可能性がある(成分確認ができない)
- ヘナ以外の国内使用前例が無いハーブが配合されている
- 販売会社が登録手続きを省くために雑貨として扱っている
例えば東南アジア系の雑貨店等では、ヘナが非常に安価に売られていることもあります。しかし「雑貨」として販売されている限り、その使用の安全性は保証されません。化粧品として販売されている製品を選ぶようにしましょう。
古い葉や別のハーブがある?
ヘナは本来、新しいヘンナの葉(若葉)の粉末のみで制作されているものです。しかし中には「ヘナ100%」と謳いながら、粗悪なヘナや他のハーブを使っているものもあります。
色は抹茶色?
ヘナパウダーは本来、お茶の葉をパウダーにしたような色合い(抹茶色・若草色)をしています。色が黒い、茶色いという場合、古い酸化したヘナの葉を使っていたり、別のハーブを混ぜている可能性も高いです。
古い葉では色素成分(ローソン)が失われてしまっています。いくら時間を置いても染まらない、思い通りの色にならない...という人で、「使っていた葉がそもそも古い」というケースが多いようです。
パウダーはきめ細かい?
ヘナパウダーはヘナ(ヘンナ)の「葉の部分」のみから制作されるものです。乾燥させた葉はごく細かいパウダー状に仕上げられます。しかし量を増やすために茎を入れていたり、製造過程が粗雑な製品だと、ヘナはガサガサとしていて、とてもパウダー状には見えません。茎には色素染料が殆ど含まれていませんから、いくら量を付けても髪が染まりにくいという可能性も考えられます。
信頼できるお店の製品?
ヘナ(ヘンナ)製品については、原産地のインド等で出荷される段階で既に化学染料等が混ぜられていることもあります。「良質なヘナ」をきちんと選定して輸入しているメーカー・店舗を選ぶことが大切です。
有機栽培(オーガニック認定)を受けているヘナのみを使用している店舗や、生産ルート・流通経路をしっかりと明記している店舗であれば、ヘナの質には信頼がおける可能性が高いと言えるでしょう。現在では100円均一店等でもヘナが売られるようになっているため、きちんとした店舗のヘナの価格(1,000円~2,000円前後)に対して「高い」と感じられる方も居るようです。
しかし、そもそも「自然の植物」であるヘナは、育てるための土壌や期間・手間が必要であり、化学染料のような安価な大量生産ができません。「すごく安い!」という製品ほど、何らかの混ぜ物をしたり、粗悪な品質の葉を使っている可能性も高くなりますのでご注意下さい。
上手なヘナの使い方・塗り方
髪をキレイに染めるために、上手なヘナの使い方を抑えておきましょう。
ヘナを塗るために用意するもの
- ヘナ(ヘナパウダー)
- ボウル:ガラスか、色が付いても良いプラスチック製品を。大きめのものがおすすめ
- ホイッパー:調理用の泡立器ですが、調理と併用するのはNG。ヘナ専用にすること
- ハケ:髪を染めるためのブラシ
- ビニール手袋:薄手の使い捨てタイプ
- イヤーキャップ:ビニール製の耳カバー
- シャワーキャップ:使い捨てタイプ
- フェイスタオル:色が染まっても良いもの
- 髪染め用のケープ
- コーム(櫛)
用意するものが多いですが、イヤーキャップやビニール手袋・ケープ等も全て100円均一で揃えることも可能です。ビニール手袋は毎回使うので、50枚入り・100枚入り等の容量のあるタイプを選んでおくのもおすすめです。
基本の塗り方
- ボウルにヘナパウダーを適量入れてぬるま湯を注ぎ、泡立て器で混ぜます。硬さはマヨネーズやケチャップよりも少しゆるいかな?という程度がちょうど良いです。
- 乾いた髪にヘナを塗布していきます。初めての場合は、いきなりハケを使うよりもビニール手袋を嵌めた手で塗っていくとラクで失敗しにくいです。コームを使って1センチ程度に髪をすくい取り、ヘナを根本からたっぷりと塗っていきます。
- 顔周り・生え際等の細かい部分は、ハケで丁寧に塗ります。
- 髪全体をビニール手袋を嵌めた両手で揉み込みます。
- フェイスタオルを頭に巻き、上からシャワーキャップを被ります。
- 最低1時間以上は放置します。
- 放置時間を過ぎたら、ぬるま湯を少量頭にかけて髪全体をもう一度揉み込みます。
- ぬるま湯で全体をよく洗い流して、ドライヤーで髪を乾かします。
上手に染めるためのコツ
早めにヘナペーストを作っておく
ヘナとぬるま湯を合わせたペーストは、混ぜてから12時間~24時間程度置いた方がパウダーがよく馴染み、塗りやすく染まりやすい状態になりま
す。すぐ塗る場合よりも少しだけぬるま湯を多めにして、ラップをかけて時間を置きましょう。
初回~3回目頃まではヘナの量を多めに
特に最初の頃は製品に書かれている量よりもヘナパウダーを多めに入れることをおすすめします。また髪質が固い人、白髪の量が多い人、髪が長い人の場合もヘナを多めに入れるようにしてください。
ピュアオイルを少量なじませる
ホホバオイル・カメリアオイル(椿油)等のピュアオイルを事前に頭皮に少量だけ付けて置くと、髪のきしみを防ぎやすくなります。またヘナをぬるま湯で洗い流してから毛先に少量ピュアオイルをつけて乾かして上げると、きしみが緩和されます。
ペーストに精油を入れる
ヘナ独特の匂いを緩和するために、エッセンシャルオイル(精油)を混ぜる人が多いです。ヘナに入れるエッセンシャルオイルでは、以下のようなものが相性が良いと言われています。
ヘナと相性が良いエッセンシャルオイル
- ラベンダー
- カモミール(ローマンカモミール)
- ローズ、ローズウッド 等
なおレモン・グレープフルーツ等の柑橘系のエッセンシャルオイルには「ソラレン」という成分が含まれており、紫外線を受けると光毒性皮膚炎を起こす可能性があります。柑橘系オイルを使用するのは避けた方が良いでしょう。この他ティーツリー・ユーカリ等は、人によっては皮膚に付くことで刺激となることもありますので、避けた方が無難です。
ご心配な場合には、エッセンシャルオイル専門店で「長時間の塗布に使用する」という使用目的を告げた上でスタッフさんに相談されることをおすすめします。またエッセンシャルオイルの使用量はヘナ+水分(ペースト全量)の1%以下にとどめた方が安全です。
色々なものを混ぜるのは実はNG?
近年、ネットではヘナに以下のようなものを混ぜる方法が「上手に染めるコツ」として掲載されることが増えています。
しかし残念ながら、これらの成分には染毛力を上げる効果はありません。特に卵と乳製品は、染毛力を考える上ではNGなんです。
ヘナに含まれる色素「ローソン」は髪のタンパク質に吸着する作用を持っているのですが、卵や乳製品等のタンパク質・乳脂肪を多く含む製品を混ぜるとそれらの成分がローソンの吸着力を阻害し、却って染毛力が落ちてしまうのです。「髪のきしみを防ぎたい」というトリートメント効果を狙うのであれば混ぜても問題はありません。しかし色の入り方が半減する可能性は考慮しておいた方が良いでしょう。
また紅茶の色素成分は髪を染めるほど強いものではなく、ローソンの働きをサポートするといったデータも出ていません。インドではヘナに紅茶を混ぜる方が多いですが、これはヘナの匂いを紛らわせる消臭効果や、抗菌作用を狙ったものと言えます。
「紅茶を混ぜるのは絶対NG」ではありませんが、「混ぜればしっかり染まる」というのは眉唾ものだと考えた方が良いでしょう。染毛力を上げるのなら、色素(ローソン)がしっかりと入った若葉を使用したヘナを選ぶこと、ヘナの使用量を増やすことをおすすめします。
ヘナってどうなの?Q and A
- ヘナはナチュラルだからパッチテストはしなくて良い?
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肌が弱い方、アレルギーがある方はパッチテストをしましょう。化学染料のような強い刺激成分は入っていないヘナカラーですが、「天然だからアレルギーや炎症は起こらない」というものではありません。植物系のアレルギーをお持ちの方の場合、ヘナの成分が反応してかゆみや炎症を起こす可能性もあります。特にそばアレルギー、マメ科植物のアレルギーがある方は甚大なアナフィラキシーを起こす可能性があるのでヘナを使えません。
特定アレルギーが無い場合でも、肌が弱い方・敏感肌の方の場合には植物成分によるかゆみやハレといったトラブルが起きる可能性があります。パッチテストが義務付けられているわけではありませんが、使用前には必ず二の腕の肌で24時間~48時間以上のテストを行うことをおすすめします。
- 妊娠中・生理中でも使えるの?
- 酸化染毛剤であるヘアカラー・白髪染めは、妊娠中や生理中等には使用できません。
ではヘナカラーの場合には...というと、人によってかなり意見が分かます。全体的には「使っても胎児に直接的な影響は無いけれど、積極的に『どんどんやろう』とおすすめするものではない」という意見が主流となりつつあると言って良いでしょう。これには3つの理由があります。
- 長時間の塗布・放置で、体や頭を冷やしてしまいやすい
- 塗布や放置のために体勢を維持するため、体を疲れさせやすい
- 女性ホルモンバランスが乱れているため、皮膚トラブルが起きやすい
特に3つ目の皮膚トラブルが問題です。生理中や生理前後、妊娠中・授乳中は、通常であれば問題の無い化粧品の使用でも肌荒れを起こしてしまうことがあります。使用にあたっては医師等の専門家に相談の上、パッチテストを万全に行うようにしてください。
おわりに
ヘナは「何度か使うことでその良さがわかる製品」とも言われています。始めのうちは匂いに慣れなかったり、塗るのに手間取ってしまうかもしれません。
しかし3回~4回と繰り返すうちに色もキレイに入るようになりますし、塗る時間は10分程度で済ませられるという人がほとんどです。髪を傷ませずに白髪をカバーしたい人、自宅で髪染めをする時間がしっかり取れる人には向いた製品と言えるのではないでしょうか。
肌に優しくて毎日少しずつ染めていきたい方には白髪染めトリートメントがおすすめです。
下記のページで詳細に解説にしているのであわせて読んでみてください。
白髪染めトリートメント・カラートリートメントで白髪をカバー!上手な使い方や選び方は?