新型コロナウイルスの影響は米軍にも及んでいる。アメリカのメディアによると、横須賀基地(神奈川県横須賀市)を母港とする「ロナルド・レーガン」など合わせて4隻の米軍空母の乗組員から陽性反応が出ており、10日付の中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は「ウイルス感染によって米海軍の全世界への展開能力はすでに深刻な打撃を受け、米軍は対処困難になっている」との軍事専門家分析を報じている。すでに3日、ベトナム漁船が中国海警局の船舶に追突され沈没していると時事通信が報じた。
アジア太平洋地域で活動する米海軍空母で新型コロナウイルスの感染が発生し、米軍の即応能力の低下が懸念される中、中国軍による挑発的な動きが続いています。 https://t.co/cYCymj2EvH
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) April 12, 2020
中国が覇権を拡張
中国軍の爆撃機「轟6」、早期警戒管制機「空警500」、戦闘機「殲11」は10日、台湾周辺を飛行。先月16日には初の夜間飛行を行なっていた。ほかにも、中国が軍事拠点化を進めている南沙諸島には「科学研究」施設が設置され、ベトナム漁船は中国海警局の船舶に追突され沈没しているなどの問題も起きている。米軍は南シナ海で中国軍をけん制しているが、電磁波によって米軍艦の兵器や制御システムを一時的に使用不能にすることもあり得るという。
軍事挑発は日本にも
産経新聞によると、領空侵犯の恐れがあるとして航空衛隊機は、中国機に対して1〜3月で合わせて152回の緊急発進を実施しているという。沖縄県石垣市の尖閣諸島周辺の水域でも、ほぼ毎日中国公船が航行している。こうした状況を受け、河野太郎防衛相は13日、中国について「極めてけしからんと思っている」と強く批判した。
露は日本射程のミサイル配備か
日本の脅威は中国だけではない。防衛省のシンクタンクである防衛研究所が提出した報告書では、日本が射程に入る中距離ミサイルをロシアが将来的に配備する可能性について言及。東アジアにおいて、ミサイルの分野で軍拡競争が発生する可能性があるという。