フリーランスの仕事をするに当たって一番頭を悩ませる問題は、ズバリ価格の設定ではないでしょうか?

通常の会社勤務と違い、自分の労働に対してクライアントが直接対価を支払う、という形になるので、つまりこれはどういうことかと言うと、ある作業を「1万円です。」と言ってしまえば、仕事が終わった暁には1万円が振り込まれ、同じ作業でも「10万円です。」と言ってしまえば、10万円が振り込まれるかもしれない、ということになります。

よく、フリーランスを始める方に向けたアドバイスとして「無料での労働はしてはならない」というお話を聞きますが、デザイナーPaul Scrivenによると、フリーランスは「全額をもらうか、無償で働くか」のいずれかの選択肢が賢い、とのこと。「決して安い価格では働くべからず」だそうです。

無料はいいけど、安いのはダメとはどういうことかと言うと:

 

無料でやる、ということの意味

無料で労働を提供する場合、クライアントは正確に言うとクライアントではありません。なので、どこまでの作業は行い、自分はどういう立場でいるか、というのをこちら側からコントロールすることが出来ます。発注者もお金を払ってない以上、あれこれと細かい注文を付けて、最終的には仕事が終わらなかった、という状況は避けたいと思っているはずです。

しかし、安いとは思っていながらも仕事を受けてしまうと、安かろうと高かろうと、お金が発生する以上、クライアントの意見というものは権力を持ってしまい、クライアントとフリーランサーの明確な力関係が生まれてしまいます。なので、無料というオプションがベターな選択の場合もあるのです。

最終的に、自分が十分な額をもらえていない、と思っているのであれば、それはつまり労働に対する十分な対価をもらえていない、ということを意味しているので、自分が満足出来る価格を設定するべきです。クライアントが喜んで支払ってくれる場合、もしかしたら相場よりもかなり安く価格設定してしまっているのかも知れません。逆にクライアントから価格についての相談が入る場合、ちょっと高すぎるのかも知れません。高い品質に対してお金を支払うことは妥当である、と考える人も多いですが、もう少し安くならんものか、と考えるのも、また支払う側からしたら当然なわけです。

安い仕事をあまりやっていると、長い目で見て相場も下がって来たりして、他のフリーランサーの首までしめかねないので、無料でやる、あるいは断る、または全額もらってクライアントも自分も満足出来るような仕事をする、というのが賢明なのではないでしょうか?

自由を求めて独立したのに、自由はこんなに大変か、そして自由とはこんなにお金が必要か、とか思いがちなフリーランスの仕事ですが、出来るだけ効率よくやりたいもんですよね。

フリーランスで仕事されている方は、安い仕事の依頼が来たらどうしてますか?ぜひコメントで教えて下さい!

Two Choices for Rates and Cheap Isn't One of Them [Drawar]

Adam Pash (原文/まいるす・ゑびす)

 

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