電子レンジという文明の利器は確かに便利です。

しかし、わたくしことまいるす・ゑびすは今年数ヶ月に渡ってオーストラリアで車で生活する、という意味の分からないライフスタイルを貫き通し、国立公園で薪を集めては火を起こして料理をしたり、キャラバンパークの共同キッチンや車に常備されていたポータブルガスコンロなどをアウトドアで使ってご飯を作っていました。

東京に戻ってきた今も極力電子レンジを使わない生活を続けています。調理に関して言えば、実際問題電子レンジを使わなくてもさほど不都合というものはなく、鍋を使うと洗い物が増える、煮込んだり仕込んだりするのに時間がかかる程度の問題がほとんどです。

しかし、冷たくなってしまったご飯を温める、もしくは冷凍していたご飯を解凍するとなると、やはり電子レンジという発明はやはり偉大であったか、そうであったか、神様仏様電子レンジ様、チーンと思わず唸ってしまったわけです。

冷凍ご飯の解凍に関しては、電子レンジが最も優れた選択肢のようですが、冷やご飯をおいしく食べるだけであれば、電子レンジを使わない方法もたくさんあります。

そこで今回は、冷やご飯をおいしく食べるための冷やご飯ソリューションズを、7つに分類してまとめてみました! リンク先はレシピです。

1. フライパンで加熱する

電子レンジ以前の時代は、土曜日のお昼と言えばなぜかチャーハンという家庭が多かった気がしますし、フライパンで加熱する方法は昔ながらの定番ではないでしょうか?

チャーハン以外にも、チキンライスにする、もしくはチキンライスにした後、半熟とろとろ卵をかけてオムライスにする、と言うのもまた素晴らしいです。ガーリックライスバターライスといった選択肢もあり、個人的にはクミンを入れたジーラライスなども好きです。また、炭水化物On炭水化物にはなりますが、そばめしにする、という手もあります。

2. 温かいお湯をなどをかける

お茶漬けや雑炊にするのが最もオーソドックスというか伝統的な感がありますが、一度スープにしてから冷やご飯にかける、という方法もおいしくいただけます。この手法はコンソメでも使えるので、適当にスープを作ってそれに入れたりしてももよいですし、最近ではリゾットにして食べるのもかなりの勢いで市民権を得てきているようです。

チーズリゾットも手軽で良いですし、イタリアよりもさらに西へ進み、パエリアと呼ばれるスペイン風米料理にしたり、ドリアにしても良いでしょう。もしカレーがあれば、小鍋にカレーを取り分け、そこに生卵一個と冷たい御飯を入れて煮込み、雑炊風にして食べる、というのもとてもおいしそうです。そして、温かい味噌汁をぶっかけて食べるねこまんまが好きだ、なんてあまり大きな声では言えない...という葛藤を抱えている人もいるかと思いますが、やっぱりあれおいしいですよね。

これもあまり大きな声では言えませんが、チキンラーメンなどを作ってそれにぶち込む、またはラーメンライスとしてそのままいただくというのもあります。

3. 冷たいままで食べる

冷たいカレーを熱々のご飯にかけて食べる2日目のカレーがおいしい、という話が深夜食堂にありましたが、熱々のカレーを冷たいご飯にかけて食べる、逆バージョンもまたありかと。

また、宮崎名物である冷や汁などにしてもおいしくいただけます。吉野家で「つめしろ」と注文すると冷たいご飯が出て来る、という裏メニューがあるくらい、冷たいご飯ファンは実は日本全国に結構いらっしゃるようです。

4. おにぎりにする

映画『かもめ食堂』に「おにぎりは日本のソウルフードである」という話が出てきましたが、おにぎりにしてしまえば、ご飯が冷たいこともさほど気にならなくなるのは日本人の遺伝子、または魂に残る記憶がそうさせるのかもしれません。この説は今僕が勝手に創りましたが、まんざら嘘でもないかしれないと思うくらい、おにぎりにすると冷たいご飯でもおいしく感じますよね。

5. 餅やチヂミなどの全く別のモノに作り替える

探してみると、冷やご飯で五平餅、や、残りご飯deオハギといったレシピがあるので、これらの選択肢もありです。

他にも、ライスグラタンライスバーガーなど、追求し始めると冷やご飯はもの凄いポテンシャルを秘めており、今後日本人が一丸となって探索を行なうに値する分野な気すらしてきます。

6. 蒸す

ラップにくるんでお湯をかける、アルミホイルでくるんでトースターに入れる、少量の水を入れて温め直すなど、いろんな方法があるようですが、やはりご飯だけを普通に温めてそのまま食べるのに良いのは蒸すことではないでしょうか。

本末転倒かもしれませんが、ご飯をそのまま食べるのであれば、残りご飯をいっそのこと冷凍してしまい、新たに米を炊く方が炊きたてが食べられて良い気もします。急いでいる場合などは鍋で炊くと速く炊けますし、ご飯をご飯のままで食べたいのであれば、やはり電子レンジという選択肢が賢明な気もします。

7. 炊きあがったご飯の釜に入れて温める

これは残りご飯もあるけど、これじゃどっちにしても足りない...という状況においてのみ活用可能です。

これでたまたま解決できる場合はいいにしても、そうじゃない場合もあるわけだし、これではリアルな解決方法とは言えないんじゃないの? という声も聞こえてきそうなので、一番最後に付け加えておきます。説明するまでもないかと思いますが、炊きあがったご飯の釜に入れてしばらく保温状態で置いておくと、すぐに冷やご飯は温かくなります。

炊きあがったばかりのお米に混ぜ込めば、温かくなるまでの時間はさらに短縮可能です。

電子レンジは確かに手軽で便利ですが、なしで調理する方がなんとなく物事が単純で分かりやすく、手間や時間をかけてアイデアを実行していくことが料理における贅沢なんではないかとか生意気にも考えてみたりする雨の火曜日な冬の午後に僕はこの原稿を書いております。

それに電子レンジ以前の日本の人たちがどんな方法で「なるべくなら温かいご飯が食べたい」という願いを叶えて行ったのか、というのが垣間みれて楽しい気もします。

ここまで書いておいてなんですが、ご飯は冷蔵するよりも、冷凍して解凍した方がおいしく食べられます。そして冒頭にも書いていますが、冷凍したご飯の解凍方法はレンジでチンするのが最も理にかなっているはずです。

また、できるだけ冷凍しなくて済むようにする究極の方法が一つだけあります。それは、毎回食べる分だけ炊くことです。

あわせて読みたい

火を使わず切って炊飯器にいれるだけで豪華。秋を感じる缶詰を使った混ぜご飯

火を使わず切って炊飯器にいれるだけで豪華。秋を感じる缶詰を使った混ぜご飯