私たちは毎日誰かと関わって生きています。そして、人間関係にはストレスがつきものですよね。そこで今回は「WIRED」に載っていた、ストレス軽減のために心がけたい7つのことを紹介します。

 

1. 友達を作る

人間関係で生まれたストレスは、別の人間関係で癒すとよさそうです。ヨーロッパとアメリカでなされたいくつかの研究によると、友人が少なく、家族とのつきあいも希薄な人は寿命が短いという結果が出ました。やっぱりさびしいと死んでしまうのでしょうか...。また、群れに馴染めないうさぎ猿は、ストレスホルモンが高く、免疫力が低下し、死亡率が高くなったそうです。


2. 十分に睡眠を取る

睡眠不足は疲労感を増すだけではありません。最近の研究では、たった一晩の睡眠不足でもストレスホルモンが増えることがわかりました。またやっかいなことに、このストレスホルモンの増加は、眠りにつきにくい状態を引き起こしてしまいます。こうなると、眠い上に疲れているのに眠れないという、悪循環に陥ってしまうのです。この状態がさらに続くと、鬱病の原因にもなります。


3. けんかしない

マントヒヒを観察していたスタンフォードの生物学者は、マントヒヒの性格とストレスホルモンレベルの関係性を発見しました。それは、挑発に乗ってけんかしてしまう性格よりも、比較的穏やかな性格の方が、ストレスホルモンのレベルが低く、集団の中での階級も上でした。ちなみに、挑発に乗らないタイプは、ストレスを軽減させる交尾の頻度も高かったそうです。


4. 瞑想する

瞑想は、短時間でもストレスや不安感を軽減させられます。シカゴ大学の心理学者が、難しい数学のテストを受ける前の被験者に10分間の瞑想をしてもらったところ、平均で点数が5点上がったのだそうです。瞑想をすると、脳内のネガティブな考えを押しやって、タスクに集中しやすくなります


5. ストレスと向き合う

落下傘部隊がパラシュートで下りる訓練をする時、最初のトレーニングは、自分がストレスに対してどう反応するかを知ることだそうです。ノルウェーのある研究によると、飛行機から飛び降りるときの恐怖といった反応は、飛び降りる前から始まり、飛び降りたあと何時間も続くとわかりました。しかし興味深いことに、何度も訓練で飛び降りていると、その恐怖は飛んでいる間だけになっていくのだとか。ストレスが高い状態が長く続くと、病気になるなどの身体的な影響につながりますが、ストレスを避けられない状況でも、慣れてくると高ストレス状態にある時間を短くできるようです


6. 適度なアルコール摂取

アルコールは、人によっては精神安定剤のように働いてくれます。飲むことによって不安感を解消させ、緊張をほぐしてくれるからです。仕事のあとのビールがおいしく感じるのもそのためです。しかし、たくさん飲んではダメですよ。飲み過ぎると、かえってストレスホルモンを誘発してしまいます


7. 無理には運動しない

エクササイズがストレス軽減に役立つのは確かです。しかし、これはあなたがエクササイズを楽しんでいることが条件。ストレスを減らすために、本当は身体動かすの好きじゃないけれど、走らなきゃとイヤイヤ運動しても逆効果です。実際、無理矢理ラットを走らせたところ、ストレスホルモンは上昇ししてしまいました。運動しなくていいと言っているわけではありません。楽しめるエクササイズをしないと、ストレスは減らせないということです。


まとめると、気の置けない友人たちと穏やかな時間を過ごし、少しだけお酒を飲んで、夜は早めに就寝、翌朝は早く起きて軽く運動し、どうしても避けられないストレスとは、瞑想したあとに潔く向き合う、ということでしょうか。

Under Pressure: The Search for a Stress Vaccine [via WIRED]

(山内純子)