こんにちは。
先週、『プラス思考をやめれば人生はうまくいく マイナス思考法講座』を上梓した、ココロ社です。
ちなみに、iPadやiPhoneをお持ちの方は、全体の3割程度が読める、お試し版の体をなしていないお試し版も用意しておりますので、どうぞ...などと、新刊のお知らせだけだとアレなので、「嫌われている」という前提で、どう行動するとどういういいことがあるかについて、説明させていただきます。
■好かれている前提で行動すると嫌われる好かれているという前提で行動するとすると、たとえば、超つまらない話、たとえば自分が昨日見た夢の話などを、相手の表情を伺うことなく話すことになって、「話のつまらない人」と思われてしまいます。逆に「この話はつまらないかもしれないな」という意識が、頭の片隅にでもあると、ましな話ができるかもしれません。
■「自分は嫌われている」という前提で行動すると嫌われない
嫌われているという危機感をもって、好かれるように行動するためには、下記の行動が効果的かと思います。
1. 遠まわしな批判に敏感になる■ポジティブ思考は現実逃避の温床になりやすい「嫌われている」という前提で人の評価を聞くと、たとえば、「歯に衣着せない物言い」というのは、実は空気が読めていないことを非難しているのかもしれず、もうちょっと発言をマイルドにしないと、まわりから人がいなくなるかもしれません。
2. 自分からアクションを起こさず、相手のアクションを待つ「好かれている」と思うと、あまり好かれていない相手にも、図々しく話しかけて嫌われてしまいますが、「嫌われている」という前提で、相手のアクションを待っていれば、少なくとも「うざい」とは思われません。
3. 適当な愚痴聞き相手になって、適当に相槌を打っておく自分の話が面白いと思っていたら、多くの場合はすべってしまいます。なぜなら、平均的な人間の話は面白くないからです。面白い話を無理にしようとして好感度を下げるより、人の(あまり面白くないかもしれない)話を聞く側にまわっておけば、少なくとも「何でも話をきいてくれる人」にはなれます。特に愚痴について、いやな顔をせずに相槌を打てる人材は、重宝されます。
ここからはプラス思考、というかポジティブ思考全体の話をさせていただきます。「ポジティブな言葉を言うと、いいことがある」的な話がよくされますが、それが必ずしも本当といえないことは、明らかです。周囲を見渡しても、ポジティブ発言の回数と年収に相関があるようには見えず、まだ、学歴と年収の間の相関関係の方が、本当っぽく見えますよね。
なぜ、ポジティブ思考なのに幸せになれない人がいるかというと、ポジティブ思考が現実逃避の温床になっていて、その結果、さらなる不幸を招いているからです。上の話でいうと、自分が嫌われているかもしれないという現実から逃れてしまうと、不幸になってしまうということです。
■ポジティブ思考は、現実から目を背ける方便になりやすい仕事でも同じです。たとえば、絶対にうまくいかないことが、リリース前に誰の目にも明らかになっている企画があるとしても、批判的な態度はたしなめられがちですよね。「そんなネガティブな発言は士気を損なう!」とかなんとか。「物事をポジティブにとらえる」とは、しばしば、現実から目を背けることにつながります。そして、現実というものは往々にして厳しいものなので、「ポジティブに考えることがよいことだ」と思い始めたとたん、都合の悪い現実を見ないことが、正当化されていくのです。
...もちろんそこで、現実に目をそむけながら生きる、という手もなくはないですが、ちょっとそれがしんどい、と感じられた方には、この「マイナス思考法講座」をおススメします。
■ドンヨリする目次ですが、ドンヨリしながらも人生に活路を見出すつくりになっていますなお、目次はこんな感じです。
第1講:あなたはくだらない存在です/第2講:あなたは嫌われています/第3講:誰もあなたの話を聞いていません/第4講:あなたの話は面白くありません/第5講:あなたは恨まれ、攻撃されます/第6講:あなたは空気が読めません/第7講:人はわかりあうことができません/第8講:あなたは成長できません/第9講:弱音を吐くことは許されていません/第10講:人はみな悪人です/第11講:恋愛はすべて「脈なし」です/第12講:あなたは何をやっても失敗します/第13講:本当のあなたを知る人はいません/第14講:あなたの夢は叶いません
たちの悪い自己啓発セミナーの冒頭を思わせますが、最後で肩を組み合って号泣し、翌日から、セミナーに行く前と変わらない普通の日常が始まる、的な作りではもちろんなく、日常生活で実行できる話をしているので、手にとってみていただければありがたいです。
(ココロ社)