福澤研究センター講座2024
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福澤研究センター講座2024年度「西洋文明の受容と日本の近代」
福澤諭吉の下で学び、慶應義塾をはじめとした彼の諸事業を支え続けた小幡篤次郎は、明治8年12月7日付『郵便報知新聞』に寄せた論説で、今日の日本は「絶前絶後の大変革」に遭い、「精神、道徳、政治、風俗、文学、技芸」全てが変わろうとしているが、彼の地の文明開化をただ「移転」すればよいという訳ではないと述べています。"風土の異なる土地で長い年月や努力を経て「千磨百練」した結果の種を、やみくもに植えたところで育ちはしない。" 明治維新において西洋文明をいかに受容していくかは、福澤諭吉や門下生たちにとって、大きな課題でした。今回の講座では、翻訳や教育、法律などさまざまな観点から、近代日本における西洋文明の受容について考えます。
開催時間 |
14:00~16:00(13:00開場) |
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開催方法 |
オンライン(Zoomウェビナー)および慶應大阪シティキャンパス会場(会場定員50名程度)
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受講料 |
1講演 各1,500円(税込み) |
申込み方法 |
Web申込 |
申込み締切 |
各回開催日直前の火曜日まで |
申し込み要領
- 申し込み登録(Web登録)
お申込みはこちらよりお申し込みください。
(最後に必ず「送信」ボタンを押し、申し込み登録を確定させてください。)
- 受講料お支払いのご案内メールを受信
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※お振込みが期日より遅れる場合は、「講座料お支払いのご案内メール」に折り返しお振込み予定日をお知らせください。 - 受講料の支払い
申し込み登録は受講料の納入をもって確定となります。
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講演前日の正午までに「講演資料等のご案内」メールが届かない場合は、KOCC事務局へお問合せください(E-mail:[email protected] または tel:06-6359-5547 受付時間:原則平日12:00~17:00)。なお、メールによるお問合せにはお時間を頂戴しますことを予めご了承ください。
- 当日、講座を受講
オンライン・会場ともに13:00開場です。
オンライン受講
Zoomウェビナーによるライブ配信
※講演毎にZoomウェビナーの事前登録が必要です。会場受講(慶應大阪シティキャンパス)
会場参加者は一般的な感染対策にご協力ください。
状況によってはオンライン開催のみに変更する場合があります。
見逃し配信(アーカイブ配信)について
各講演毎に、記録動画をアーカイブ配信いたします(講演翌週に配信予定)。開催日当日の生配信時に正常に視聴できなかった方、見逃した方は、アーカイブ配信をご覧ください。
なお、アーカイブ配信動画の配信は2週間程度を予定しています。配信終了期限まで何度でも視聴できます。
【注意事項】
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- 配信期間外はご視聴いただけません。予めご了承ください。
- 見逃し配信講演視聴のために、新たにアプリケーションをインストールする必要はありません。
- アーカイブ配信動画をダウンロードすることはできません。
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- 講演当日に実施した質疑応答にはご参加いただけません。
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講座開催日程
日時 |
講師 |
内容 |
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2024年 |
Millán Martín, Alberto (ミヤンマルティン,アルベルト) 慶應義塾大学経済学部准教授 |
第1回『文明開化の倫理・道徳教育 ~ウェーランドの教科書と阿部泰蔵の翻訳~』 明治5年に日本では最初となる近代的な教育制度「学制」が誕生しました。文明開化の影響下で7年間しか実施されませんでしたが、全ての子供たちが通える学校が全国に普及し、欧米諸国から多くの教科書が輸入されたことが特徴的です。そのなかで西洋の倫理や道徳教育を教えるために米国のウェーランド牧師の書物が文部省によって日本語に翻訳されましたが、そもそもキリスト教に基づく内容を、日本の小学生に紹介するために訳者の阿部泰蔵はどのように工夫したのでしょうか。原書と3種類の訳書を比較しながらその真相に迫ってみます。 |
2024年 |
姜 兌(かん てゆん) 慶應義塾大学非常勤講師 |
第2回『日本政治思想史における「洋学」と福澤諭吉』 本講演では、近代日本政治思想史における「洋学」の意味と、福澤諭吉が近代日本に「洋学者」として及ぼした影響について紹介します。具体的には、近世(江戸時代)から近代(明治時代)を対象に、「儒学」「古学」「国学」といった政治思想の歴史的変遷を概括し、その中で「洋学」はどういう位置づけにあったのかを眺めます。その上で、福澤諭吉の「洋学者」としての思想的特徴について、同時代の他の洋学者との比較を交えながら、紹介します。 |
2025年 |
加藤 学陽 慶應義塾福澤研究センター調査員 |
第3回『西洋法文化の受容と福澤諭吉』 明治日本が近代化という目標を達成するためには、「西洋法の継受」が不可欠でありました。政府は各種法典編纂を進めるとともに、司法省法学校などを設立し法を運用する法律家の養成にも力を入れてゆくことになります。一方、福澤諭吉は法律家ではありませんでしたが、近代期の日本に法的な考え方の重要性を広めようとした知識人の一人でもあります。本講座では福澤諭吉の著作や演説などを中心に彼の西洋法理解を探り、また慶應義塾における法教育のありかたについても考えます。 |
2025年 |
太田 昭子 慶應義塾大学名誉教授 |
第4回『明治の初等教育と福澤諭吉 ―世界地理教育を中心に―』 福澤諭吉が欧米諸国を訪れた1860年代は、幕末維新期の日本はもとより、欧米諸国にとっても大きな転換期でした。そのような時期に海外で収集した情報を、福澤はその後の執筆や教育活動においてどのように活かしたのか。本講演では、民の啓蒙―わけても初等教育における地理教育に注目します。地理教育を通して、福澤がどのような世界認識・国際感覚の形成を図ったのかなど、『世界国尽』(1869年)の紹介を通して、いくつかの視点を提供したいと考えています。 |
2025年 |
西澤 直子 慶應義塾福澤研究センター教授 |
第5回『小幡篤次郎の翻訳活動と「西洋」の受容』 小幡篤次郎は、明治期には福澤諭吉や慶應義塾といえば、誰もがすぐにその名前を連想するような人物でした。ただ伝記や著作集が編纂されず、そのため『学問のすゝめ』初編の共著者でありながら、現在ではあまり顧みられることがありません。しかし彼は英語の学習を始めて、わずか2年で幕府の教育機関で教えるようになり、翻訳した書物は多くの読者を得ました。彼が紹介しようと考えた西洋文明は何であったのかを、その翻訳の姿勢と共に考えてみます。 |