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【図解・経済】5Gの三つの特長(2019年4月)

5Gの三つの特長

スマホ操作ストレスなく=5G、自動運転や遠隔医療でも

※記事などの内容は2019年4月10日掲載時のものです

 通信速度が現在の数十倍になる第5世代の通信規格「5G」のサービスが2020年から始まる。5Gを使えば、2時間の映画が数秒でダウンロードでき、スマートフォンの操作でストレスを感じる場面は減りそうだ。車の自動運転や遠隔医療などにも活用でき、日常生活の利便性向上へ期待は大きい。
 5Gの主な特長は「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」の三つ。高速通信の特性を生かせば、例えば、仮想現実(VR)ゴーグルを使い、遠く離れた家族や友人らと、隣同士に座って会話しながら会場でスポーツを観戦しているような臨場感があふれるバーチャル体験が楽しめる。
 通信の遅延が解消すれば、ほぼリアルタイムで遠隔地の機械などを操作できる。自動運転では、カメラやセンサーで得た情報を高速で送受信しながら、緊急時に瞬時のブレーキ操作で衝突事故を回避できる。より身近なサービスとしては、高精細な映像を見ながら地方在住の患者を診療する遠隔医療などが挙げられる。人手不足に悩む建設現場では、重機・建機の遠隔操作で作業の無人化が可能になる。
 同時に大量の機器をインターネットにつなげる「多数同時接続」によって、家電をはじめあらゆるモノがネット接続する「IoT」化の流れが本格化しそうだ。5Gは「幅広い分野で新サービスを生み出す起爆剤になる可能性を秘めている」(総務省幹部)という。
 NTTドコモなど携帯電話大手は自動車や建設など異業種と連携し、5Gを使った新技術・サービスの開発を進めている。国内通信市場が飽和状態となり値下げ圧力が強まる中、スマホに代わる新たな収益源を育てる狙いがある。
 ただ、5G時代になれば利便性と裏腹に「ウイルス感染すると一瞬で大量の情報が抜き取られるリスクも伴う」(携帯大手)。一人ひとりがセキュリティー意識を一層高める必要がある。

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