うどんで台湾まぜそば!うま辛だれと大量のひき肉でテンション爆上がり

「台湾まぜそば」を冷凍うどんで再現した「台湾まぜうどん」を料理・食文化研究家の庭乃桃さんが紹介! おうちでお店の味を手軽に再現できます。

こんにちは、料理・食文化研究家の庭乃桃です。今回ご紹介するのは、名古屋発祥のグルメ「台湾まぜそば」をうどんで再現した、「台湾まぜうどん」。

台湾まぜそばは、極太の中華麺の上にピリ辛に味付けした肉そぼろ(台湾ミンチ)と生のにら、ねぎなどをのせ、かつおやにぼしのうま味をプラスした、あえそば風の麺料理。油そばに似ていますが、もっと具だくさんで、パンチの効いたうま味のある肉そぼろとまろやかな卵黄が絡み合い、もっちりした麺と相まってなんとも言えないおいしさがあります。

▲冷凍うどんならではの「つるつる、もちもち感」、「コシ」がぴったり!

今回はそんな台湾まぜそばを、お手軽な冷凍うどんでアレンジ!

電子レンジにかければすぐに食べることのできる冷凍うどんは、独特のもちもち感とシコシコした歯応え、つるっとした喉越しで、具だくさんな台湾まぜそばにぴったりなんです。

▲うま辛がクセになる「台湾ミンチ」は作り置きにも◎

台湾まぜうどんに使う「台湾ミンチ」は、唐辛子が効いたうま味たっぷりの肉そぼろ。濃いめのしっかりした味付けで作り置きもできます。

麺にもご飯にも抜群に合うので、冷凍うどんでいつでも手軽に台湾まぜうどんが作れるだけでなく、〆にご飯を加えて「追い飯」も楽しめます。

それでは、ご家庭でも作りやすいよう食べ応えのある味に仕上げた「台湾まぜうどん」、ぜひ一緒に作ってみましょう!

台湾まぜうどん

材料(2人分)

  • 冷凍うどん……2人前
  • 鶏ガラスープの素(顆粒)……小さじ2
  • ごま油……大さじ1

【台湾ミンチ】

  • 豚ひき肉……200g
  • にんにく……1片
  • しょうが……1片
  • ごま油……大さじ2
  • 赤唐辛子……1本(種を取って小口切りにしたもの)
  • 豆板醤……小さじ2

〈台湾ミンチ用合わせ調味料〉

  • 酒……大さじ1
  • しょうゆ……大さじ1
  • オイスターソース……大さじ1
  • 砂糖……大さじ1
  • 魚粉(かつお節で代用可)……小さじ1

【トッピング】

  • にら……1~2本
  • 青ねぎ……1/3本
  • のり……1/2枚
  • 魚粉(かつお節で代用可)……小さじ2
  • にんにく……1片
  • 卵黄……2個

※辛みは豆板醤でも出せるので赤唐辛子はなくても構いませんが、入れると台湾ミンチならではの味わいが楽しめます。

▲かつお粉(左)、にぼし粉(右)

今回、味の決め手となるのは、こちらの魚粉。「にぼし粉」や「かつお粉」といった名称で一般的なスーパーなどで購入できますので、どちらを使っても構いません。また、かつお節で代用することもできます。

▲電子レンジの時間の目安は、かつお節1パック(3g)で30~40秒程度(600W)

かつお節を使う場合は、ラップをかけずにパリッとするまで電子レンジで加熱した後、指などで細かくして粉状にすればOK。

こちらを味付けに使うことでご家庭で作っても味が決まりやすく、お店で食べるような本格的な味わいが楽しめます。

作り方① 台湾ミンチを作る

それでは、いよいよ作っていきます!

まずは、具材のメインとなる「台湾ミンチ」から。

1. にんにくとしょうがは、みじん切りにします。

2. 味付けに使う合わせ調味料は、あらかじめ混ぜ合わせておきます。

3. フライパンにごま油とにんにく、しょうが、赤唐辛子を入れて弱火にかけます。香りが立ったら少し火を強め、豆板醤を加えて油となじませながら炒めます。こうすると豆板醤の風味がしっかりと立っておいしくなります。

4. 3に豚ひき肉を入れ、中弱火程度でほぐしながらさらに炒めます。

5. 肉の色が8割程度変わったら、合わせ調味料を一度に加えて、時折混ぜながらとろみがつくまで弱火で煮ましょう(6~7分目安)。

▲フライパンの底をヘラでなぞって、ゆっくり戻るくらいが出来上がりの目安

できました!

この台湾ミンチは麺に絡めるたれにもなるので、少し汁気が残っているくらいでOKです。

作り方② 麺に味付けしてトッピングをのせる

続いて、トッピングとうどんを用意しましょう。

▲キッチンばさみを使ってもOK!

1. にらと青ねぎは、細かく刻みます。

2. のりも麺に絡みやすいよう細かく切って、にんにくも細かくみじん切りに。

生のにんにくが苦手な方は入れなくても大丈夫ですが、食欲をそそるパンチのある味わいになり、シャキシャキした食感がアクセントにもなるのでおすすめです。

3. 冷凍うどんは、袋の表示通りに電子レンジで温めて器に入れます。

ここでひと手間!

うどんが熱いうちに、鶏ガラスープの素とごま油を絡めておきましょう。こうすることでうどんに下味がつき、具材となじんで出来上がりが格段においしくなります。

▲卵黄は台湾ミンチの真ん中辺りを少しくぼませてのせます

4. うどんの上に全てのトッピングと台湾ミンチを盛り付け、仕上げに卵黄を真ん中にのせます。

これで完成です!

さあ、できましたよ。おいしそう!

早速いただいてみます。

▲この「赤唐辛子を食べる」ような感覚は、台湾ミンチならでは

本家・台湾まぜそばの特徴は、なんと言っても具材同士の味わいが織りなす絶妙なハーモニー。こちらも、ぜひ全体を混ぜながら食べてみてください。

▲具材に負けないうどんが抜群の存在感

口に運んだ瞬間、広がる肉のうま味。そしてすぐさま、魚粉の香りとうま味がそこに重なります。

少し濃いめでピリ辛の台湾ミンチは、ガツンとパンチのある味わい。それをコクのある卵黄がとろりとうまくまとめてくれています。

濃厚、かつマイルド。しかし嫌なジャンクさやしつこさはなく、ひたすらうま味の波が押し寄せてくる感じがします。

シャキシャキしたにらや青ねぎ、そして刻みにんにくがそれぞれ良いアクセントになっていて、これなら飽きることなく食べられそうです。そんな個性的な具材と味付けにも負けない冷凍うどんのもちもち感とコシは、おうちでこのメニューを作るにはまさにぴったりのチョイス!

極め付きは、「昆布酢」と「追い飯」

▲3cm角のだし用昆布1~2枚を150mlの酢にひと晩つけた「昆布酢」(分量外)

実は、こんなものも用意していました。だし用の昆布をお酢につけた「昆布酢」です。

台湾まぜそばのお店ではおなじみのものですが、途中で回しかけるとまたひと味違ったおいしさを楽しめます。

昆布酢を少しかけると、台湾まぜうどんの味がまろやかになり、後味もややさっぱりに。なにより肉と魚のうま味に加え、今度は昆布のうま味まで加わるので、味がさらに多層的になり、これはもうお箸が止まりません!

▲残った台湾ミンチにご飯(分量外)を入れる「追い飯」

そして最後は、禁断の「追い飯」。こちらも台湾まぜそば専門店では定番のメニューですが、せっかくなのでやってしまいましょう!

ご飯を入れて、混ぜ混ぜ。

やっぱり、おいしい!

同じ炭水化物ですが、深いコクとうま味のある台湾ミンチがぽろぽろしたご飯に絡むと、不思議とうどんとはまた違ったおいしさがあります。ぜひ一度味わってみてください。

冷凍うどんを使えば、意外とおうちでも手軽に作れる台湾まぜうどん。麺やご飯、豆腐などさまざまなものに合う手作りの台湾ミンチがとにかくおいしいので、作り置きしておくと本当に便利です。

野菜を足したい場合は、もやしや千切りきゅうり、ミニトマトなどを添えてもいいですね。スタミナ満点、食欲をそそる味わいは暑くなるこれからの季節にもぴったりなので、ぜひ皆さんもこのおいしさを味わってみてください!

書いた人:庭乃桃

niwanomomo

料理・食文化研究家、女子栄養大学 食生活指導士。「おいしい」を取り巻くさまざまな食卓の風景に目を向けながら、企業向けレシピの開発や、執筆、講演など多方面で活動中。著書『おいしく世界史』(柏書房、2017年)。

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