新潟県長岡市殿町１の車麩（くるまふ）製造販売「木宮商店」は、通常は生地を４重にして作る車麩をあえて１重にした新商品「ひとえ」を発売した。４重の車麩は内側に固さが残るが、１重にしたことで全体的にやわらかい食感を実現した。水で戻す時間が短く済むため、料理の際に手軽なことも特長だ。

　通常の車麩は長さ１・８メートルの金属製の棒に、生地を巻き付けて焼く工程を４回繰り返して厚みを出す。生地を重ねるため内側はやや固く、外側ほどやわらかい食感になる。

　木宮商店では以前から、車麩の製造過程で欠けた外側部分を集めて販売していた。「やわらかくて使いやすい」と評判が良かったことから、生地を１重にし、外側へのふくらみを出すことで、やわらかさを楽しめる商品を考案した。焼き目が少ないため、すぐに水で戻せる上に、みそ汁や煮物では戻さずに直接入れることができ、料理時間の短縮にもつながる。

　木宮大基（だいき）代表（３４）は「和食はもちろん、クラムチャウダーなどいろんな料理に合う。手軽に調理できるので、忙しい共働き世帯にも使ってほしい」とアピールする。５０グラム２１６円。問い合わせは木宮商店、０２５８（３２）１７５３。