FacebookによるInstagram買収の舞台裏。それは一体、どのようなものだったのでしょうか? 超短期間で交渉が成立した超大型案件のプロセスが、関係者の話によって明らかにされています。
Wall Street Journalによると、Instagramは2011年はじめにTwitterから、同年夏にFacebookから買収のオファーを受けていたそうです。しかし当時は「会社をしっかり築くことに注力したい」というInstagram CEOの意向で両社のオファーを拒否。
それからしばらく経った2012年4月3日。InstagramがAndroid版をリリースしたのと同時に何百万ものユーザーが殺到したことを知ったザッカーバーグは、ひときわ高い関心を示したそう。4月5日には電話でアポをとり、その日の夜から話し合いを開始します。
交渉現場は、パロアルトにあるザッカーバーグの自宅。翌日、翌々日と話し合いを重ね、最終日の4月8日だけでも数回の打ち合わせが行われました。そして、当初Instagram側が提示していた20億ドルという買収金額を引き下げ、なんとその半額にあたる10億ドルで合意したのです。
さらに驚くべきことに、この案件はザッカーバーグがほぼ一人で交渉したといいます。この件が取締役会で発表されたときには既におおよそ合意に達しており、「相談されることもなく、通知されただけ」だったとか。
「そんなに身勝手でいいのか!」という声も聞こえてきそうですが、ザッカーバーグはFacebookの28%の株を保有すると同時に、57%の議決権を持っているので、本人が望めばいつでも単独行動できる自由があるんです。
それにしても、生まれたてのスタートアップならともかくFacebookほどの巨大企業がこういったプロセスを採用するのはちょっと珍しいことですね。ザッカーバーグにとってInstagram買収は、巨大な影響力を持つ自由の行使に値する、まさにここ一番の勝負だったに違いありません。
Rumi(米版/Jamie Condliffe)