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「Duolingo Max」と「リリーとビデオ通話」が公式にAndroid対応と発表!今後はリリーからの着信も!

言語学習アプリ「Duolingo(デュオリンゴ)」を提供する米Duolingo, Inc.は17日、日本市場向けのプレス発表を行い、上位有料プランである「Duolingo Max」の特徴的機能及びレッスンである「リリーとビデオ通話」が公式にAndroid対応を果たしたと発表した。

<▲画像:「リリーとビデオ通話」のイメージ>

すなわち「Duolingo Max」自体も公式にAndroidに対応したと発表されたことをも意味する。

Duolingo MaxがAndroidスマートフォンでも利用できるようになったことは、先日筆者が確認して、こちらの記事で紹介していた。

しかし今回、公式にDuolingoから発表されたので、Androidユーザーも安心してDuolingo Maxへの申し込みをできるようになったと言っていいだろうし、万一、何らかの不具合があったとしても早々に対処される、という期待を持てる状況になったとも言えるだろう。

Duolingoの記事はいくつか書いているが、筆者自身がDuolingo Maxのユーザーであり、「リリーとビデオ通話」をとても気に入っている。スピーキング力強化に優れたレッスンだし、何より楽しいコンテンツだ。

ご存知ない方に向けて説明すると「リリーとビデオ通話」は、Duolingoの主要キャラクターの一人である「リリー」とバーチャルでのビデオ通話を行うというもの。いわゆるAIとの外国語会話だが、非常に質の高い仕上がりになっている。お互いの会話の間も短く、待たされることはなく、返答内容も自然だ。下に掲載した公式の紹介動画が挙動を知るのに分かりやすいと思う。会話のレスポンスも動画の通りだ。


1回のセッションは2、3分間くらいで手頃で、自由に何回でもできる。

「リリーとビデオ通話」へのアクセス方法は3つ。トレーニングメニュー、「Duolingo Max」のメニュー、そして最終的には各言語コースのセクション・ユニット内に配置されるレッスン、この3つのルートになると思う。1月17日時点では、日本語話者向け英語コース、日本語話者向けスペイン語コース、英語話者向けスペイン語コースなど、数多くのコースに配置済みだ。

各ユニットに配置された「リリーとビデオ通話」のレッスンの場合、そのユニットのテーマ・内容に応じた話をリリーが振ってくれるので、初級段階のプレイヤーであっても何とか会話をしやすいはずだ。

筆者が確認した所、例えば日本語話者向け英語コースにおいては、A1レベルのセクションだと、基本的にリリーは最悪イエス/ノーで答えられるくらいの簡単な質問を投げかけてくる。しかし、A2に上がると、イエス/ノーだけでは答えられない質問も出てくる。例えば「AとBのどちらが好きか?」とか「Aについてどう思う?」などだ。また、質問というよりもリリーの話を純粋に聞き、相づちを打ったりというパターンもあるし、セッション始めの挨拶の種類も増えてくる。いずれにしてもA2以降は、リリーが話す文章自体は長く複雑になり、フリー会話に近くなる。

ステップ・バイ・ステップでスピーキング力を鍛えられていくことができ、非常に有用なレッスンだと思う。リリーとの会話の中で上手く答えられなかったものがあれば、後から自分で調べたり、普段のDuolingoのレッスンの中で使えそうなフレーズがあれば覚えておくことで、強化していくことができると思う。実際、「リリーとビデオ通話」をプレイし始めると、普段のレッスン中のマインドが少し変化し、使えそうなフレーズへのアンテナ感度が増すはずだし、日常生活の中で、英語でどう言うかを考える時間も増えるように思う。それを調べたり、実際に「リリーとビデオ通話」で使うことで徐々に使える表現も増えていく感じだ。

しかも、対応言語は英語コースだけにとどまらない。スペイン語や中国語、イタリア語など様々な言語でリリーと会話できるのは、単純に嬉しい。17日時点では下記の言語に対応していると公式発表されている。しかも、今後続々と対応言語が増えるだろう。というのも、実際に昨秋以降、特に12月以降は急ピッチで対応言語が拡大しているからだ。しかも、公式のリストに載っていなくとも実際には利用できる言語コースも存在する。例えば中国語コースでもすでに利用可能だ。

  • 英語
  • スペイン語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • イタリア語
  • ポルトガル語
  • 日本語(※1月17日時点ではiOS版のみ)
  • 韓国語(※1月17日時点ではiOS版のみ)

さて、その「リリーとビデオ通話」だが、何と将来的なアップデートで予定されている改善内容が3つ明かされている。アップデートはiOS版、Android版の順に導入予定で、内容は下記の通りだ。

  • 表情豊かなアニメーション
  • ビデオ通話のトランスクリプト
  • リリーからの電話

表情豊かなアニメーションによってリリーの表情が多彩になるようだ。確かに今のバージョンではワンパターンに近いかもしれない。また、実は現在、iOS版のリリーのグラフィックには影がついているが、Android版にはなく、のっぺりしている。今後、Android版でもiOS版と同じ、リッチなグラフィックへの改善を期待したい。

<▲画像:表情・アニメーションの種類が今後のアップデートで多彩になるようだ>

次にビデオ通話のトランスクリプトだが、これはすでにiOS版では対応済みだ。リリーとの通話セッションが終了後に、会話内容が吹き出し形式のテキストで表示される、というもの。リリーが言っていたこと、自分が話したことをテキストとして確認できるのは有用だ。特に聞き取れなかった時に助かる。また、自分の発言が誤って音声認識されていないかどうかも確認できる。Duolingoの音声認識精度はかなり高いので、自分の発音が不正確な部分をチェックする場にもなる。例えば「L」の発音なども不正確だとキチンと拾ってくれない。そうした確認もできる。ただ、残念ながらAndroid版では17日時点ではトランスクリプトには非対応なので、早期対応を期待したい。

最後に、リリーからの電話だが、これは少し驚きの機能だ。

現在の「リリーとビデオ通話」はプレイヤーがアクションを起こすことでレッスンが始まる。トレーニングメニュー、Duolingo Maxのメニュー、もしくはユニット配置のレッスンから「リリーとビデオ通話」を選び、発話アイコンをタップすることで、リリーと通話できる。

ところが将来的にはプレイヤーがアクションを起こさずとも、リリーから定期的に掛かってくるようだ。恐らく普段のDuolingoの通知と同じような形式なのだろう。向こうから掛かってくるということは、ユニット内レッスンとは話の内容も違うのかもしれない。


なお、Duolingo Maxは誰でも初めての時には一定期間の無料トライアルができると思うので、気軽に試せるだろう。私は昨秋2週間試したあと、一旦暫くの間は「Super Duolingo」だったが、思い直してDuolingo Maxへのアップグレードを行った。

ちなみに、AIとはいえ会話をする自信がないとか、まだ早いと思う方も多いと思うが、超初級段階だろうとやった方がいいと思う。挨拶くらいはできると思うし、できなかったとしても、すぐにできるようになると思う。リリーが言う内容が全く分からなければ、分からないと言えば、イエス/ノーで答えられるように質問の仕方を変えてくれたり、質問自体を変えてくれたり、何らかの対応をしてくれる。バーチャル会話だろうと、会話の実践練習を初級段階から積み重ねることは、とても重要だと思うし、何より楽しいのでオススメだ。

さて、最後に個人的な小話として、筆者の状況をちょっとご紹介したい。下に掲載したスクリーンショットは1月17日時点での筆者のDuolingoでの状況。Duolingoを初めてからそろそろ4カ月が経過しそうな段階。英語はA2に入ったばかりでスコアは31。スペイン語はスコア9だ。スペイン語のスコアは直近のアプリアップデートから表示されるようになって便利になった。ロシア語は途中、入門書を見て文法の確認をしたりもしているが、スペイン語は、事前の発音トレーニング以外は基本的にDuolingoオンリー。本格的に文法学習を始める前に「習うより慣れよ」で適当に語彙・フレーズを増やしていっている。意外と覚える。ある程度語彙を増やしてしまってから文法に本格的に取り組む方が最終的にはスムースな気がしていて、今はDuolingo中心で適当に遊んでいる。英語と違った楽しさがある。

<▲画像:筆者の2025年1月17日時点でのDuolingoの状況。初めてから114日、毎日プレイしている>

後半は個人的な話に逸れてしまったが、Duolingo MaxのAndroidへの正式対応はとても嬉しいニュース。スピーキング力強化に最適だと思うし、何より楽しいので、ぜひ試してみて欲しい。なお、いくつかDuolingo Maxに関する記事を書いているので、関心がある方は参照して欲しい。

※2025年2月5日更新:2月2日前後だと思いますが、その辺りで行われたアップデートによってAndroid版の「リリーとビデオ通話」の挙動が安定し始めたように感じています。また、それまではAndroid版ではビデオ通話セッションを振り返るテキストは表示されませんでしたが、アップデート後は表示されるようになりました。後は各セクション・ユニット内へのレッスン配置が完了すれば、iOS版との差はないことになると思います。

情報元、参考リンク
Duolingo公式サイト
Duolingo/プレスリリース

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