イスラエル、人道支援物資の搬入停止 ハマスが停戦合意を延長するまで

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2日、エジプト側のラファ検問所に並ぶ人道支援物資を積んだトラック/AFP/Getty Images

2日、エジプト側のラファ検問所に並ぶ人道支援物資を積んだトラック/AFP/Getty Images

(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区での停戦合意をめぐり、イスラエルは2日、イスラム組織ハマスが停戦合意の延長に合意するまで、ガザへの支援物資の搬入を全て停止すると発表した。米国が仲介した停戦合意の第1段階は今月1日に期限を迎えていた。

イスラエル首相府によれば、ネタニヤフ首相は米国が提案した停戦合意の延長を支持している。米国の提案は、イスラム教の「ラマダン(断食月)」とユダヤ教の「過ぎ越し祭(ペサハ)」の間、停戦合意を一時的に延長するというもの。延長の初日にガザで拘束されている人質の半数が解放されることも想定している。

ハマスは即座にこの計画を拒否した。ハマスはガザからのイスラエル軍の撤退を求めている。ハマスはイスラエル側が、すでに合意した「停戦協定に対する露骨なクーデター」を実行していると批判した。

イスラエルはハマスが提案を拒否したことを受けて、即座に行動に移った。

イスラエル首相府は2日、ハマスが米国のウィトコフ中東担当特使による協議継続のための枠組みを拒否したことを受けて、同日午前の時点でガザへの物資の搬入を全て停止することを決めたと明らかにした。

イスラエル首相府は、ハマスが提案の受け入れを拒否し続ければ「さらなる結果」が生じると警告した。残りの人質が解放されなければ、停戦は認めないとしている。

ハマスは、イスラエルによる支援物資の搬入停止の決定について、「安っぽい脅迫」であり「戦争犯罪」にあたると述べた。仲介国に対しては、「懲罰的で不道徳な措置」をやめさせるための圧力をかけるよう訴えた。

米国のウィトコフ特使やトランプ政権からは、今回の修正された計画や、ガザへの支援の停止について米政府が合意したとのイスラエルの主張について、何の発表もない。

現在の停戦合意の仲介国の一つであるエジプトは、イスラエルによるガザへの支援物資の搬入停止の決定を非難。人道支援の政治化と、支援を脅迫の道具として利用することを明確に拒否すると述べた。

停戦合意の第1段階では、1月中旬以降、イスラエル人の人質数十人とパレスチナ人の受刑者や拘束者数百人が解放された。

イスラエル側は停戦合意の第1段階の継続を求めている。第1段階は、生死を問わずイスラエル人の人質を解放することと引き換えに、パレスチナ人の受刑者や拘束者を継続的に解放するほか、ガザへの支援物資の搬入を増やすというもの。ガザには依然として24人の人質が生存していると考えられている。

ハマスは、恒久的な停戦と、停戦合意の第2段階に基づくイスラエル軍のガザからの完全撤退に関する交渉を求めている。

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