米コストコ、多様性推進否定の動きに猛反発

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米小売り大手コストコが、自社の多様性推進を否定する動きに強い反発を示した/Justin Sullivan/Getty Images

米小売り大手コストコが、自社の多様性推進を否定する動きに強い反発を示した/Justin Sullivan/Getty Images

ニューヨーク(CNN) 米小売り大手コストコは、従業員の個性を尊重する「DEI(多様性、公平性、包摂性)」推進の施策を否定する最近の動向に抵抗している。

DEI推進を巡っては同業のウォルマートや農機具メーカーのジョン・ディア、農村部の小売り大手トラクター・サプライなどが相次いで方針の修正や撤回に踏み切っていた。それでもコストコは、同社での買い物における「宝探し」的な雰囲気にDEIが寄与するとの認識を表明。関連する取り組みを支持していくとした。

コストコの取締役会は自社の株主に対し、保守系シンクタンク、国立公共政策研究センター(NCPPR)による提案に反対票を投じるよう全会一致で推奨した。同センターはコストコに対して、多様性や包摂性に絡む自社の目標を維持する場合の財務リスクを評価し、報告書を作成するよう要求。また企業として「白人、アジア系、男性もしくは非同性愛者」の従業員を「違法に差別」しかねないと、コストコを批判している。

CNNはNCPPRにコメントを求めたが現時点で返答はない。

コストコは最高多様性責任者の役職を置き、仕入れ元を小規模かつ多様な業者に絞るプログラムを展開。マイノリティー支援に取り組む基金への寄付も行っている。

こうしたDEI推進の施策が幅広い属性の従業員を引きつけ、販売する商品やサービスの質の向上につながっているというのがコストコの主張だ。同社の会員もまた、多様な属性の従業員と接することを求めているという。

コストコはNCPPRについて、財務リスクの低減を装いつつ実際は多様性を推進する施策の廃止を目指していると指摘。DEI推進が差別につながりかねないとした株主決議に対しても、自社の方針は合法であり、差別には該当しないと反論した。

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