「引き返せなかった」 実行役の25歳男、初公判で詳細経緯語る 闇バイト10月の鎌ケ谷の事件 【法廷から】

千葉地裁松戸支部
千葉地裁松戸支部

 なぜ保育士だった25歳の男性はSNSで闇バイトに応募し、犯行に至ったのか。首都圏で相次ぐ強盗事件のうち、鎌ケ谷市の住宅に男が侵入した事件。元保育士、前田祐一郎被告(25)=東京都新宿区=はこの事件の実行役として住居侵入の罪に問われている。地裁松戸支部(古谷慎吾裁判官)で17日、初公判が開かれ、前田被告は声を震わせながら経緯を語り、被害者に謝罪した。(報道部・大村慧)

 起訴状によると、前田被告は仲間と共謀し、10月14日午前2時10分ごろ、鎌ケ谷市内の80代女性宅に、1階の窓ガラスを割って侵入したとされる。検察側の冒頭陳述によると、被告は侵入後、住人の声が聞こえて逃走。住人にけがはなかった。

 「消費者金融で借金があった」。被告人質問で前田被告は闇バイトに応募した理由についてこう述べた。声を詰まらせながら「学費で親に金銭の負担をかけていた。恥ずかしさもあった。情けないプライドがあった」と両親に相談できなかったと話した。

 前田被告はX(旧ツイッター)で高収入の仕事を検索。見つけたのは報酬35 ・・・

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