後ろを付いてくる荷物運びロボット…競合は宅配ロボットではなく配車サービス

ジーター

Piaggio Fast Forward

  • キャリーロボット「Gita」の映像がインスタグラム、TikTokで話題になった。
  • Gitaは持ち主の荷物を運ぶためにデザインされ、「歩道ロボット」市場で優位に立つことを目指している。
  • 価格は高いが、Gitaのテクノロジーは輸送および障害者向けサービス分野に変革をもたらす可能性がある。

人々を驚かせた話題のTikTokは、2021年8月10日の時点で再生回数が250万回を超えている。ジョージア州のホール・フーズ(Whole Foods)で、女性の後ろを小さなオレンジ色のロボットが付いて回る動画だ。

動画の中でこのロボット —— ウォーリー(WALL-E)やスター・ウォーズ(Star Wars)のR2-D2を彷彿とさせる —— は、女性が店を出る時も、ぴったりと後ろに付いてショッピング・バッグを運んでいる。

「光る車輪が目に留まったの」と、TikTokの動画の一部を撮影した、アトランタを拠点にサビーン(Sabiine)の名で活動する女性歌手は述べた。

「それから(ロボットが女性の後ろを)付いて行ってて、しかも手で動かしているんじゃないって気付いたの! 可愛い、友だちみたい、って思った……私に話しかけてくるんじゃないか、みたいな」

Gita(ジーター)は、イタリア語で「小旅行」を意味する。持ち主の荷物を運び、後を付いて回るように作られた。

競合するのはアマゾン(Amazon)フェデックス(FedEx)などの個人向け配送機器ではなく、ライドシェアやシェアサイクルのニーズを取り込もうとしているという。

「Gitaは自動車や家族が使うセカンド・カーの代わりになるものだ」と、Gita社のCEOで、親会社のロボット企業、ピアッジオ・ファスト・フォーワード(Piaggio Fast Forward)の共同創業者、グレッグ・リン(Greg Lynn)は言う。

Gitaは既存の地図やエリアのレイアウトを必要とせず、内蔵のカメラとアルゴリズムで人間とその動きを認識する。また、1度の充電で40ポンド(約18キログラム)の荷物を20マイル(約32キロメートル)以上運ぶことができるため、食料品店で買い物をしたり、友人宅を訪問したりするときにとても役に立ちそうだ。

建築や都市デザインを専門とするリンCEOは、歩くことが多い郊外や中規模の都市に住む人が増えている点に注目したという

ジーター

Piaggio Fast Forward

「我々がこの市場に参入する理由の一つは、人々がめっきり歩かなくなっているから。いつもスマホを取り出して配車サービスを呼ぶのではなく、人々に再び近所を歩かせたい」

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