【オープンキャンパス2024】だれと行く?服装は?グッズも…? 大事な11ポイント

オープンキャンパス2023 重要ポイントをおさらい

2024/05/27


大学受験の志望校を選ぶうえで、参考になるのがオープンキャンパスです。いつ開催されるの? 服装は? 持ち物は? 高校1年生や2年生でも行っていいの? 親世代にはなじみがないオープンキャンパスについての情報を、専門家への取材をもとにまとめました。(写真=聖学院大学提供)

1. オープンキャンパスとは?

大学が高校生に向けてキャンパスを開放し、授業や学生生活を紹介するイベントです。大学案内パンフレットやウェブサイトではわからない、大学の実際の雰囲気を知ることができます。実施されるのは、大学説明会(学内オリエンテーション)、模擬授業、キャンパスツアー、先輩学生との交流会、学食体験など。個別の相談ブースでは、大学教員や職員に直接相談することもできます。

オープンキャンパス、行く意味は?
(写真=大手前大学提供)

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2.オープンキャンパスに行く意味は?

オープンキャンパスに行く意味について、追手門学院大学の客員教授で高校生の進路開発に取り組む倉部史記さんは、次のように話します。
「志望校のキャンパスを実際に見ることで大学や学部を深く理解できるほか、入学後に『こんなはずではなかった』というミスマッチを防ぐこともできます。また志望校の選び方がわからない場合も、説明会を聞いたり、授業を体験したりすることで、ヒントを得られるかもしれません」

倉部さんによると、オープンキャンパスを有意義なものにするために、次の3つの目的を意識するといいとのことです。

  • ●学問理解……その学部、学科、コースでどんなことが学べるかを理解する
  • ●大学理解……その大学の歴史や特色、設備、学生サポート、留学制度など、他大学と違う特長を理解する
  • ●自己理解……自分の将来について考え、この大学が自分に合っているか、将来の夢につながるかを理解する

 

なお、総合型選抜(旧AO入試)では、オープンキャンパスへの参加を出願の条件にしている大学もあります。総合型選抜を検討している場合は、チェックしておきましょう。

オープンキャンパス、開催時期を知る方法は?
(写真=大手前大学提供)

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3. 開催時期を知る方法は?

開催時期は大学によって様々ですが、最も多いのは夏休みです
高校の夏休みの宿題で、複数のオープンキャンパスへの参加とレポート提出が課されるケースも増えています。オープンキャンパスの日程は、3月から6月ごろに大学のウェブサイトで発表されますので、早めにチェックしておきましょう。

「開催日が重なることもありますが、最近では一年を通じてオープンキャンパスを開催する大学もあるので、うまく回れるように計画を立ててください。日程は進学ナビのサイトなどで閲覧できますが、詳細は必ず大学のウェブサイトで確認するといいですよ」(倉部さん)

オープンキャンパス、何年生で行く?誰と行けばいい?
(写真=山梨英和大学提供)

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4. 事前予約は必要?

体験授業やワークショップ、総合型選抜の模擬面接は、事前申し込みが必要なケースもあります。
「人気のプログラムなどは予約開始直後に定員に達してしまうことがあるため、オープンキャンパスに行こうと思ったら、まずは大学のホームページやリクルート『スタディサプリ進路』のような進路情報サイトなどをチェックしておきましょう」
そう話すのは、高校生の進路指導・キャリア教育専門誌『キャリアガイダンス』(リクルート)の編集長として、多くのオープンキャンパスを訪れてきた赤土(しゃくど)豪一さんです。

最近は、大学のホームページから専用アプリをダウンロードすることで、プログラムをスマートフォンで見たり、事前予約できたりする大学も。「弊社をはじめ、各大学のオープンキャンパスの日程を検索したり、予約までできたりするサイトやアプリもありますので、上手に活用してください」(赤土さん)

オープンキャンパス、服装はどうしたら?ジーパン、パーカーOK?
(写真=聖学院大学提供)

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5. 何年生で参加する? 誰と行く?

高1、高2のときに参加するのか、それとも高3なのかで、参加する際の留意点が異なります。高1のときは大学の雰囲気をつかみつつ、高2から文系クラスと理系クラスに分かれる場合は、両方の模擬授業を受けて自分の適性を見極めることもできます。高2で参加する場合は、どの大学やどの学部・学科が合っているのかを見極め、高3では実際の受験先を検討します。

「最近は、学校推薦型選抜や総合型選抜という選抜方式で大学進学するケースも増えています。これらの選抜では、推薦書や志望理由書などを提出しますが、その締め切りが高3の夏休み明けと早いので、高1、高2の段階から志望大学や学部をリサーチしていく必要があります。一般選抜を希望する場合も、高3の夏休みは受験勉強に追われてまとまった時間を取りにくいため、高2までに志望校を回っておくことをおすすめします」(倉部さん)

同級生と一緒に参加する高校生もいるかもしれません。「ただ、自分の知りたいポイントが友達と一緒とは限らないため、必要に応じて個別相談に参加するなど、参加する目的を忘れないようにしましょう。保護者が一緒に行く場合は、キャリア教育や就職状況、学費や奨学金など、子どもとは違う視点で大学を見ることができます。ただし主役は子ども本人であることを忘れず、保護者は一歩引いてみることも大事です」(倉部さん)

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6. 服装はどうしたらいい?

「オープンキャンパスの目的は、大学の雰囲気を体感することです。自分らしくいられる服装が一番だと思いますよ」と言うのは、リクルートの赤土さん。私服でも、制服でも、ジーンズやパーカでも問題ありませんが、「自分と周りの服装を比べて引け目を感じたり、自分が浮いているように感じたりする可能性がゼロではありません。服装が気になってオープンキャンパスに集中できないかもしれないという不安を感じる人は、安全策をとって制服で行くこともおすすめです」(赤土さん)
制服で行く場合の注意点をアドバイスするのは、倉部さんです。「模擬面接に臨むからと制服を選ぶ高校生もいますが、その場合、ラフな着崩し方をするとマイナスの印象を与えることもありますので気をつけてください」

また、保育系や体育系の大学のワークショップでは、動きやすい服装を指定されることもあります。

オープンキャンパス、必要な持ち物は?
(写真=大手前大学提供)

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7. 持ち物は

パンフレットや入試要項が配布されるため、A4サイズの資料が入る大きめのカバンや、できれば両手がふさがらないリュックサックを持って行きましょう。メモ用の筆記用具やメモ帳、ノート、それに撮影用のスマホも必携です。スマホは出欠確認やアンケートの記入で必要になることもあります。大学の校舎は基本的に土足ですが、上履きが必要な場合はその旨、事前に説明があるはずです。

「いいなと思った場所、なんとなくモヤモヤした場所は、スマホで撮影しておきましょう。帰宅後に写真を見ながら『なぜ撮りたいと思ったんだろう』と振り返って、自分の感覚を言葉にすることで、進路を決めるうえでの判断材料の一つになります」(赤土さん)

オープンキャンパス、何校くらい行くべき?
(写真=大手前大学提供)

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8. 何校くらい行くべき?

「最低でも2校、できれば4~5校、訪問することをおすすめします。比較してこそ、それぞれの大学の良さが見えてくるからです。『第1志望だけに絞りたい』という人もいますが、他校を見ることでその大学の良さが確認できますし、第1志望に合格できなかった場合も考えて併願校も見ておくといいでしょう」(倉部さん)

また、マンモス校と小規模校、都心と郊外の大学、共学と女子大など、対照的な大学を訪れるのもいいでしょう。偏差値が同じくらいでも、学生数の多いマンモス校と、教員が学生の名前を知っているようなアットホームな小規模校では、雰囲気が全く異なります。実際に行って比較することで、自分にはどんなタイプの大学が向いているのかを実感できるはずです。

オープンキャンパス、志望校・学部が決まっていない場合は?
(写真=帝塚山学院大学提供)

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9. 志望校が決まっていない場合は?

高1、高2では、興味のあることが定まっていないことも多く、どの大学を訪問していいかわかりづらいかもしれません。そんなときは、レベルの高い憧れの大学や、家から近い身近な大学に行ってみてはどうでしょうか。憧れの大学が目標校に変わるかもしれませんし、模擬授業で「面白そう」と思える学問に出合えるかもしれません。オープンキャンパスをきっかけに、徐々に目標が見えてくる可能性もあります。

また、オープンキャンパスでは、先輩と直接話せるトークイベントや相談会も開催されています。サークルやアルバイトなど学生生活のほか、志望校の決め方や学部選びについてもアドバイスをもらうといいでしょう。

オープンキャンパス、後悔しないために 誰と行く?服装は?…重要ポイント10
(写真=聖学院大学提供)

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10. 行かないデメリットはある?

オープンキャンパスに行かなくても受験は可能です。しかし、ただでさえ緊張する入試当日に初めてキャンパスを訪問すると、不安も大きいもの。さらに合格できても、入学した後に「思っていたイメージと違う」と後悔し、学習意欲が低下するといったケースもあります。

学校推薦型選抜や総合型選抜では、書類選考や面接で志望理由を細かく問われます。大学案内パンフレットやウェブサイトだけでは大学や学部への理解度が浅くなるため、オープンキャンパスで実際に大学の特長を見聞きすることをおすすめします。

コロナ禍以降はオンライン上でオープンキャンパスを実施する大学も増えているため、志望校が遠方の場合は利用するといいでしょう。また高1、高2の段階ではオンラインで比較し、第1志望が決まったら現地を訪問する、という方法もあります。

オープンキャンパス、もらえるグッズにも注目
(写真=帝塚山学院大学提供)

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11. グッズがもらえる?

オープンキャンパスでは、大学オリジナルのノベルティーグッズが配布されることもあります。定番は大学名やロゴが入った筆記用具やクリアファイル、ノート、メモ帳など。夏には飲料水を配ったり、タブレット用のタッチペン、タンブラー、サコッシュ(小型バッグ)などちょっと豪華なグッズを配布したりする大学もあります。芸術系の大学では、有名漫画家になった卒業生のイラスト付きトートバッグを配付するところも。

どの大学も、大学への愛着を深める工夫をいろいろとしています。憧れの大学のグッズなら、それが受験勉強を頑張る際のモチベーションや、受験時のお守り代わりにもなりそうです。

オープンキャンパス、もらえるグッズにも注目
(写真=大手前大学提供)

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(文=阿部桃子、Thinkキャンパス編集部)

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