また朝がきて、新たな一日が始まる。炎天の夏である。「ああ、きょうも、暑うなるぞ」。映画『東京物語』で、笠智衆さんが尾道の港を見下ろしながら訥(とつ)とつぶやく、あの有名なセリフがどこからか聞こえてくるようである▼暑い。この暑さ、色で例えれば、私は白だろうか。深緑に茂る木々の葉も、アスファルトの道路…
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- 【視点】
炎天を槍(やり)のごとくに涼気すぐ 飯田蛇笏 焼けつくように暑い夏の空を、突き刺すように涼気が通り抜けた。<槍のごとくに>という思い切った表現が”一抹の涼”を印象づけている。1954年の作だ。
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