東京社会部・根津弥
拡大する東川町立東川日本語学校の授業の様子。上級レベルのクラスでは、調査の「対象」「方法」など専門的な内容の授業が行われていた=2024年11月21日、北海道東川町、根津弥撮影
昨年3月まで3年間、仙台総局で勤務した。東北は人口減の最前線。私がいた2021年には、仙台市ですら、政令指定都市に移行して初めて前年より人口が減った。東北は東京とは全く異なる切迫感で、「8がけ社会」の到来と向き合っていた。
北海道東川町に着目したのも、東北での取材がきっかけだ。
宮城県では人口減対策も視野に、全国2例目の公立日本語学校の準備が進む。その取材で、先行事例として名前を聞いたのが東川町だった。
実際に町を訪れると、日本語学校にとどまらない、人を魅了するユニークな取り組みが実践されていた。町で生まれた子どもに手作りの椅子を贈る「君の椅子」、提出後に記念品として手元に残るオリジナルの婚姻届・出生届――。記事で紹介しきれなかったものも多い。
前例のない事業を打ち出し続け…