「検閲だなんてばかげている」メタと契約のファクトチェッカーは失望

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ラスベガス=五十嵐大介 取材協力ディラン・ウィアー
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 米メタ(旧フェイスブック)が突然、偽情報の拡散を防ぐための「ファクトチェック」を廃止すると発表した。「ファクトチェックが検閲だなんてばかげている」。米国の現場のファクトチェッカーはそう失望する。

 「今回の決定はとても残念だ」

 メタと契約してきた米ファクトチェックサイト「リードストーリーズ」の共同創業者アラン・デュークさん(67)は、朝日新聞の取材にそう話した。

 米CNNの記者として20年以上働き、2015年にサイトを設立。19年からメタの外部ファクトチェック組織として契約した。

 日本を含め世界で約70人のフリーのジャーナリストらと連携し、月に200件ほどの投稿のファクトチェックをしてきた。

「人々は信じたいものを信じる」

 デュークさんらは、メタが提…

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この記事を書いた人
五十嵐大介
サンフランシスコ支局長兼編集委員
専門・関心分野
テクノロジー、経済、グローバリゼーション
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    米重克洋
    (JX通信社 代表取締役)
    2025年1月8日20時37分 投稿
    【視点】

    今回の決定はトランプ政権対策としての政治的側面も強いとみられるが、それとは別に、「人海戦術」式のファクトチェックの仕組みがこれまで偽・誤情報の対策に十分機能してこなかったことにも注目しなければならない。 誰もが発信できる「70億総メディア

    …続きを読む