車いすでも行きたい店に 寄付で自治体舞台に実証実験、政策化めざす

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編集委員・秋山訓子
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 11月9日、群馬県高崎市の街中を2台の車いすが行く。NPO「ウィーログ」が主催した「車いす街歩き」だ。

 「目線が下がってこわい。アスファルトの少しの高低差もすごい気になるし、身体に衝撃が来ますね」。ぎこちなく車いすの車輪を回すのは、初めて車いす体験をした参加者だ。

 ウィーログは「車いすでもあきらめない世界をつくる」を掲げ、バリアフリーの調査や車いす体験、政策提言をしている。この日は、車いすで街を歩いた実感や不都合を記録。段差があっても車いすが入れるよう、設置式の簡易スロープを置くレストラン「room's」で食事をした。

 簡易スロープ導入は、ウィーログと群馬県、「PoliPoli(ポリポリ)」が一緒に取り組むプロジェクト「ポリシーファンド」の一環だ。

 ポリポリは政策提言支援や行政と市民をつなぐ事業を行う政策共創プラットフォーム。政策提言をする団体は、ポリポリに寄せられた寄付で自治体を舞台に政策の「実証実験」をする。結果を見て自治体が政策化をめざす。

 ウィーログが提案したのが、レストランなどの小規模店舗に設置式の簡易スロープを無料で配布して、バリアフリー化する事業だ。車いす利用者が行きたいお店があっても、段差があると入れない。「行きたいお店で食事を楽しむという当たり前のことが私たちにはできない。行けるお店に、となってしまう」と、ウィーログの代表理事、織田友理子(44)。成人してから進行性の難病にかかり、車いすを利用している。

「予算が変わるきっかけになれば」

 プロジェクトでは地元のNP…

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この記事を書いた人
秋山訓子
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専門・関心分野
国内政治、民主主義、市民社会、ジェンダー