期待の「たねや」新施設、大津市の湖岸で工事着々 来年3月オープン
菓子製造販売の老舗「たねや」(滋賀県近江八幡市)の新施設「LAGO(ラーゴ) 大津」が、大津市由美浜の湖岸に来年3月24日にオープンする。工事は計画どおりに進んでいるという。店舗を囲む「森」やLAGO限定のカステラなど、自然空間や商品への期待は高まるばかりだ。
LAGOはイタリア語で「湖」で、琵琶湖を一望できる施設になる。たねやは「水と自然に親しみ、琵琶湖や近江の風土に触れ、訪れる人が思い思いのひとときを過ごせる空間をめざしている」としている。
工事を眺める市民の姿も
現場では着々と工事が進んでおり、その様子を眺める市民の姿も。たねやの旗艦店「ラ コリーナ近江八幡」(近江八幡市)が人気の施設になっているだけに、その期待は大きい。
近くの女性(57)は、散歩の途中で工事の進捗(しんちょく)を確かめているといい、「休憩したりお茶を飲んだりできるし、遠くの友だちも呼びやすくなるからうれしい」。市内の男性(56)は、周辺の交通渋滞を心配しているとしつつ、「『ラ コリーナ近江八幡』と比較されると思うけど、どんなものができるか楽しみ」と話した。
たねやによると、店舗は2階建て。1階が物販、カフェ、工房、2階がイベントを行う予定のスペースになる。
工房では、滋賀県甲賀市土山町産の抹茶を使った「たねやカステラ 抹茶」を焼き上げる。LAGO限定販売で、カフェでも味わえる。
「近江八景プロジェクト」と題して、成安造形大学(大津市)の学生と開発したお菓子も販売する。和菓子のほか、「クラブハリエ」のバウムクーヘンも買える。
店舗を囲む豊かな自然が特徴
店舗に注目しがちだが、LAGOの特徴は店舗を囲む豊かな自然だ。
施設に占める店舗の面積はごく一部。7690平方メートルのうち約950平方メートルだ。そのほかのエリアは、写真家の今森光彦氏が監修する「琵琶湖の森」になる。
「公園がほとんどなので、様々な方々にお楽しみ頂ける空間になると思う」とたねやの担当者。来年4月には大阪・関西万博が開幕する。大津市はアクセスがいいことから、「国内外のたくさんの方々にお楽しみ頂きたい」と話す。
12日には、大津市議会の施設常任委員会で、市の担当者が事業の進捗を報告した。
工事は計画どおりに進んでおり、店舗の整備率は10月末時点で約70%となっている。周辺の駐車場整備も進めている。交通対策として、駐車台数を290台から365台に増やす。
この日は、混雑を避けるための誘導方法も報告された。駐車場を含む周辺の整備は、来年2月末までに終える予定だという。
市の担当者は取材に、地域の人も楽しみにしているというのは聞いているとし、「市としても新たなスポットとして期待している」と話した。
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