サンマ初水揚げ、近年にない高値 昨年より1カ月早く 宮城・女川町

柳沼広幸
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 国内有数のサンマ水揚げ量を誇る宮城県女川町で23日、今季の初水揚げがあった。近年、不漁が続くサンマだが、入札では1キロ当たり920~1200円の値をつけ、平均1061円という近年にない高値に業者がわいた。

 一番乗りは、長崎県雲仙市の第5太喜(たいき)丸(199トン)。北海道根室市から東の公海で漁獲した約41トンを水揚げした。深堀将吾漁労長(37)は「魚が見えているので出だしはいい。魚体も昨年より大きい。初水揚げのご祝儀相場を狙ってきた」。入札後、すぐ漁場に向かった。

 女川のサンマは昨年は9月27日が初水揚げで今季は1カ月以上早く、価格は倍近くになった。女川魚市場の丹野秀之専務は「魚も昨年より大きく、買い手が頑張って高値をつけた」。入札した水産業者は「待ちに待ったサンマ。安定して入れてほしい」と話した。

 サンマは女川を代表する魚で水産加工や漁業資材など関連事業者への影響も大きい。最盛期は4万トンを超えていたサンマも、近年は不漁で2021~23年は1千トン台に低迷している。

 この日は気仙沼市でもサンマ約48トンが初水揚げされた。900~1380円の値を付け、平均1249円は昨年の1・5倍の高値となった。

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