「テーホヘテホヘ」 4年ぶりに有観客の「花祭り」 愛知・奥三河
戸村登
国指定の重要無形民俗文化財「花祭」が10日、愛知県東栄町奈根の中在家地区であった。コロナ禍の3年間は非公開だったので、観衆を入れて開くのは4年ぶり。観衆から「テーホヘテホヘ」とにぎやかにはやされながら、朝から夜遅くまで地域の人たちによる舞が続いた。
鎌倉時代から伝わる伝統芸能で、奥三河の東栄町と豊根村、設楽町の3町村で毎年11月~翌年1月に開かれている。愛知県文化財室によると、3町村には17地区の保存会があり、東栄町1地区と豊根村2地区では現在休止中という。
この日、花祭が開かれた中在家地区は7世帯15人。ほかの地区の応援を受けながら14種類の舞を奉納している。中在家花祭保存会の原田巌会長(68)は「すべてを昔ながらにやるのは大変だが、みなさんの意見を聞きながら、できる範囲で続けていきたい」と話した。