9月19日は「育休を考える日」 取る?取らない?パパたちの本音

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角詠之
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 9月19日は「育休を考える日」。育児休業を取る男性は増えているが、過去最高だった昨年度で10人に2人ほど。育休を取った人、取らなかった人、取れなかった人……。それぞれの思いや事情を聞いた。

 「女性に『なんで育休を取ろうと思ったんですか?』って聞かないですよね。お互い親だから、男性が取っても普通のことでは、と思います」

 こう言うのは、日本航空(JAL)のIT運営企画部運営グループに所属する三村優樹さん(32)。第1子が生まれ、昨年7月から今年3月まで育休を取った。

 先輩の男性たちは「自分の時は、育児を何もできなかったから肩身が狭くて。育休を取った方がいいよ」と勧めてくれた。だが、違和感も覚えた。「妻の機嫌をとるために育休を取るわけじゃないのに……」

「仕事がしたかった」

 育休中は所得税社会保険料が免除になるほか「育児休業給付金」として、育休前の賃金の67%が支給される。今振り返ってみると「給付金がもらえ、育児できるのもメリットだったと感じる」。

厚労省によると、昨年度に男性育休を取った人は17.13%。過去最高となりましたが、女性の80.2%とは開きがありました。記事後半では、そういったデータのほか、育休を取らなかった人、取れなかった人や「時短勤務」で午前10時から午後4時まで働く男性に話を聞きました。育休を取得した筆者の体験や後輩からの思いがけない言葉も紹介します。

 一方、上場企業に勤める関東…

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この記事を書いた人
角詠之
東京社会部|国土交通省担当
専門・関心分野
運輸行政、事件事故、高校野球
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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2023年9月19日6時0分 投稿
    【視点】

    「育休を考える日」は、仕事と育児の両立というテーマに焦点を当てて「働き方や暮らし方を考える日」と言い換えてもよいだろう。というのは、育休について考えを深めようとすると、働き方や暮らし方全体を見直す議論が避けられないはずだ。

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2023年9月19日16時22分 投稿
    【視点】

    ■朝日に叩かれないため、日経に褒められるための男性育休をこえて  まさに、今、「男性育休」をテーマに卒論を書いているチームを指導しており、日々、企業インタビューに同行している。男性の育休取得率が高いとして評価されている企業の現実に驚愕して

    …続きを読む