健保組合、8割が赤字見通し 実質保険料は10%超えに 23年度
村井隼人
主に大企業の会社員らが入る健康保険組合の8割で2023年度の収支が赤字の見通しとなったことがわかった。健康保険組合連合会(健保連)が20日公表した。高齢者医療への拠出金の増加などが響いた。健保組合全体の収支の合算でみると、過去最大の5623億円の赤字を見込む。赤字額は前年度(予算)の2805億円から倍増した。
全国1367組合の収支をもとに、1380組合すべての分を推計。赤字を見込むのは1093組合で、全体の79%を占めた。厳しい財政状況を踏まえ、全体の1割にあたる135組合が、すでに保険料率を引き上げている。
全体の平均保険料率も上昇する。前年度より0・01ポイント増え、過去最大の9・27%に。赤字を穴埋めする積立金の取り崩し分を反映させた実質の保険料率は、前年度より0・25ポイント増え、10・10%。初めて10%を超える見込みだ。
同日会見した健保連の佐野雅…