元宮古島市議をめぐる産経記事「真実と言えず」 削除と賠償を命令
田中恭太
県営住宅に入れる基準を超える収入があったのに入居したと報じた産経新聞のネット記事で名誉を傷つけられたとして、石嶺香織・元沖縄県宮古島市議が産経新聞社に220万円の賠償などを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。古庄研裁判長は「記事は真実と言えない。取材は基本事項を欠き不十分」とし、同社に11万円の支払いと記事の削除を命じた。
判決は、石嶺氏の世帯所得は入居基準を下回っており、記事は真実でないと認定。記事が示した基準自体にも誤りがあり、県などへの取材で容易に解消できた可能性が高いとして取材不足を指摘した。
産経新聞社は「判決を精査し、今後の対応を検討する」とコメントを出した。