菅前首相が選択的夫婦別姓制導入に賛意 「先送りすべきでない」
吉川真布
菅義偉前首相は23日、選択的夫婦別姓制度の導入に前向きな姿勢を改めて示した。通信制高校「N高校」と「S高校」の講演で女子高校生の質問に答え、「これ以上先送りしないで、政治の責任で議論して方向性をつくっていくべきだ」と述べた。
講演で菅氏は、選択的夫婦別姓制度を認めないと名字が途絶える問題もあるため「これ以上先送りはすべきでない」と指摘。「与党として責任をもって方向性をリードしていくことは大事だ」と強調し、子どもが生まれた際にどちらの姓を名乗るかといった課題などを議論していくべきだとの考えを示した。
菅氏はもともと選択的夫婦別姓を推進する立場だったが、首相在任中は「国民の間でさまざまな意見がある。国会の動向を注視しながら対応を検討したい」と慎重な姿勢を示していた。