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検証 東電テレビ会議 単行本 – 2012/12/7

3.6 5つ星のうち3.6 6個の評価

「電話、いつも、官邸、繋がらないんだ、何とかできない?」
――苛立つように尋ねる吉田昌郎福島第一原発所長(3月13日午前4時20分頃)

「いわき方面にバッテリー買いに行ったんですけども、どこも買えませんでした」
――3号機を救うため、社員はホームセンターに買い出しにいった(3月13日午後10時頃)

「全員のサイトからの退避というのは何時頃になるんですかね」
――2号機の状況が悪化するなかで検討された原発撤退(3月14日午後7時55分頃)

2011年3月11日に発生した福島第一原発事故の際に、東京電力は、どのような対応を行っていたのか――。
2012年夏、報道機関に限定開示された、東京電力内のテレビ会議の記録を朝日新聞記者が徹底検証。
開示されたテレビ会議録は、2011年3月11日午前6時27分から3月16日午前0時2分まで。150・5時間分の記録は、音声なしと音声ありに大別され、音声あり部分には、約50時間、文字起こし60万字に及んだ。
第1部では、水やバッテリーなど、緊急物資の輸送体制の不備。請負まかせだったために対応が遅れた原子炉への注水。
現場への判断、丸投げ。計画停電なども含めた、消極的な広報体制。
2号機の状況が悪化する中で、検討されていた原発撤退。
などトピックスごとに映像記録を検証。
第2部では可能なかぎり、生のかたちで、テレビ会議の文字おこしを再録。
史上2度目のレベル7の原発過酷事故はどのような経緯をたどって深刻さを増したのか。非常事態への対処がいかにして行われたのか、あの日の真実がすべて明らかに。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2012/12/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2012/12/7
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 336ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022510420
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022510426
  • 寸法 ‏ : ‎ 13 x 2 x 18.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 6個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
6グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2013年1月10日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    何で直ぐ海水を注入しないのか?海水で廃炉になるのを嫌っていたのでは?とずっと思っていた。しかし、このTV会議を読むと何故が解ける。一般に公開されていない現在、この本の価値はここにある。それで、星5つ
    コラムを挟む理由が、いまいち分からない。タイトル通り、TV会議のくだりだけでも十分価値があると思うのだが?
    12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2013年5月6日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    東電が事故の全容を発表していない中、活字で残ることの意義は大きい
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2013年1月1日に日本でレビュー済み
    最近の朝日新聞はどうなってしまったのだろう?
    特別報道部というのが、「関東軍」化しているということなのだろうか?
    東京電力の企業体質、政府のこれまでのいいかげんな原子力に対する対応が
    この事故の原因になったのは間違いない。

    しかし、そのような不十分な中で、現場で必死に活動した現場の人々への敬意の
    かけらもない。
    戦前は創業100周年を迎える老舗岩波書店「思想」の名編集者としてならし、保守主
    義者の福田恒存からも高い評価を受けていた林達夫は、その著書で、戦後ジャ
    ーナリズムから離れた理由について、日本の戦後ジャーナリズムが上から目線で
    説教くさくなったことをあげていた。戦後は平凡社にて百科事典編纂に没頭したの
    は、朝日新聞的な戦後ジャーナリズムの底の浅さに絶望しからからではないのか。

    事前には、原子力推進で、政府や東電に対して、大した批判もせずにきたのに、
    「水に落ちた犬は打つ」という姿勢がみえみえで、事実関係に挟まれる感情的な
    記述は読むに堪えないものがある。

    現場で取材もしていないのに、バッテリーを必死に買いに行った社員を見下げて
    評価する。自分が現場にいたらそんなに立派なことができたのか?

    下請けも含めて現場に対する敬意と共感がなければ、どんな取材も上滑りであること
    を痛感する著作である。労力がかかっているにもかかわらず、残念なことだ。
    朝日新聞は、最近、橋下氏を社説でほめたり、経済部本体のおおむねは実は慎重なのに、空気に支配されて脱原発を見通しもないのに強く唱えたり、健全な保守的自由主義から離れ、ジャーナリズムとしても混迷しているとしかいいようがない。

    思想的に近いはずの、林達夫の著作を読み返して出直してほしいものだ。
    30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2013年1月5日に日本でレビュー済み
    前半が著者たちの解説、後半がテレビ会議の書き起こしです。
    他のレビュアーの通り、朝日新聞の意見は全く賛成出来ません。特に現場が最善手を取っていれば爆発は防げたという下り。
    幸運に幸運を重ねたことが起きていれば、そのように爆発は防げたでしょう。しかし、その記述によって読み手は、爆発は不可避だったと読み取るはずです。高橋フェローに代表される東電の社内の空気(あえてこの表現にしました)によって、爆弾は危険な、信管がついた状態でずっと置かれていたのだと判断するはずです。
    現場もバッテリーをホームセンターに買いに走る際に、所員の財布から現金を集めていこうとする下りもです。カネを持っていなくても、店員を説得してくるという気迫、発想がそもそもないということが分かります。

    このように、著者のあまりに酷い解説に腹立たしさを覚えることでしょうが、それこそがこの本の示す意義だと感じました。
    後半部分を読むことによって、あるいは他の本と比較することによって、それを確信できます。
    と、いうわけで私は星5つとしました。
    9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2013年4月13日に日本でレビュー済み
    こういうのは、事実だけ淡々と書いた方がメッセージ性があると思うのですが、記者の主観と変に悪意のある表現が目立ち、事実よりも記者の愚痴を読んでいる感じがしてくる。
    余計なこと、書かなきゃ良いのに・・・。

    そんな中でも、言うは易し行うは難しという、事実だけは判ったように思う。
    簡単に、海水を・・・とは言われるが、高い放射線の中で現場の作業員が必死に頑張っているのだろうなぁというのは伝わる。例え東電の社員や関係者だとしても。
    そんな中、素人が後からだったらなんでも言えるよねーという、記者の文章が本当に目障り。
    あとは、官邸が邪魔しているのは判りますね。
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート