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アウト・オブ・コントロール: ネットにおける情報共有・セキュリティ・匿名性 単行本 – 2008/4/18

4.6 5つ星のうち4.6 2個の評価

今のネット社会が抱えた問題とは何なのか?

商品の説明

出版社からのコメント

多発する著作権侵害や個人情報の漏えいといった情報セキュリティ上の事件,盛んに問題とされるネットにおける匿名性.すでに生活の隅々までに行き渡ったインターネットは,しかし人間の力では制御不能にも思える様相を呈している.大きな話題となったウィニーなどを取り上げながら,ネット社会における自律と責任を考える.それらとどのように付き合っていくべきなのか,考察する.そして,この考察は,「自由」や「責任」といった私たちの社会における根底的な価値観を問い直す契機でもある.

著者について

大谷卓史(おおたに たくし)
1967年千葉県生まれ。吉備国際大学国際環境経営学部准教授。専門は情報倫理学と科学技術史。千葉大学大学院文学研究科修士課程修了後、情報系出版社の編集者、フリーのサイエンスライター、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て現職。共著書に『P2Pがビジネスを変える』(翔泳社、亀井聡、高橋寛幸との共著)、共訳書にヴィクター・J。カッツ『カッツ 数学の歴史』(共立出版、上野健爾・三浦伸夫監訳)など。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2008/4/18)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/4/18
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 246ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 400022039X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4000220392
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 2個の評価

著者について

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大谷 卓史
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2008年5月6日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    「アウト・オブ・コントロール」という状態は、これからも恒常的にずっと続くのではないか。そういうコントロール不可能な状態が連続的に出現する。それはネットのみならず、クローン技術のようなバイオテクノロジーや、その他の科学技術の分野でも、自分たちの身辺で起こってくる。この本では、情報や著作権を焦点にしぼり、それもあのWinnyの事件から入っている。そのことだけでも、詳細に書かれていて貴重なものだ。しかし、この本のもっともおもしろいところは、むしろ第三章から第四章で、筆者の思考が明快に述べられているところだ。
    事故や事件によって、物のデザイン(設計)が露呈されたりするものだが、Winnyの件は、情報技術や著作権やネットのなかの個人の問題のみならず、国家機密から個人のプライバシーまでの、我々の身辺にありながら不可視であるシステムのデザインが見事に明らかになったケースであり、その現在性が特異に突出したもので、あらためて興味深いものだと思った。
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2008年9月12日に日本でレビュー済み
    本のタイトルにはウィニーはあらわれていないが,目次をみると 4 つの章のうちの 3 つにウィニーがあらわれている.それだけ,ネットにおける情報共有・セキュリティ・匿名性についてかんがえるとき,ウィニーの存在がおおきいということだろう.

    第 1 章は完全にウィニーにあてられ,開発のいきかさつから著作権問題,情報漏洩問題,そして 47 氏の逮捕・判決までがかたられる.第 2 章以降はもっと範囲をひろげて,P2P,インターネットの可能性,コモンズ,著作権,匿名性などの問題がかたられる.

    ウィニーに関する本は,47 氏つまり金子氏本人のものもふくめて他に数冊あるが,そのおおくはハウツー本や一部の問題だけをあつかったものである.そのなかで,本書はウィニーが提起したさまざまな問題の全体像をとらえている貴重な本である.
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート