

アニメは神々の都を追放された豊穣(ほうじょう)神サクナヒメが鬼と戦いながら、仲間と一緒に稲作に挑戦し、食べ物を得ていくという内容。
くわを振り上げて田起こしをしたり、水を張った田に入って手作業で苗を植え付けたりと、本格的な農作業の描写も出てくる。

さらに大空さんは、劇中の「稲作の表現が本当に素敵」と力を込めた。くわを入れた土の質感や水を張った田などの画面描写を一押しの場面に挙げた。

アニメを制作したP.A.WORKSは、富山県南砺市に本社を置く。同作品の監督を務めた吉原正行さんは「毎日、田んぼの中を通勤している」と明かした。同作品のラインプロデューサー、相馬紹二さんは同社の堀川憲司代表が「兼業農家をやっている」と紹介し、「田植えや稲作に近いアニメーションスタジオ」と話した。
アニメ制作に当たって実際に稲作に挑戦。今年2年目を迎えるも、相馬さんは「水の調整を失敗して枯らしてしまった。やっぱり難しい」と打ち明けた。


大空さんと、サクナヒメの親友「ココロワヒメ」役の衣川里佳さんの二人は、JA全中とのコラボ企画「サクナバケツ稲作日誌」に参加し、バケツ稲を育てている。
自身のXで成長過程を投稿中の大空さんは「まだ日は浅いけど、かなり、すっくと力強く伸びてきた」とアピール。ただ、相馬さんの「枯らしてしまった」という話を受け「そうなったらどうしよう」と不安をのぞかせるも、懸命に育てると改めて決意した。
大空さんが「バケツ稲の先輩」と紹介した衣川さんは、プライベートで応募して栽培を始めつつ、1カ月後に別のセットをもらって栽培していると報告。「1カ月の違いで、成長のスピードやお水の量も変わる。実際に育ててみて分かることがある」と感心していた。

坂本哲志農相が動画メッセージを寄せ、原作のゲームが「米作りの工程が非常にリアルだと話題になり、農水省のホームページがゲーム攻略に使えると大きく報道されました」と振り返った。その上で「農業界全体がサクナヒメに強く期待を寄せており、ともに日本の農業を盛り上げたい」と強調した。
大空さんは「『農業界全体が(期待)』という力強いお言葉をいただいた」と喜んだ。サクナヒメと、仲間の「タマ爺」のパネルの横で話す坂本農相の姿に「(3人が)同じ画角にいる。不思議な感覚。すごくうれしい」と笑顔を見せた。

6日の放送後、各種動画配信サービスでも順次配信される。
(柘植昌行、写真=山田凌)