トランスフォーマー ギャラクシーフォース

登録日:2022/06/21 Tue 12:24:02
更新日:2024/12/18 Wed 17:08:34
所要時間:約 8 分で読めます







フォースチップ、イグニッション!!




◇概要

トランスフォーマー ギャラクシーフォース』は2005年1月から12月まで放送されたトランスフォーマーシリーズの一作。
マイクロン伝説』、『スーパーリンク』に続くユニクロン三部作の最終作で、米国版では世界観も繋がっているが、国内版では前2作とは独立した作品となっている。
アニメーション制作はGONZO、シリーズ構成は『デジモンアドベンチャー02』のまさきひろ、総監督は『デジモンアドベンチャー』の角銅博之、監督は『境界線上のホライゾン』の小野学。
トランスフォーマーはフルCGで描かれており、当時としてはハイクオリティ。

基本的には『2010』『ザ☆ヘッドマスターズ』のように様々な惑星へ向かい、キーアイテムの争奪戦を繰り広げるという作風。過去作を意識した惑星も登場する。
今作の特徴としては各惑星に「コンボイ」の名を持つ司令官が存在している事*1で、それぞれの意思で敵味方に分かれて争い合う。
ストーリーはシリアス路線だが、トランスフォーマー作品お馴染みのアドリブやお笑い要素も健在。

共通ギミックとして各トランスフォーマーは付属の「フォースチップ」をチップゲートに差し込む(イグニッション)するとバネ仕掛けで武装が展開するギミックが採用されている。


◇あらすじ

セイバートロン星が超巨大ブラックホール「グランドブラックホール」に吸い込まそうになり、滅亡の危機を迎えていた。
ギャラクシーコンボイ率いるサイバトロンは地球へ避難するが、時空の番人ベクタープライムとの出会いで宇宙を救うためには宇宙中に散らばるプライマスのスパークから生まれたプラネットフォースとチップスクエアが必要である事を知る。
地球人の少年少女と出会ったサイバトロンは彼らの協力を借りながらプラネットフォースを探すべく様々な惑星を探索することとなる。
しかし、プラネットフォースに秘められた力を巡り、マスターメガトロン率いるデストロンとの争奪戦が始まる。



◇登場人物

【サイバトロン】


ギャラクシーコンボイ
CV:楠大典
サイバトロン総司令官。今作の主人公。海外版では「Optimus Prime」。
消防車から変形し、ビークルモードで翼を展開した飛行形態や分離したパーツと再合体することでスーパーモードになる。
ライガージャックやソニックボンバーとのリンクアップ(合体)でパワーアップしていった。
詳細は個別記事参照。

  • ライガーコンボイ
ライガージャックとリンクアップした姿。
ライガージャックが変形した巨大な右腕(または左腕)を装備する。玩具版にはない手首も存在する。

  • ソニックコンボイ
ソニックボンバーとリンクアップした姿。
ソニックボンバーが変形したアーマーを着込んだグレート合体状態。フラップソードを主武器とする。

玩具限定で二つのリンクアップを同時に使ったソニックライガーコンボイという最強の姿があるが、本編では未登場である。


ベクタープライム
CV:速水奨
サイバトロンの前に現れた「時空の番人」を名乗る古代のトランスフォーマー。宇宙母艦にトランスフォームする。
サイバトロンにグランドブラックホールを消滅させるためにプラネットフォースとチップスクエアが必要であると説き、彼らを導く。
主武装はベクターソード。フォースチップをイグニッションするとバリア「タキオンフィールド」を展開できる。
また、各惑星へのワープや時間遡行を行う「タイムリバース」といった能力も持つ。
ベクターソードは最終決戦でギャラクシーコンボイに託した。


ドレッドロック
CV:石川英郎
サイバトロンの副司令官。緑色のジャンボジェット機へトランスフォームする。海外版では「Jetfire」。
ギャラクシーコンボイを支える良きサポート役で、彼からの信頼も厚い。
フォースチップをイグニッションすると尾翼部分が前方に展開して「ドレッドキャノン」になる。


ジャックショット → ライガージャック
CV:江川央生
ジープに変形する戦士。海外版では「Overhaul → Leobreaker」。
パワーはサイバトロンNo.1で、荒っぽい気性の持ち主。
アニマトロスでフレイムコンボイに敗北した際、プラネットフォースの力でライガージャックに転生する。
転生後はライオン型に変身し、ギャラクシーコンボイにリンクアップする能力を得た。
フォースチップをイグニッションするとジャックショット時は胸から巨大なアンカーショットを射出し、
ライガージャック時は両腕から鉤爪・プラティナムクローが展開する。
なお、中の人は別のロボットアニメ主人公ロボ右腕に合体するロボを演じていたため、「また腕役」とネタにされたりしていた。


ソニックボンバー
CV:うすいたかやす
戦闘爆撃機にトランスフォームする戦士。海外版では「Wing Saber」。
サイバトロンにいながら命令違反の常習犯で、ある時の諍いでサイバトロンを脱退していた。
重武装で、主翼のフラップが分離したフラップソードやミサイル等を主武装とする。
フォースチップをイグニッションすると機首が展開したビーム砲「ギャラクシーキャリバー」を放つ。
必殺技はフラップソードで切り裂く「ソニックダブルインパクト」や秒間100万発のバルカンを放つ「ミリオンバースト」。


ニトロコンボイ
CV:土門仁
トランスフォーマー カーロボット』がモチーフと思われる惑星スピーディアのリーダー。音速司令官。海外版では「OverRide」という名義で、かつ女性戦士になっている。かつて日本が海外作を輸入した際に、女性戦士を男性にした時と逆の現象となってしまっている。
レーシングカー型の車両にトランスフォームする。
速さこそ命のスピード狂で、そのスピードであらゆるレースに勝ち続けてリーダーの座を維持してきた。
そのせいで傲慢で独善的になっていたが、エクシリオンとのタイマンバトルに敗北したことで考えを改め、サイバトロンに加入する。
フォースチップをイグニッションすると二連装砲「マッハショット」が展開する。


ライブコンボイ
CV:平田広明
サイバトロンが到来する遥か昔に地球へやって来たトランスフォーマー達のリーダー。航空司令官。海外版では「Evac」。
レスキュー用ヘリコプターへトランスフォームする。
落ち着いた性格の平和主義者で、パートナーのオートボルトと共に古来から人々を密かに助けて来た。
左腕に装備したローターが変形した「ジャイロソーサー」や右腕に装備した「レスキューフック」が主武装。
フォースチップをイグニッションするとブースターが変形した「ジェットミサイル」が展開する。


メガロコンボイ
CV:木村雅史
巨大トランスフォーマー達の惑星ギガロニアのリーダー。巨神司令官。海外版では「Metroplex」。
バケットホイールエクスカベーター(世界最大の露天掘りマシン)がモチーフの巨大複合重機に変形する。
ギャラクシーコンボイが手のひらに乗るほどの巨体で、「安全第一」をモットーとする親分肌な性格。
ゆえにすでに放棄されたギガロニアの最下層へ行くことを良しとしなかったが、デストロンからギガロニアを防衛するためサイバトロン入りする。
バケットホイールが分離した巨大な斧「メガロアックス」が主武装。
フォースチップをイグニッションするとメガロアックス先端のホイール部分が展開する。



【デストロン】


マスターメガトロン → マスターガルバトロン
CV:中田譲治
デストロンのリーダー。破壊大帝。海外版では「Megatron → Galvatron」。
大型のフォーミュラーカー型のビークルモードにトランスフォームし、フロントウイングが展開して翼となることで飛行形態になる。
プラネットフォースの力で新たな宇宙の創造者になろうとしており、プラネットフォースにより次々と新たな力を獲得していった。
フォースチップをイグニッションすると「デスマシンガン」「デスクロー」といった武装が展開する。
終盤、ギガロニアのプラネットフォースの力でマスターガルバトロンへパワーアップした。外見はかわらないが、色彩が全体的にアルビノ調になり不気味さを際立たせている。


スタースクリーム → スーパースタースクリーム
CV:黒田崇矢
おなじみデストロンの航空参謀。海外版では「Starscream → Supream Starscream」。
いつも通りマスターメガトロンの座を虎視眈々と狙っており、中盤でデストロンを裏切る。
プライマルのスパークの力で巨大化し、『ザ・ムービー』の時と同じ王冠を装備し、スーパースタースクリームになった。
後半ではサイバトロン、デストロンとは別の第三勢力を率いる。
その強さは歴代スタースクリームの中で特にズバ抜けており、間違い無く最強のスタースクリームと言える存在である……が、パワーアップのタイミングが悪かったせいでソニックコンボイにアッサリとやられてしまう不遇な面もあった。
フォースチップをイグニッションすると巨大な剣「バーテックスブレード」、スーパー化後は同時に「バーテックスキャノン」を展開する。
最後はマスターガルバトロンに真っ向から挑み、返り討ちにされて次元の彼方に消えていった。スタスクが王冠被ると死亡フラグの伝統は健在。
ただし死んではいなかったようで、最終回のエピローグでマスターガルバトロン亡き後に復活して性懲りも無く再び反乱を起こしていたことが語られた。
余談であるが、先代スタースクリームである『マイクロン伝説』に登場したスタースクリームが忠義の漢であり、その前の『ビーストウォーズII』のスタースクリームもガルバトロンに忠実だったため、下克上狙いの卑劣なスタースクリームの登場は実は初代スタスク以来のかなり久々だったりする。


フレイムコンボイ
CV:若本規夫
ビーストウォーズ』がモチーフの惑星アニマトロスのリーダー。暗黒司令官。海外版では「Scourge」。
竜型のビーストモードに変身する。フォースチップをイグニッションすると三つ首竜型になる。
血気盛んなメンバーの多いアニマトロスのリーダーらしく力を信奉しており、マスターメガトロンと意気投合したことでデストロンに加入する。
終盤、地球の子供たちとの触れ合いで優しさを知り、マスターガルバトロンと袂を分かち、サイバトロンの仲間となった。
必殺技は三つの首から吐き出す炎「デスフレイム・ヘルストライク」。
なお、若本氏は後に『アニメイテッド』においてメガトロン役を演じており、(総司令官ではないとはいえ)現状コンボイとメガトロンの双方を演じた唯一の声優となっている。


【その他】


ノイズメイズ
CV:千葉進歩
スペースファイターにトランスフォームするスパイ戦士。海外版では「Sideways」。
両軍と異なる第三勢力で、その時々に応じて味方する側を選ぶ。マークもサイバトロンとデストロンの両方に変更可能。
その正体は、かつてギガロニアに滅ぼされたプラネットXと呼ばれる惑星出身のトランスフォーマーで、プラネットフォース争奪戦を利用してギガロニアへ復讐しようとしている。
ただし、攻め込んだのはそもそもプラネットX側なので逆恨みである。
フォースチップをイグニッションすると左腕の盾が変形して「ブラインドアロー」が展開する。



【地球人】


・コビー
CV:玉木有紀子
地球人側の主人公の少年。14歳。バドの兄で大学生の兄ティムがいる。
初代のスパイクのような人間の協力者で、持ち前のメカ知識と行動力でローリやバドと共にサイバトロンに協力する。
物語後半ではローリと恋仲になる。


・ローリ
CV:森永理科
地球人側のヒロインの少女。13歳。コビーの幼馴染。13歳設定とは思えないほど大人びていてロリではない
強気でトランスフォーマー達にも遠慮がなく、彼らからも一目置かれる存在。


・バド
CV:黒川万由美
コビーの弟で映画監督を夢見る少年。一行のムードメーカー的な存在。



◇余談


  • 本作の後に放送された『トランスフォーマー アニメイテッド』において、コンボイの名前が日本でも「オプティマスプライム」とされていたため、2022年現在最後の「コンボイ」という名前が使われたトランスフォーマーのアニメ作品でもある。


  • 本作の後期OPはとにかく力強く疾走感のある曲であり、歴代TF主題歌を一斉に流したMADなどでは一番目立っており、すぐ聴き取ることが出来る。


※推奨BGM:また会おう! CALL YOU!!

コビー「ついに『ギャラクシーフォース』の記事が完成したよ、ギャラクシーコンボイ!」
コンボイ「そうだな、この記事も誰かが追記修正してくれる事で、より充実していくだろう」
コビー「だったら、みんなで協力しなくちゃね!」
コンボイ「その通りだ、コビー」

次回、トランスフォーマー ギャラクシーフォース『追記と修正』

宇宙を守れ! トランスフォーム!!

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最終更新:2024年12月18日 17:08

*1 国内版のみの設定で、海外では「プライム」などの共通部分はない。各惑星のリーダーという事は同一。