ガチグマ

登録日:2022/02/04 Fri 22:17:19
更新日:2024/12/24 Tue 12:46:25
所要時間:約 14 分で読めます





ヒスイの地に敷かれし湿地の土こそ頑丈なる体躯と泥炭を自在に扱う新たな器量もたらしたと考察す。


ガチグマとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一種である。


■データ


全国図鑑No.901
分類:でいたんポケモン
英語名: Ursaluna
高さ:2.4m
重さ:290.0㎏
タマゴグループ:りくじょう
性別比率:♂50%♀50%


特性:こんじょう(状態異常の時、攻撃が1.5倍になる。やけどによる物理技のダメージ半減効果は無視)/ぼうだん(弾や爆弾系の攻撃を無効にする)
隠れ特性:きんちょうかん(相手はきのみを食べられなくなる)

種族値
HP:130
攻撃:140
防御:105
特攻:45
特防:80
素早さ:50
合計:550

ヒメグマがLv30でリングマ進化
リングマに満月の夜に「ピートブロック」を使用するとガチグマに進化。
ただしSV現在「ピートブロック」はアルセウスでしか入手できず使用できない。

■概要


Pokémon LEGENDS アルセウス』にて初登場したリングマの進化系。
リージョンフォーム限定を除くと、アヤシシと共に『X・Y』のニンフィア以来の実に9年ぶりの正統追加進化である。
進化を遂げたことで、リングマよりもさらに大型化を果たした上に、泥炭を自在に扱う器量を手に入れたことでじめんタイプが付与された。
一方体が大型化した影響なのか、進化前のヒメグマとリングマのように二足ではなく四足歩行するようになっており、威嚇する際には立ち上がるところからも、名前の通りより熊に近くなったといえるだろう。

進化前からある月輪模様が額から頭部へとヒメグマと同じ位置へと戻り、形も満月を模したものとなっている。後述の進化方法にもこの点は関係しているのかもしれない。また灰色の模様のようなものがあり、それは月に雲がかかった朧月を思わせる。
扇状の体毛は肩のみではなく背中から腹部へと円状に生えるようになり、また体色もより濃ゆい茶色になった。灰色の部分はおそらく泥炭だと思われる。
厳つい顔立ちのリングマとは異なり気怠そうな目つきをしており、気質もリングマほど凶暴ではなくなっている。

これらの変化は、ヒスイ地方の湿地の土によってもたらされたものだと推測されている。また現在のシンオウ地方には出現しなくなった理由は不明。

名前の由来は月輪(がちりん)(がち)から取ったものか。
同じツキノワグマモチーフのリングマのリンが月輪(がちりん)(りん)とリングのリンにかけていることを踏まえ、余ったの方を使った中々に秀逸なネーミングである。
ただし体型は完全にグリズリー(ハイイログマ)のそれだが。

■ゲームでのガチグマ


  • 本編での活躍
紅蓮の湿地に行けるようになると始まるシナリオで登場。
コンゴウ団のヒナツが暴れているガチグマを鎮めることを依頼され、生息している紅蓮の湿地へと向かうことになる。
主人公もガチグマのキャプテンのシンジュ団のユウガオを訪ねることになる。
ヒナツも最初はユウガオに助けを求めたが、コンゴウ団とシンジュ団は長らく思想の違いによる確執があることから、ユウガオはコンゴウ団のヒナツのことをよく思っておらず、相手にしてもらえなかった。
主人公に対しても、ヒスイに現れた経緯と黒曜の原野のキングのバサギリの暴走を止めたやり方が力尽くにやったように映っており、これまた相手にしてくれない。
しかしズイの遺跡の石板を盗んでいった野盗三姉妹から取り返したことと、ガチグマを案ずる気持ちからようやく心を開き、ガチグマを鎮めることを頼まれる。
その後ヘドロ台地にいるガチグマのもとへと向かい、ユウガオの協力もあって鎮めることに成功。ガチグマからも認めてもらい、以降はカミナギの笛で呼び出してライドポケモンとなってくれる。また、その証として「だいちのプレート」を授けてくれる。
ちなみにガチグマが暴れていた原因は、ヒナツが管理しているクイーンのドレディアの暴走が原因だった。

発達した嗅覚の持ち主であり、これによって地中に埋まった道具を探し当てて掘り出すことが出来る、従来のダウジングマシンの働きが出来る。
埋まっている場所が近づくにつれて反応が大きくなり、場所を見つけるとビックリマークが現れ、Yボタンを押すことで埋まった道具を掘り出して入手することが出来る。また反応が大きくなると移動速度が早くなるという特徴もある。
入手できる道具は素材や進化石などが手に入る。中でも本種の入手に必要な進化道具のピートブロックが手に入ることがあるため、ガチグマから見ても結構重要。
また発掘場所は実は固定であり、フィールドを出ればまた同じ場所を掘り出してランダムで道具を手に入れられるため、初めて発見する度に地図にマーキングをつけておけば、次回以降フィールドを訪れる際に効率よく道具を収集することが出来る。
ちなみに掘り出しモーション中はタイミングによっては無敵になるので野生ポケモンから見つかっても強引に掘り出すことが可能。即アヤシシウォーグルで脱出しよう。
また、発達した嗅覚は任務で人探しを依頼された際にも活躍する。その際は反応の色が青色となっている。

  • 入手方法
入手するためには前述のピートブロックが必要であり、さらに満月の夜に使用することでリングマから進化して入手できる。
ピートブロックはガチグマのライド時の宝探し時に低確率で入手できる。またその他には時空の歪みの中で稀に落ちている。
かなりレアな道具ではあるものの、幸いサブ任務の「迷子の警備隊 凍土へ……」の報酬で確実に一つは入手することが出来るのでそれで入手してもいい。
また満月の夜に関しては、それが来るまで何度も休憩所で休んで待つといいだろう。
月の状態を確認するには夜を迎えてから少し待つ必要があるが、アイテムが使用可能になっているか確認すれば問題ない。
アップデートで追加された新要素の大大大発生により、運が良ければ野生でガチグマが多数出現するようになるため、数を揃えたい場合はこちらを利用するのも一つの手。

現代では「ピートブロック」の採掘方法が失われているのか、パルデア地方では進化させる事が出来ない
そのうえヒスイでもアイテム入手・進化方法も上記の通りである為、強さ相応に入手難易度は高い。

■対戦でのガチグマ


進化前のリングマと比べると、HP+40・防御+30と耐久面が大きく伸びた。一応攻撃・特防も心持ち伸びている。
代わりに特攻が-30と、どこかで見たような能力の下がり方をしている。
素早さも多少下がっているが、素早さ55はともかく51~54帯はマイナーばかりなので気にする程ではない。
単純な数値なら同じ地面タイプのカバルドンを上回り、総じて重物理アタッカーとして理想的なバランスに変わった。

特性のメインとなるのはやはり「こんじょう」であり、これは毒や火傷などの状態異常時に攻撃力を1.5倍にする特性になっている。
そこから放たれる状態異常時に威力が2倍になるタイプ一致技の「からげんき」の破壊力はすさまじく、ガブリアスの「げきりん」換算で1.8発分。
なんとHBに特化したヘイラッシャすら確定2発、同条件のディンルーすらほぼ確実に2発で沈められる。
生半可な耐久の持ち主ではまず耐えられまい。

一方でリングマの時に「はやあし」であった特性が「ぼうだん」に変更されている。
これは「エナジーボール」や「きあいだま」などエネルギーを弾として撃ちだす技を無効化する特性となっており、あると便利な特性ではある。
素で遅いので素早さが上がる恩恵は少ないとはいえ、素早さが上がれば半端な素早さの耐久型ポケモンの上を取ったり、
新規技の「くさわけ」と合わせて奇襲をかけられたので「ぼうだん」への変更はやや勿体ないか。

技に関しては地面タイプのタイプ一致技として「ぶちかまし」を習得する。
この技は『LEGENDS アルセウス』で初登場したじめんタイプの物理技であり、性能は「インファイト」のじめんタイプ版といったところ。
今作では物理じめん技の鉄板である「じしん」が存在しないので、貴重な高威力なじめんタイプの技が使えるポケモンとなっている。
なお専用技ではなくドダイトスも習得でき、更にパルデアではハリテヤマイダイナキバが自力習得することも確認されている。
ちなみにこの技、どういう訳かパンチ技である。説明文を見る限りタックル技なのでパンチ要素はどこにもないはずなのだが何故…?

ノーマル技に関しては上記の「からげんき」以外は「あばれる」「すてみタックル」「ギガインパクト」と癖が強め。
特にヒスイでは後者二つに頼る事になる。

技範囲が広い傾向の強いノーマルタイプだけあってサブウェポンも豊富。
「じゃれつく」に「ストーンエッジ」、「つばめがえし」、「シャドークロー」、「いわなだれ」に加えてさらに三色パンチまで習得可能。
SVでは更に「ドレインパンチ」「かみくだく」「ヘビーボンバー」「くさわけ」「サンダーダイブ」も習得できるように。
特に「ドレインパンチ」は、耐久任せの殴り合いになりやすいガチグマとしては嬉しい回復手段。

ただし基本的に等倍一致からげんき>2倍弱点不一致サブ技なので「からげんき」でゴリ押すことになりがち。
例えば相手がみずタイプのヘイラッシャであれば火傷「からげんき」は一致補正込みで1.5×140の威力210、「サンダーダイブ」は弱点込みで2.0×95の威力190となる。

ヒスイでは積み技に恵まれていなかったが、パルデアに連れてくると「ビルドアップ」「つるぎのまい」「はらだいこ」「くさわけ」と豊富。そして「あくび」も覚えるのでこの耐久性能で妨害もできてしまう。
また、こんなナリでも元がヒメグマだけあって「あまえる」「つぶらなひとみ」まで覚える。「あくび」と合わせたらさらに厄介になる。
ただし、パルデアでは「つぶらなひとみ」はヒメグマの時にしか覚えないため、パルデアとヒスイの間を(HOMEを介して)往復する必要がある点に注意。

欠点はまず重量級のアタッカーらしく殴り合いに終始しやすい事だが、ノーマル・じめん複合自体があまり優れた耐性とは言い難い点。
無振りでも並のアタッカーを凌駕する耐久の数値こそあるが、基本的にタイプではなく数値で受ける事になるのは留意したい。
特に物理面ではH252振りだけでパオジアンの「つららおとし」を耐えてしまうレベルではあるが、特防は低いため特殊技には並程度の耐久力しかもたない。

また道具も基本「かえんだま」一択なのも難点である。「かえんだま」はターン終了時に持ったポケモンを火傷状態にする道具であるのだが、
交代から出さない限りは火傷状態になるまでラグが発生するため1ターン目から最大火力を発揮することが難しい。

さらに火傷状態では毎ターンHPに1/16ダメージが入ってしまうのだが、これも中々痛い。
相手に「みがわり」や「まもる」を連打されたり、回復技で粘られるだけでスリップダメージがどんどんこちらが削られていってしまう。
グライオンカイリューなどは天敵で「じしん」読みで出されてしまうと向こうは耐久しているだけでこちらが削られてしまう。
「じしん」読みで飛行タイプ、「からげんき」読みでゴーストタイプと交代を繰り替えされるとスリップダメージが馬鹿にならない。

そういった対策として「くさわけ」などを採用することで上を取って攻撃するという方法もあるが汎用性は下がる。

そして最大の欠点は後述するアカツキと同ポケモン扱いのため、こちらを使用するとアカツキが使えないことである。
アカツキはガチグマの特殊個体であり、後述するが現環境ではアカツキの方が小回りが利き一貫性と瞬間火力の高さで汎用性が上回るのである。

上記の通り非常に強力なポケモンではあるがSV対戦環境で解禁直後にアカツキも登場したことにより同名扱いの都合上、その実力に反して使用率がかなり低かった。
しかしレギュレーションGではミライドンやホウオウといった伝説環境に多く刺さるということで使用率を大幅に上げている。
そもそも通常個体のガチグマの入手自体が別ソフトの連動が必須と入手難易度が若干高いため、ある程度仕方ない部分があるが。
レギュレーションHでもアカツキ優先にされることが多いがレギュGからはそこまで使用率が落とさずランキング上位パーティーにも入ってることが確認されている。そもそもこいつをテラスタル抜きで安定して受け切れるポケモンが伝説含めせいぜいアーマーガアくらいしかおらずまともに耐久にふってないマルスケもちやてんねん持ちのポケモンはからげんきで一撃で瀕死に追い込むレベルである。またトリルパのエースにも採用が多く、事実
レギュレーションG環境下のシーズン18では19位、レギュレーションH環境下のシーズン23では18位と結果を残している。*1

なお、ガチグマ登場により進化前のリングマに関しては新たに「しんかのきせき」が適用されるようになった。
但し、物理耐久は輝石補正込みでもガチグマの方が上。チョッキを持たせてしまうと特殊耐久もガチグマが上回る。
一応リングマの方がやや早いが、前述の通り無理に抜かなければならない相手もいない為、大人しくガチグマで運用する方がいいだろう。



アカツキ



海を渡り流れ着いた土地で生き抜いた結果特別な姿と能力に変化した。


高さ:2.7m
重さ:333.0㎏
タマゴグループ:りくじょう
性別比率:♂100%


特性:しんがん(ノーマル かくとうタイプの技をゴーストタイプに当てることができる。相手の回避率の変化を無視し命中率も下げられない。)

種族値
HP:113
攻撃:70
防御:120
特攻:135
特防:65
素早さ:52
合計:555

■概要

ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」の追加DLCの「碧の仮面」から追加されたまさかのガチグマの特殊個体

姿は原種に見られる額の模様は真っ赤な満月のようなものに変化し、鉄のように硬い灰色の泥炭は胸の上から顔の左半分に至るまで覆われ、逆に腕はあまり覆われていない。
黒く変色した左目は闇夜を見通す力を持っており、時折緑色に輝くことがある。また表情も気怠そうな目つきから進化前のリングマのようにつり目で狂暴なものへと変わっている。が、主人公達を見てもリングマのようにすぐ襲い掛かったりはせず様子見に回っており、サザレがフラッシュを焚いてしまったことではじめて敵と認識して襲いかかってくる。気質自体は他のガチグマとそれほど変わらないようだ。
体格も高さと体重共に原種を上回っているが、戦闘時は常に二足歩行を取るようになった。*2

元々はヒスイに生息していたが、海を渡って流れ着いたキタカミの里で生き抜いた末にこのような特殊な個体へと変貌を遂げたのだという。
また血のように真っ赤な満月に似た額の模様から「赫月(アカツキ)」と呼ばれている。

■ゲームでのアカツキ

追加DLCの「碧の仮面」で行けるようになるキタカミの里のスイリョクタウンにいるサザレとのイベントに登場。
このイベントを進めるにはキタカミ図鑑に150種類以上のポケモンを登録することが条件となる。

バトルはヌシポケモン戦やレイドバトルのように通常よりも高いHPを持ったポケモンとの戦闘になる。
アカツキは特攻が高く、中でもタイプ一致で威力が140もあるノーマルタイプの専用技の「ブラッドムーン」は非常に強力。
特性のおかげでゴーストタイプでも無効化することが出来ず、かといって半減できるはがねいわタイプだと今度はタイプ一致で繰り出せるじめんタイプの「だいちのちから」で大ダメージを与えてくる上に更に「めいそう」による自己強化までしてくる強敵となっている。
テラスタルを駆使しつつ弱点を突いて一気に倒すか、全ての攻撃を半減以下で受けられるアーマーガアドータクンを用意して挑むといいだろう。
またマタギモチーフのヒスイジュナイパーを投入するのも一興。「3ぼんのや」で防御デバフと怯み効果で圧力をかけつつ、タイプ一致の弱点を突くことで文字通り射殺すことができる。
無事HPを0にすれば、アカツキを捕獲することができる。また、この時の捕獲も確定捕獲となるので、好きなボールに気兼ねなく入れることができる。

ちなみにアカツキとの戦闘時では『LEGENDS アルセウス』のオヤブン戦BGM『戦い:オヤブン』が流れるという熱いファンサービスが用意されている。
この他にもアカツキを捕まえる一連のイベントにおいて『LEGENDS アルセウス』からの楽曲が多く使われており、ポケモンの撮影パートでは同作の「奥の森」で流れたBGM(『DPt』の「ハクタイの森」アレンジ)の一部パートの切り抜きが、アカツキとの遭遇時はオヤブンに接近した時のBGMがそれぞれ流れるなど、『LEGENDS アルセウス』からの繋がりが色濃く感じられるものとなっている。

現状はアカツキの入手方法はこのイベントをこなすことのみであり、この個体からヒメグマを孵化させることは出来るものの、リングマをアカツキに進化させることはできない。その為、彼自身は一般ポケモンでありながら、伝説のポケモンと同等の扱いという極めて異質なポジションにいる(そのため、伝説ポケモンやパラドックスポケモンが出禁となるルールが適用されるレギュレーションHでも使用可能という好待遇を受けている)。
今後の作品でアカツキへの進化、あるいは通常ガチグマをアカツキにフォルムチェンジさせる方法が解禁される可能性はあるが、現状は非常に貴重なポケモンな為、大事に取っておきたい。
またこのイベントで入手できる個体は性別がオス固定、性格ががんばりや固定、個体値もランダム3V確定となっている。
色違いブロックルーチンもかかっている。当初は通常個体のガチグマの色違いがいる場合はアカツキの色違いも同時に登録され、図鑑内限定で色違いの姿を閲覧できたが、藍の円盤配信後は閲覧出来なくなった。

■対戦でのアカツキ

原種とは対照的に、明らかにパワータイプな見た目をしておきながら、一番高い種族値特攻。なんとポリゴンZハバタクカミ並。
特攻が3桁のじめんはかなり珍しく、メガシンカ・伝説を除くと堂々の1位となっている。*3
一方、攻撃はヒメグマ(80)以下の70、およそクレセリアジバコイル並まで下がっており、完全に特殊アタッカーにシフトした形になる。
物理耐久は原種よりも微上昇したものの、特殊耐久が大幅に低下(3/4程度)している。

二足歩行となったためか原種よりごくわずかに早くなっており、無振りで4振り50族を抜ける52族と言う絶妙な素早さになっている。
総合的に見て重特殊アタッカーとしては申し分ない性能と言えるだろう。

特性は専用特性しんがん」。
効果はノーマル・かくとう技がゴーストにも通るようになり、更に命中率が下げられず、相手の回避率も無視すると盛りに持ったもの。
分かりやすく言えば「きもったま」+「するどいめ」である。
ただし、特性「きもったま」が持ついかく無効の効果は無い。物理アタッカー向けではない為さほど問題ではないが。

ノーマル技が通らない相手であるいわタイプ・はがねタイプにはじめん技が抜群で通るため、
浮いている(orどしょく持ち)ノーマル半減以外であればタイプ一致の技が等倍以上のダメージで通るという驚異の一貫性を実現している。

目玉と言える専用技は「ブラッドムーン」。
血の月の名の通り、突如発生した雲の中から赤く染まった月が出現しそこから赤いビームを放つという、よく考えると何が起きているか分からない技である。

なんとこの技、「ばくおんぱ」に並ぶ威力140と言う強烈な威力を誇る。
「はかいこうせん」が威力150のため、それにわずかに劣る火力と凄まじい破壊力である。

特性もあってゴーストで無効にできず、高い特攻も手伝って生半端な特殊耐久では受けきることは難しい。
ただし、デカヌチャンの「デカハンマー」同様行動制限がかからない代わりに連発不可*4
そのため、「こだわりメガネ」との相性は悪い。

習得技こそ通常個体譲りで物理が多め、じめん技は一通り覚えるものの、使いどころのあるノーマル技は「ハイパーボイス」「はかいこうせん」程度。
サブウェポンも「きあいだま」「ムーンフォース」「バークアウト」「ボディプレス」くらいしかない。
もっとも前述した通り、技の一貫性が非常に高く「ブラッドムーン」「だいちのちから」+αで完成するため技の自由度は高い。基本的には等倍でゴリ押すような立ち回りになりやすい。

SV環境においてはほぼ全てのポケモンが自由にテラスタルでタイプを変えられるため、技範囲の広さよりゴリ押しできる一貫性の高い技が重要視されており、
下手をすると半減ですら押し切れる一貫性の高さを持つ「ブラッドムーン」を放てるアカツキは非常に環境に噛み合っている。

テラスタイプは「ブラッドムーン」の火力を更に引き上げるノーマルが基本形、
その他は弱点を補いつつ「ムーンフォース」をタイプ一致で撃てるようになるフェアリー辺りが候補か。
何気に素でタイプ一致の特殊技として「テラバースト」が扱えることもあり、テラスタルとの相性は良好。

欠点は通常個体同様重量級のアタッカーらしく殴り合いに終始しやすい事だが、ノーマル・じめん複合自体があまり優れた耐性とは言い難い点。
こちらも物理面だけならH252振りだけでパオジアンの「つららおとし」を耐えてしまうレベルではあるが、さすがに特殊耐久は並であるため大技はそうそう耐えられない。

しかしこちらには低い特防を底上げしつつ火力を上げる「めいそう」に「しんがん」との相性も良く自身の鈍足をカバーできる先制技の「しんくうは」
「ブラッドムーン」の隙をカバーする「あくび」や「つきのひかり」があり、欠点をある程度緩和することができる。

ただし通常個体が習得できる「ビルドアップ」「あまえる」「つぶらなひとみ」は習得できず、防御補強は「かたくなる」のみ。
そのため、物理面の補強はほぼ利かなくなっている点には気をつけたい。

まとめると下記のような感じになる。

  • 起動にラグはあるが「こんじょう」さえ発動すれば、多くの耐久型ポケモンを無理やり突破できる超火力を持ち、状態異常対策もできる通常ガチグマ
  • 原種の最大火力をやや落としたた代わりに、瞬間火力と一貫性を上げ先制技と回復技で汎用性が向上したアカツキ


なおSV環境では既に物理アタッカーが飽和しており、貴重な特殊型として採用できるアカツキの使用率は通常個体より格段に上。

持ち物は低めの特殊耐久を補える「とつげきチョッキ」と相性が良い。
他には耐久型「たべのこし」や「オボンのみ」等の耐久型と相性のいいアイテムや「シルクのスカーフ」「いのちのたま」等の火力アップアイテムが候補だが、
「ブラッドムーン」を活かす場合はこだわり系アイテムとは相性が悪くなる点には注意。

なお、あくまでもガチグマの特殊個体であるためタマゴ技も備わっている。
余談だがメタモンとタマゴが作れ、ヒメグマが生まれることから将来的にはリングマから両方のガチグマに進化できるようになるのかもしれない。

前述のとおり一般ポケモンとして扱われているためか、伝説系のポケモンが使えないレギュレーションHでも使用可能であり、
これまでの大活躍の甲斐あってその表紙を飾るという快挙を遂げた。
その表紙では今作最強と言われるカイリューと一騎打ちをしているという迫力あるものであるが、一般ポケモンで使用率頂点に立つのはどっちだ…。



■余談


  • モチーフについては、シンオウ・ヒスイ地方のモデルである北海道に生息するエゾヒグマや絶滅種のホラアナグマなどからだと考えられる。
    また泥炭を扱うという設定に関しても、北海道には釧路湿原やサロベツ原野などピートランド(泥炭地)があるため、おそらくそこからきているのではないかと思われる。

  • ガチグマはライドポケモンとして宝探しの能力を発揮するが、現実のクマも嗅覚が優れた動物として有名。
    一般的に嗅覚が優れた動物と知られるは人間の1億倍ほどの嗅覚があるとされているが、クマはそのさらに10~20倍近い嗅覚を持っているとされており、おそらく哺乳類でクマを上回る嗅覚の持ち主はいないとされている。*5
    ガチグマが宝探しを得意とするライドポケモンとなっているのも、現実のクマに即した話なのである。



追記・修正はピートブロックを満月の夜に使ってからお願いします。

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最終更新:2024年12月24日 12:46

*1 ついでに2つとも同じプレイヤーが使ってたPTである。

*2 走行時は四足で行う模様。

*3 じめんタイプの特攻2位はスナノケガワの121、3位はバクーダの105となっており、それより下は3桁に届かない。

*4 一応「アンコール」や「さいはい」など他者の介入があればそのターンのみ連発可能

*5 動物の嗅覚に関しては諸説あり。詳しく知りたい際には図書館などの資料を参照されたし