超融合(遊戯王)

登録日:2011/05/23(月) 14:15:12
更新日:2024/10/08 Tue 20:36:39
所要時間:約 7 分で読めます





見せてやろう。心の闇が作り出した、最強の力の象徴を!
絶対無敵! 究極の力を解き放て!
発動せよ! 《超融合》!

速攻魔法
このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
自分・相手フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

【概要】

遊戯王OCGに存在する魔法カードの1つ。
融合召喚を行える初の速攻魔法。
手札1枚をコストに、フィールドのモンスターを敵味方問わず融合し、
さらに発動後、このカードへの一切のチェーン発動を許さない恐るべき2つの効果を持つ。


アニメGXにおいて主人公十代が異世界で紆余曲折の後に手に入れ、
ジムの《地球巨人 ガイア・プレート》を奪い素材としたのを皮切りに十代のデュエルの重要な局面で何度か使用。

E-HERO ダーク・ガイア》《E-HERO マリシャス・デビル》
《レインボー・ネオス》《ネオス・ワイズマン》といった強力モンスターを呼び出している。

《チェーン・マテリアル》の影響下では「12の多次元宇宙」から「俺とお前の魂」も融合できる。まあ遊戯王ではよくあること

劇場版タイトルにも名前があるが、実はこのカードは一切出ていない。


【OCGにおいて】


OCGでは『PHANTOM DARKNESS』に収録。
スーパーレアであった。

しかし、実際のOCGでは、相手フィールドに融合素材となる特定のモンスターが揃うという状況はそう都合よくは発生しない、というかミラーマッチに近い状況でないと普通起きなかった。
さらに《ダーク・フュージョン》の代用効果を持たないため、
アニメのように素材の縛りが緩い《E-HERO ダーク・ガイア》《E-HERO マリシャス・デビル》といった専用融合カードが必要なモンスターを融合召喚することは出来ない。

結果、運用方法はフィールド上の全モンスターを機械族やドラゴン族に種族操作した上で
キメラテック・オーバー・ドラゴン》や《F・G・D》にまとめて融合する程度に収まった。
無論、《チェーン・マテリアル》を使っても「12の多次元宇宙」も「俺とお前の魂」も融合出来ない。残念。

ミラーマッチなら使えるが……と惜しまれた一枚。
実際ミラーマッチ対戦だと恐怖の超融合合戦になる。場にモンスターが2体並ぶだけで問答無用の2:3交換が飛んでくるのである。
実際、「お前とお前で超融合!」「バカめ!超融合で出た融合モンスターと合わせて2体揃った!お前とお前でさらに超融合!」みたいなカオス展開が起きて、これがなかなかおもしろい。

このように国内では低評価だったため有用カードのレアリティアップが著しい海外版でもレアに降格した。
妥当な所だろう。


追記・修正は相棒を手札コストにしてお願いします。

































完全なる勝利を導く絶対的な力!

その力の前では、あらゆる物が無力!




時は流れ、属性融合と呼ばれる革新的な融合モンスター《E・HERO ガイア》が登場。
地属性+E・HEROという幅広い融合素材を持つこのカードを皮切りに、単行本の付録として
HERO+水属性=《E・HERO アブソルートZero》(これのみE・HERO以外のHEROも素材になる)、
E・HERO+光属性=《E・HERO The シャイニング》等の素材が緩い融合モンスターが続々と登場。

その後も、
E・HERO+風属性=《E・HERO Great TORNADO》、
E・HERO+炎属性=《E・HERO ノヴァマスター》と順調に増えていき、
E・HERO+闇属性=《E・HERO エスクリダオ》が登場したことで、
ついに三幻神や《毒蛇神ヴェノミナーガ》等の一部を除いた全てのモンスターとE・HEROを融合素材に使った融合召喚が可能となった。

また、Sモンスター登場の前後あたりから融合モンスターは総じて素材の縛りが緩くなっており、
機械族やHERO以外にも融合指定のような広い融合モンスターが増加し始めた。

ここで注目されたのが、不遇の存在だった超融合である。

あくまでも融合召喚を行う効果であるがゆえに破壊耐性や対象耐性を突破可能で、
さらにチェーン出来ない効果を持つ為に発動後は一切のカウンターができない

これは、発動さえできれば、その後は絶対に無効にされないことを意味する。
すなわち《スターダスト・ドラゴン/バスター》や《シューティング・クェーサー・ドラゴン》、
さらには《真六武衆―シエン》などの強力な耐性をもつモンスターすらも吸収可能。
また、《帝王の烈旋》などと違って、条件さえそろえば素材が全部相手フィールドであってもいい。
そして速攻魔法であるためにサクリファイス・エスケープら素材攻撃+融合体攻撃による怒涛の連続攻撃も可能と、凄まじい性能を発揮している。

連続シンクロの要である《TG ハイパー・ライブラリアン》からの《覇魔導師アーカナイト・マジシャン》、
星屑やレモンを使うことにより《波動竜騎士 ドラゴエクィテス》、
アンデットワールド》の下では相手がモンスターを二体展開した瞬間に《冥界龍 ドラゴネクロ》、
闇属性モンスター2体で《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》、
など様々な条件でモンスターを超☆融☆合出来てしまうのだ。

背水の陣で総攻撃しかけようとしたら片っ端から融合されたでござる^q^

など、普通の融合では出来ない様々なコンボがあり、特にミラーマッチだと恐怖の超融合合戦になることもある。


ここまで強力になった超融合だが、対策方法は今のところ少ない

サイレント・ソードマン」や《魔法族の里》《王宮の勅命》といった魔法封じか、
虚無空間》《虚無魔人》《大天使クリスティア》《ヴェルズ・オピオン》で特殊召喚を封じる等、
基本的に事前に使用を封じる形でしか対策方法はない。
出てきた融合モンスターを処理する分には超融合だろうと関係ないのだが、肝心の吸収された素材は戻ってこない……。

融合モンスターも必要なため、どんなデッキでも入るカードではないのが救いか。
ただ、どんなデッキにも入るモンスターを素材に出来るような緩い素材指定の融合モンスターが出ると……
現在では《沼地のドロゴン》と言う同じ属性で種族の異なるモンスター×2が存在するため、うっかり種族をばらけさせると吸われてしまう危険性が高まっている。
さらに後に登場した《共鳴の翼ガルーラ》は同じ種族・属性でカード名が異なるモンスター×2であり、属性と種族が同じになる傾向が強いテーマデッキにとっては脅威となる。


……と強力さを紹介してきたが、実際は手札コストがあるため、窮地にドローしても何も出来なかったり、
素材全てを相手から奪わないとアドバンテージを稼げない(むしろマイナスになる)のが欠点。
間違いなく強力ではあるが、何も考えずに使って勝てるカードでもない。


シャドールは効果によって墓地へ送られた場合に発動する効果を持っているので、実質ノーコストで使えることも。
そのためアド損なしチェーン不可の速攻魔法でフリーチェーン除去というとんでもない性能となっている。
更にシャドールはパックが出る度に属性素材指定の融合モンスターが増えていたため、HEROの如く広い範囲での吸収が可能になっている。長らくネフィリムが禁止だったため光属性が素材にできなかったが2018年4月の改定で緩和されたためE・HEROと同様に神属性と一部モンスター以外は素材にできるようになった。

E・HEROに限ったとしても、墓地に落ちたらデッキからHEROをサーチできる《E・HERO シャドー・ミスト》がいる。
今では無制限であり、超融合された上に《E・HERO エアーマン》とかサーチされたら泣いていい。

そして、その性能が危険視されたのかついに2015年1月のリミットレギュレーション。
超融合が制限カードとして指定された。


一時期の不遇投げ売りから、カードプールの増加により強力な除去に生まれ変わり、制限カードにまでなった一枚。
時を経て環境に舞い戻った覇王様マジおっかない。

このような活躍が評価されたのかDUELIST EDITION Volume 2ではウルトラレアの座を勝ち取り海外でも再録時シークレットレアでの収録となった。

2018年10月以降のリミットレギュレーションでは準制限となっている。


遊戯王マスターデュエルにおいては無制限へと緩和されている。
…が、緩和されてからは再び大活躍をしている。
何故なら海外先行で登場し、MDにも先行実装された《共命の翼 ガルーラ》の素材指定が同じ種族・属性でカード名が異なるモンスター×2と非常に緩く、テーマデッキとなると最終盤面や展開の途中で同種族・同属性のモンスターが並ぶ事は珍しくないため、そこで超融合で《共命の翼 ガルーラ》を出す事で相手の盤面突破・展開の妨害が可能となっている。
種族が別々だが属性が同じデッキ相手なら今度は《沼地のドロゴン》の素材として吸ってしまえば良い。
昨今のテーマデッキは種族もしくは属性、或いは両方が統一されている事は珍しくなく、複数抱えていても大抵が2・3種類に収まっているパターンなためこの2体の素材として吸える機会が多い。
その結果、元から素材指定の緩い融合モンスターを多く抱えているため超融合を採用しやすく、この2体を自然と採用できる【烙印】【ティアラメンツ】において先攻では相手の展開を止める妨害札・後攻では相手の盤面を突破する捲り札と言う万能カードとして超融合が猛威を振るう事となった。
ただでさえ環境トップクラスのデッキが最強の除去札を手にした状態になっており、シングル戦オンリーのマスターデュエルでは対策が難しいため「最終盤面は属性をバラバラにする」事を意識する様になるなど環境に影響を与えている。


※とある2ちゃんねるレスより
三流:自分のモンスター同士を超融合
二流:自分と相手のモンスターを超融合
一流:相手のモンスター同士を超融合
主人公:俺とお前を超融合



【余談】

ARC-VのLDSのカリキュラムにて、融合召喚コースの四年目に「超融合理論」という授業が存在する。
……何を学ぶんでしょうかねぇ……。

ちなみにZEXALでは、デュエルコースター編の(ほぼ)モブキャラのウルフの手札に確認できる*1






……そしてARC-Vでなんとユーリが使用。
明日香にコントロール奪取された《古代の機械熱核竜》と、自身の《古代の機械巨人》《古代の機械飛竜》を融合素材にして
《古代の機械究極巨人》を呼び出し、明日香にトドメを刺すために使われる。

《超融合》を使いこなし、かつて見知った人すら手に掛ける様はGXの覇王を彷彿とさせる……。



だが、超融合で追記、修正されるのは、この項目じゃない。



俺とお前の魂だ!


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最終更新:2024年10月08日 20:36

*1 第52話における隻眼のスキル・ゲイナーをエクシーズ召喚した辺り