百瀬/タイガーオルフェノク

登録日:2020/02/10 Mon 21:40:00
更新日:2024/09/03 Tue 21:24:41
所要時間:約 10 分で読めます






我々の敵はファイズ…。どこから来たかは知らないが、消えてよ…!

この学園に潜り込んで、何をするつもりだ?

オルフェノクは、人類を支配する!


(もも)()とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーディケイド』の登場人物である。
本項目では彼が変化するタイガーオルフェノクについても記述する。

演:三浦涼介




【概要】

第10話・第11話に登場。
ファイズの世界』の高校『スマートブレインハイスクール』の生徒で、その中でも特にアイドル視されている4人組『ラッキークローバー』のリーダー格でもある。

普段は物腰柔らかな人物だが、その正体は人間に抑圧される同族の解放を望む過激派のオルフェノクの一人で、その本性は執念深く、かつ冷酷そのもの。
これまで仮面ライダーファイズに倒されてきた同胞の恨みを晴らす為、ある事情から学園を守っているファイズの正体を突き止めようと門矢士海東大樹と接触し、やがて同じ学園に通う写真部の尾上タクミがファイズである事を知る。

タクミや彼のガールフレンド・友田由里を狙ってファイズや仮面ライダーディケイド、そして乱入してきた仮面ライダーディエンドと交戦するが、その最中にタクミが同族のウルフオルフェノクである事が発覚。
オルフェノクを忌避する由里に拒絶されたショックでタクミがファイズギアを手放し、それを海東が手中に収めると自分達への脅威は去ったと判断して学園を襲撃。

もうファイズはいない。今まで僕達を排除し、追放してきた人間達に、オルフェノクの力を思い知らせる。

ラッキークローバーのメンバーを率いて生徒達を無差別に殺害して回っていたところ、再び人々を守る決意を固めたタクミ=ウルフオルフェノクと異空間から無事帰還した士=ディケイドが駆けつけた事で戦況が一変。
ロブスターオルフェノク、ドラゴンオルフェノクが2人を相手取って圧倒する中、学園に駆け付けた海東=ディエンドが加勢し、更にタクミがファイズの力を取り戻した事で自身もタイガーオルフェノクに変化して参戦するが、逆に3ライダーに追い詰められた末、
最期はディケイドがファイズを変形させたファイズブラスターで放ったディケイドフォトンを受け、自らが蘇生させたロブスターオルフェノクとドラゴンオルフェノク共々倒され、青い爆炎を上げながら灰と化して消え去った。

なお、スマートブレインハイスクールにはかつてある企業がオルフェノクと戦う為に作り出したとされる変身ベルトが複数眠っており、この戦いの後にが海東の手で発見されている。
その中でも海東は『帝王のベルト』の一つであるオーガドライバーをいたく気に入ったらしく、「これに比べたらファイズのベルトなんて!!」「“ファイズのベルトより価値がある”…こういう意味だったんだな、士!」と喜びながら回収して去っていった。
なお、原典『仮面ライダー555』におけるライダーズギアは花形の思惑を別にすると「オルフェノクの王=アークオルフェノクを護衛する」目的で生み出されたのだが、
『ファイズの世界』におけるベルトの由来や、何故タクミがベルトを持っていたかなどは謎のままとなっている。



【タイガーオルフェノク】


ファイズ!仲間のオルフェノク達の恨み……!

身長 220cm
体重 149kg
種族 オルフェノク
生物モチーフ
特色・力 オルフェノクに命を吹き込み、復活させる
クリーチャーデザイン 篠原保
初登場回 『ディケイド』第10話「ファイズ学園の怪盗」
『ディケイド』第11話「555つの顔、1つの宝」
『ディケイド』第31話(最終回「世界の破壊者」


百瀬が変化する、の特質を備えたオルフェノク。
鋭利な爪と俊敏な動きで相手を翻弄し、ディケイドとの初戦では連戦を経ていたとはいえ、鋭利な爪による連続攻撃で瞬く間に変身解除に追い込んでみせた他、
タクミが変化したウルフオルフェノクとの戦いでも終始彼を圧倒している。

また、固有の能力として指先を触手状に変化させて灰化したオルフェノクの残滓に突き刺す事により、そのオルフェノクを蘇生させる事が可能。
劇中では第10話でドラゴンオルフェノクを魔人態として復活させ、続く第11話ではロブスターオルフェノクとやはりドラゴンオルフェノクを蘇生させている。「ドラゴンオルフェノク流石に死に過ぎじゃないか」とか突っ込んではいけない
ビジュアル的には原典『555』で一部のオルフェノクが行っていた、指先を触手に変化させて人間の心臓に突き立て、オルフェノクエネルギーを注入する『使徒再生』に近いが、関連性は不明。

また、人間態のままでも身体能力は高く、士に手渡された写真を手裏剣のように勢い良く投げつけて金属製の柱に突き刺すという芸当もやってのけている。

『ディケイド』最終回では大ショッカースーパーアポロガイストが自身のライフエナジーで復活させた「悪の勇者」の一人として、複数のオルフェノクを灰にしながら吸収し、復活
こちらでは原典『555』でアルマジロオルフェノクが使った剣を所持しており、最期はディケイド コンプリートフォームの強化ディメンションキックでアリゲーターイマジンと共に倒されている。



【『ディケイド』におけるラッキークローバー】

原典『555』におけるラッキークローバーは、オルフェノクによる世界の覇権獲得を目指す大企業・スマートブレイン社に協力する4人の強力なオルフェノク集団だったが、
『ファイズの世界』ではスマートブレインハイスクールに通うアイドル的存在の高校生4人組として登場。

灰色を基調とした制服を身に着けた一般生徒とは異なり、白を基調とした制服を着こなし、多くの生徒からヒエラルキーの頂点として畏敬を抱かれているが、その傲慢な態度から由里のように彼らを忌み嫌う生徒も存在する。
士は「さしずめ、成績優秀・スポーツ万能の…学園アイドルってとこか」と評していたが、城金曰く「ラッキークローバーはアイドルじゃない。勝手に写真を撮られるのは気持ちが良くないな」として、寧ろもてはやされる事を嫌っている節がある。

原典『555』のラッキークローバー同様、メンバー全員がオルフェノクで、百瀬と共に学園を守るファイズの排除を目論んでおり、
やはり『555』のスマートブレイン社同様、オルフェノクによる世界の支配を最終目標としていたが、ファイズとディケイド、ディエンドによって全メンバーが倒された事で壊滅した。

なお、海東は当初ファイズギアを手に入れる為に「ファイズが落とした写真(・・・・・・・・・・・)」をダシに、彼の正体を暴くという条件付きでラッキークローバー入りを果たしていたが、
体よくファイズギアが手に入るや否や「しかし…ラッキークローバーに、5人は多過ぎる」とか言って裏切るのが海東の海東たる所以だが。

なお、原典『555』にてラッキークローバーの初期メンバーだったクロコダイルオルフェノクだが、スーツがピジョンオルフェノクに改造されてしまっていた為、残念ながら登場は叶わなかった。

ファイズは見つけた。お前に用は無い!

演:CHIKARA

ラッキークローバーの一員である、左耳にピアスをつけた色黒で茶髪の男子生徒。
端正な顔立ちとは裏腹に粗暴かつ横柄な態度が目立ち、由里が自分達の写真を撮影したとして椅子を蹴飛ばしながら他のメンバーと共に彼女に因縁をつけていた。

士とは互いに正体がファイズではないかと勘繰り、テニス勝負に挑む事になったが、彼と城金のどちらも士とのシングルマッチに敗れ、士の提案で2対1の対決に臨んだ際に炎に包まれた3個に分身する魔球を放っていた。
これに対して士は一度目は腕力で無理やり打ち返し、二度目には竜巻を起こしながらレシーブしており、その凄まじい攻防にラッキークローバーと士は一時互いがファイズであると確信していた。
……えーと、これなんてテニヌ

その後、互いに正体を現すと一度目は龍人態の姿で城金=センチピードオルフェノク共に士=ディケイドと交戦するが、
ディケイドブレイドのアタックライド マッハで翻弄された挙句*1、遂には「ファイナルアタックライド ブレイド」で発動したライトニングブラストで止めを刺されて敗北。

だが、その直後にタイガーオルフェノクとなった百瀬により、魔人態の姿で蘇生。
以降はこの姿で仮面ライダー達と交戦しており、ファイズギアの争奪戦や学園での決戦にも参加したが、最期は上記の通りディケイドフォトンには耐え切れずに倒された。

名前の元ネタは「玄」が黒を意味する事から、ドラゴンオルフェノクのデザインモチーフとなった『キカイダー01』のブラックドラゴンに由来すると思われる。

まさか、ファイズが女だとは思わなかった……。

演:花形綾沙

ラッキークローバーの紅一点である、セミロングの巻き毛に整った美貌を誇る女子生徒。
彼女もまた冷徹な性格で、ファイズの正体が由里だと睨んだ際には上記のように驚きつつも、容赦なく手にかけようとしていた。

戦闘では原典『555』で影山冴子が変化した個体同様、ロブスターサーベルを駆使した白兵戦を得意とし、タクミが変身したファイズとの戦闘ではファイズドライバーに攻撃を命中させて変身解除に追いやっている。
学園での決戦でもタイガーオルフェノク、ドラゴンオルフェノクと共に戦うが、やはりディケイドフォトンに敗れて灰化した。

名前の元ネタはロブスターオルフェノクのデザインモチーフとなった『キカイダー01』の朱ムカデに由来すると思われるが、後述の城金とは生物モチーフが入れ替わっている。

とうとう我々の前に現れたな、ファイズ!

演:永岡卓也

ラッキークローバーの一員である、眼鏡をかけた長身の男子生徒。
理知的な雰囲気を漂わせているが、その本質はたとえ女性が相手だろうと躊躇なく殺害する残忍な性格。

原典『555』で琢磨逸郎が変化した個体同様にセンチピードビュートを武器とし、タクミが変身したファイズとの戦いでは一旦はファイズギアを手中に収める事に成功したが、
最期は目的を果たしてラッキークローバーに見切りをつけた海東が変身したディエンドのディメンションシュートの露と消えた。
なお、彼だけは百瀬が一緒にいない時に倒された為か、そのまま蘇生される事なく物語から退場してしまっている。

名前の元ネタはセンチピードオルフェノクのデザインモチーフとなった『キカイダー01』の銀エビに由来すると思われるが、先述の朱川とは生物モチーフが入れ替わっている。
また、演じた永岡氏は後に映画『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』にて、ラスボス大熊遠矢/ブライトン役を演じている。



【『ディケイド』におけるその他のオルフェノク】


“死んだ人間が蘇って怪物になる”…それが“オルフェノク”だそうです。

この世界ではオルフェノクは人間に混ざって潜伏していて、密かに人間を襲うのが問題になっているようです。

『ファイズの世界』におけるオルフェノクの性質は原典『555』と然程変わらず、一度命を落とした人間が稀にオルフェノクとして覚醒し、一部の者はその力を悪用して人を襲っている他、
怪人態から伸びた青白い影が人間の姿となって会話する点や、2度目の死を迎えると青い炎と共に灰と化す点も共通している。

一方で由里の発言や光夏海が調べた情報から、オルフェノクの存在がある程度世間に認知されているらしい点で異なっており、
この辺りについては映画『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』や小説『仮面ライダーファイズ正伝 異形の花々/小説 仮面ライダーファイズ』に近い。
その為、由里を始めとした人々からは「人間のふりしてる怪物」「化け物」として恐れられている。

また、原典『555』におけるオルフェノクは進化が急激過ぎるが故に人間よりも寿命が短く、アークオルフェノクの力に頼らなければいずれは滅びてしまう存在だが、
この設定が『ファイズの世界』でも適用されるのか、もしくは適用されたとしてオルフェノクの王、またはそれに相当する者が存在するかどうかは不明である。

……私、この学校には入れなかったの。

“入れな…”って、どうして?

だって……オルフェノクだから。

演:岡田里穂

第10話冒頭にて、ある夜の日にスマートブレインハイスクールを訪れた他校の女子生徒が変化した、蝶の特質を備えたオルフェノク。
スマートブレインハイスクールに入学出来なかった恨みからか、上記の台詞を口にしながら警備員の男性に襲い掛かり、そのまま殺害しようとしたが、
その場に現れたファイズのファイズエッジで何度も切り裂かれた末、最期はスパークルカットの一撃で灰と化した。

  • ロングホーンオルフェノク
夏海達の会話の中のイメージとして登場した、カミキリムシの特質を備えたオルフェノク。
ある男性が変化し、オルフェノクとして蘇生すると通行人を襲っていた。

このカメラは……由里ちゃんの夢だ!

僕が良いと思ったもの、由里ちゃんもそう感じた……。それだけの事が泣きたくなるぐらい、大切だった…。
だから、僕は守ると決めたんだ……由里ちゃんの夢を。

演:制野峻右

『ファイズの世界』におけるリ・イマジネーションライダーで、仮面ライダーファイズの変身者。
自身もの特質を備えるオルフェノクでありながら学園に留まる為、その正体を隠して生活しつつ、学園の平和を脅かすオルフェノクと陰ながら戦い、生徒達を守っていた。
その為、ファイズは由里のような一般人からは都市伝説扱いされていたが、同胞を倒されているラッキークローバーはファイズを激しく敵視し、排除しようとしていた。

ラッキークローバーとの戦いでファイズギアを失うが、百瀬=タイガーオルフェノクが友里を襲おうとした事で自身もオルフェノクとしての正体を明かしつつ、交戦。
辛くもラッキークローバーを撤退させるも、正体を知った由里に拒絶されたショックから一度は取り戻したファイズギアを「こんなもの、もう……意味は無い」として川へ投げ捨ててしまう。

ファイズギア自体は陰でタクミの様子を見ていた士が回収したが、それを知らない海東に襲撃され、オルフェノクの姿で交戦。
そこにファイズギアを返すべく現れた士が鳴滝の妨害で異空間へ移動させられた直後に駆け付けた夏海の「由里がいなくなった」という言葉を聞きつけると、彼女の危機を察して学園に急行。
生徒達を襲うラッキークローバーに苦しめられながらも由里達を守り抜き、士と海東が駆け付けると協力してラッキークローバーを撃破。
戦いを終えると何処へともなく去ろうとするが、由里の「私の夢、守るんなら……写真集出すまで付き合いなさいよ!!」という言葉を受け、彼女と共に新たな一歩を踏み出す道を選んだ。

名前の由来は正体が狼のオルフェノクという事で「オオカミ→おがみ」という連想と、原典『555』の主人公・乾巧から。

なお、演じた制野氏は残念ながらその後、芸能界から引退しており、その都合上、映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』でもリ・イマジネーションライダーのキャストの中で唯一出演していない。
これに伴い、変身後のファイズの声も声優の赤羽根健治氏が担当している。



【派生作品におけるタイガーオルフェノク】

ショッカーと同盟を結んだ怪人の一体として登場。
処刑広場の決戦では、原典『ディケイド』でも因縁のあるディケイドと戦っていた。



【余談】




もうファイズはいない。今まで僕達を排除し、追放してきた人間達に、Wiki篭りの追記・修正を思い知らせる。



この項目が面白かったなら……\ファファファファイズ!/

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最終更新:2024年09月03日 21:24

*1 なお、原典『555』で北崎が変身した方はファイズ アクセルフォームをも圧倒して見せている。……この差は一体なんだ?