エースバーン

登録日:2019/11/26 Tue 22:23:39
更新日:2024/10/28 Mon 23:59:37
所要時間:約 9 分で読めます






小石をリフティングして炎のサッカーボールをつくる。するどいシュートで相手を燃やす。


エースバーンとは、『ポケットモンスター ソード・シールド』から登場するポケモンの一種。

■もくじ

■データ


全国図鑑№:815
ガラル図鑑№:006
分類:ストライカーポケモン
英語名:Cinderace
高さ:1.4m
重さ:33.5㎏
タマゴグループ:人型、陸上
性別比率:♂87.5♀12.5

タイプ:ほのお

特性もうか(HPが1/3以下になるとほのおタイプの技の威力が1.5倍になる)
隠れ特性:リベロ(自分の使った技と自分のタイプが同じタイプになる。第9世代以降は最初の1回だけ)


HP:80
攻撃:116
防御:75
特攻:65
特防:75
素早さ:119

合計:530

努力値:素早さ+3

ヒバニーがLv16でラビフットに進化
ラビフットがLv35でエースバーンに進化


■概要


ガラル御三家のほのおタイプ、ヒバニーの最終進化系。
バクフーン以来となる単ほのおタイプの最終進化系でもある。

イギリス発祥のスポーツであるサッカーをモチーフとしており、可愛らしいヒバニーから一転、精悍なサッカー選手といった容姿となった。勝利時もサッカー選手のような喜び方をする。

小石に火を着けて蹴り出す技を持ち、応援されると更に燃えるが、スタンドプレーに走りピンチを招くこともあるという。


■ゲームでのエースバーン


ゲーム開始時にチャンピオンダンデから貰うことができる。

最初のジムがくさタイプであり、「シールド」ではこおりタイプのジムもあるので有利になる。終盤に多いはがねタイプにも有利。
また、不一致とはいえかくとうタイプの技も覚えるのでノーマルタイプを多く持つライバルホップとの戦闘でも役に立つ。

ただ、レベルアップによる習得技にやや難を抱えている。
最終進化時に習得可能な「かえんボール」以外のほのお技は、まさかの威力50の「ニトロチャージ」止まり
更にかくとう技も「にどげり」一つで残りは殆どノーマル技。
「かえんボール」は強力な分PPが少なく旅パではそう易々と乱発できない為、息切れしないようにわざマシンやわざレコードで適宜補強してやりたい。
あと、命中が90であることも地味に痛手となることが多い。これは「こうかくレンズ」を持たせることで、99になるのでそう外れなくなる。

サルノリを選んだ場合はダンデが、メッソンを選んだ場合はホップが手持ちに入れている。

第9世代・SVではデータ自体は既に入っていたのだが、リザードンに続いて一足早く解禁。
イベント★7レイドバトルでLv100・特性リベロ・6V・性格いじっぱり・テラスタイプ:かくとうの大盤振る舞い。


■対戦でのエースバーン


攻撃と素早さが高い高速物理アタッカータイプ。素早さはバシャーモかそくを考慮しなければ炎御三家では最速。
その反面特攻はかなり低く、前作のガオガエンを更に下回る65と炎御三家ワーストを更新した。耐久力はやや低めだが、速攻アタッカーにおける最低限のものはもっている。
特攻以外は全てゴウカザルに勝っている。

専用技として「かえんボール」を習得、上述のように小石に炎を纏わせて蹴り出す。
断じてファイヤーショットでもファイアトルネードでもソレイユシュートでもない。
威力120で命中90の、いわば「物理版だいもんじ」であり、更に非接触なのでてつのトゲやキングシールドも平気。
命中やPPはやや不安だが反動等のデメリットもないので使いやすい。ただし、ボールと名が付いているせいか特性『ぼうだん』に無効化される点には注意。

もう1つの専用技として、「コートチェンジ」も覚え、自分と相手の場の状態を入れ替えるというトリッキーな効果を持つ。
相手が使った「ステルスロック」を押し付けたり、「リフレクター」や「ひかりのかべ」を奪うことができる。

サブウェポンも物理技に関しては非常に豊富であり、「ダストシュート」「すてみタックル」「しねんのずつき」「アイアンヘッド」「フェイント」などサッカーを彷彿とさせる名前の技や「とんぼがえり」「ふいうち」などサイクル戦、タイマン性能を伸ばす技も覚えるのでとにかく多芸。
特殊技に関しても「エレキボール」や「シャドーボール」といったボール技を覚えるが、特攻が低すぎるため使えるかどうかは微妙なところ。

ただ、いわじめんタイプの技を覚えられないので同タイプ対決は苦手。

ウサギポケモンではお約束の「にどげり」「いかりのまえば」「とびはねる」の他、タマゴ技で「とびひざげり」も覚える。*1とびひざげりは特にサブウェポンとして優秀。しかし、これといい、メガトンキックといい、サッカー選手としてボールではなく相手を蹴るのはどうなのだろうか。因みに「ほのおのパンチ」も覚える。ゴールキーパー適性もあるのだろう

隠れ特性の「リベロ」は名前が違うだけの「へんげんじざい」であり、単タイプの欠点である攻撃面を大きく補える非常に強力な特性。
バトルタワーのダンデの手持ちでリベロエースバーンの存在が確認でき、6/2のDLCのPV公開に伴い解禁。ほぼ同じ特性を持つ高速アタッカーゲッコウガに匹敵する活躍が見込めるだろう。
あちらと比較すると、エースバーンは攻撃に長けており、またタイプ変更による耐性変化も目を見張るものがある。例えば「アイアンヘッド」ではがねタイプになることで多数の耐性を獲得したり、「とびはねる」(ダイジェット)で本来の弱点だったじめん技を無効化したりするなどトリッキーな動きを自然に行いやすい。

事実解禁直後から一気に数を増やしており、シーズン7途中でそれまで不動のトップだったドラパルトをあっという間に追い抜き、シングル使用率1位を達成した

最早破竹の勢いであるが、当然欠点もある。
まず特攻が非常に低いため、ゲッコウガと違い物理一辺倒になってしまうこと。
加えてみずタイプに弱点を突ける技が特殊技の「エレキボール」しかない(一応物理受けとして名高い原種ヤドランドヒドイデには確定2発取れ、ダイサンダーとして放てば非ダイマギャラドスをワンパン出来る程の火力は出る)うえに、みず技に耐性を持つタイプには変更できないため、苦手な相手はリベロでもあまり変わらない。炎ポケモン相手にもほぼ同じ理由でジリ貧になりがち。
また、ほのおタイプ以外になると元々ほのおタイプなのにやけどするようになる為、ラムのみを持たせないと機能停止する可能性も。
それ故に「ねっとう」が飛んでくる事が一番怖い(2倍弱点か3割やけどのどちらかを甘受する必要がある)。
後は命中率。命中率100の技にはあまり恵まれているとは言えない為、クソ外しで負けるなんて事はよくある事。
応援されるとテンション上がってピンチになるってそういう事なのだろうか

リベロが解禁されてしばらくするといかくバンバドロで対策されるようになってから特殊型も僅かに増えていった。

DLC『鎧の孤島』ではキョダイマックス形態を獲得。全体ではなく耳が巨大化し、さらに巨大なかえんボールの上でスタンバイしている。
ほのお技が威力160固定・かたやぶり効果の「キョダイカキュウ」となり、にほんばれ効果の代わりにかたやぶり効果を得て、威力もブラストバーンベースのダイバーンでも到達できないほどになっている。

ちなみに「おにび」は覚えられない

『冠の雪原』解禁後も衰えを知らずランドロスなどとのトップ争いが勃発。シーズン12開始直後こそランドロスに使用率で負けていたがすぐさま一位を奪還し、このまま安泰かと思われた。
しかし「いかく」に弱く、あまりサイクル戦に向いていないという数少ない欠点が目立ち始めてしまい、シーズン13では原種サンダーに使用率1位の座を奪われてしまった。それでも2位なのでエースバーンが遅れを取ったとは全く言えないのだが。
数多く準伝説級のポケモンが流入してきた事により、それまでトップメタ級だった一般ポケモンが次々に姿を消していく中、なおも使用率トップクラスに君臨し続けているのは流石と言うべきだろう。


SVでも上記の通り一足早く解禁。
前世代であまりにも暴れた結果、リベロもへんげんじざい同様場に出た時に1回のみに弱体化された。
一応エースバーンはほのお単である為、ほのお技を使っている間に限ってはタイプ変化は起こらない。
技方面は小技の新規習得が多めだが、なんと遂に「おにび」を習得。更に「つるぎのまい」まで覚えられるようになった。
しかし「なげつける」を新規習得して「メガトンキック」や「ブレイズキック」は覚えられ無くなった辺り、コイツどんどんサッカー選手から離れていってやしないだろうか

しかしSVの対戦環境では、剣盾での暴れっぷりが嘘のように地味な立ち位置になってしまっている。
強みであったリベロ弱体化はやはり痛く、折角新たに習得できるようになった「つるぎのまい」は使用するとノーマルタイプで固定されてしまうと言う致命的な欠点を抱え、ましてや他の「へんげんじざい」連中と違い単タイプなのが災いして「もうか」と言う選択肢が取りづらい*2
残ったものはどこにでもいるような高速物理アタッカーではアピールポイントにするのも微妙で、ダイマックスが無くなったせいで低い耐久を補えずより素早いアタッカーに一瞬で処理されかねなくなってしまっている。
おまけに代替のテラスタルはエースバーンの難点である命中不安を補えず、常に負け筋を背負うと言う困った状況に陥ってしまっている。
その為、採用率はシングル・ダブル共々ガタガタに落ちてしまった。まさかダイマックスと全盛期リベロを失うだけでここまで落ちぶれるとは……。
実際にエースバーンの強みはダイマックスとリベロに依存していたのが大きい。「HPを2倍にし、必中技で素早さを筆頭にステータスを上昇させ、常にタイプ一致の火力で*3さらにタイプをコロコロ変えるために後出しでは弱点をつきづらい」というのが第8世代の頃の強さ。それがどれも発揮できなくなったのだからこうなるのも無理はない。「かえんボールは反動のないフレアドライブ」と称するプレイヤーもいたが、命中90という欠点をダイマックスで誤魔化していた部分も大きかった。

テラスタイプは一致強化のみならず、「一度発動すると元のタイプに戻れない」と言うリベロの欠点を補うためにほのおが一番多い。

■ラビフット


全国図鑑№:814
ガラル図鑑№:005
分類:うさぎポケモン
英語名:Raboot
高さ:0.6m
重さ:9.0kg

  • 種族値
HP:65
攻撃:86
防御:60
特攻:55
特防:60
素早さ:94

合計:420

努力値:素早さ+2


レート上位ポケモンが使用禁止だった頃に注目を浴びた。…だが数値が足らずあまり活躍を見せなかった。


■ヒバニー


全国図鑑№:813
ガラル図鑑№:004
分類:うさぎポケモン
英語名:Scorbunny
高さ:0.3m
重さ:4.5kg

  • 種族値
HP:50
攻撃:71
防御:40
特攻:40
特防:40
素早さ:69

合計:310

努力値:素早さ+1


■アニメでのエースバーン一族


アニメ第7シリーズ『ポケットモンスター』にてヒバニー(CV:林原めぐみ)がレギュラーとして登場。サトシと並ぶ主人公・ゴウの相棒に抜擢されている。

相棒としての御三家と言えばヒカリポッチャマだが、前者や他のメイン格(カスミトゲピーアイリスキバゴシトロンデデンネ)は本編で全く進化しないという共通項があり、今回のヒバニーはそれより上の立場に就いた。

ゴウとの出会いは4話・5話で描かれている。
シュートシティに暮らすクスネ3体の為に他人の食べ物を盗っていたヒバニーだったが、世界は広いというゴウの口説きを聞いてからは彼に懐き、その後はクスネ達の後押しもあって、独りでワイルドエリア行きの列車に乗り込んで旅立った。5話で下車した後はゴウに追いつくものの、「最初にミュウをゲットする」と拘っていたゴウに断りを入れられてしまうが、目の前でカビゴンがキョダイマックスし、危うく列車衝突事故が起こりかける。その際に機転を利かせて事故を食い止めた事により、ゴウにその頑張りを認められ、めでたく仲間に迎えられた。ちなみにレギュラーとしてのヒバニーは明るく元気で感情的かつ面倒見の良いタイプ。ゴウとのハイタッチはほぼ脚でする。

その後は様々な地方を巡ってゴウをサポートしてきたが、第17話ではヒヒダルマに炎技が使えない事を馬鹿にされた事により口から「ひのこ」を出そうとするが失敗ばかり。その上、ゴウとの方向性の違いに意が合わず、とうとう友情に亀裂が出来てしまう。その後はサトシの後押しをきっかけにゴウはオリジナルとは異なるヒバニーなりの「ひのこ」を思い付き、それをロケット団が繰り出すカムカメとのバトルで成功させる。その結果、炎技の習得のみならずラビフットへの進化とそれに伴う反抗期の突入まで促してしまった。それ以来、ラビフットは以前とは真逆に冷めた態度を取るようになったが、それでも思いやりの心やゴウとの絆は変わっていない。
22話では感情を隠して過ごしていた事からゴウを悩ませてしまい、ホウエンに置いて行かれかけた。

そして45話ムゲンダイナによる大事件の中でオリーヴミロカロスと対決。相性では不利な状況下でゴウと共に編み出した「ひのこ」への拘りを見せており、ゴウもそれに応えて「ひのこ」だけで勝利を取ろうと奮闘する。そして、「ひのこ」連発の末にエースバーンへ最終進化し、「ひのこ」は「かえんボール」という大技へと昇華した。そしてヒバニーの頃の様に元気で明るい性格に変わり、勝った後は満面の可愛い笑顔でゴウと抱き合った。

なお、ゲットから中間進化までに約3ヶ月、最終進化までに約11ヶ月とかかっており、サトシのリザードンに迫る勢いで成長している事がうかがえる。

また、ゴウ以外にもダンデが所持していることが判明。まさかのまさかで特性はあの凶悪リベロであり、「ねっさのだいち」でピカチュウに深手を負わせると同時に彼の10万ボルトを封殺した。
このときはお互い交代し、次の出番はウオノラゴン戦。覚醒していたとはいえ、先のドラパルトやゴリランダーで疲弊していたため、軽快な動きでウオノラゴンを下した。
サトシの最後の持ち手であるピカチュウを前に一度リザードンと交代。ひと悶着あったものの、双方ダイマックスが再度可能になり、リザードンが一度キョダイマックスしたこともあり、2度目のキョダイマックスはエースバーンが選ばれた。当然ピカチュウもキョダイマックスを行い、キョダイマックス同士の対決に。しかし何をトチ狂ったのかエースバーンはキョダイカキュウを使用。ピカチュウもキョダイバンライを繰り出し、双方の技がぶつからないため、モロ直撃。どちらもキョダイマックスが解除されるが、エースバーンはダメージが大きく、戦闘不能になった。
ウオノラゴンを下し、ピカチュウのキョダイマックスを解除させたため、決して仕事はしてないわけではないが、特性リベロで地面技所持、さらにサトシのピカチュウの他の技はノーマルとはがねタイプの技であり、アイアンヘッドも所持していることから、よほど読みが外れない限り有利対面なのだが…
ダンデの技の選択ミスもあるとはいえ、敗因はおそらくコイツである。

■余談


名前の由来は「エース」と「バーン(燃える)」から。また、分類と合わせて「エースストライカー」とサッカー選手らしいものとなっている。
英名の「Cinderace」は「灰(cinder)」+「エース(ace)」でニュアンス的には「灰かぶりのエース」といったところだろうか。色違いだと更にそれらしくなる。

隠れ特性の「リベロ」はイタリア語で「自由」を意味する。
タイプを自在に変えられるという事でそのイメージにピッタリである。
ただ、サッカーの「リベロ」は「攻撃にも積極的に参加する、行動範囲の幅広い 守備的ポジション 」というものなので、分類と少々かみ合っていないか。
もっとも、シールドの図鑑解説には「攻守に優れる」とあるので、実際はどのポジションもこなせるのだろう。

サッカーモチーフのポケモン故、2020年冬には日本サッカー協会からプロモーション役に抜擢されている。


追記・修正は炎を纏った小石を蹴り飛ばしてからお願いします。では皆さんご一緒に…、


ファイニー!!


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最終更新:2024年10月28日 23:59

*1 ちなみに「とびげり」は剣盾では技データ自体が存在しない。

*2 「へんげんじざい」にすると確実にほのお技の補正を捨てる羽目になり、「もうか」を選ぶとほのお技以外の威力が上がらなくなるため

*3 ついでに専用のダイマックス技は「かたやぶり」効果持ち