リデコ・リペイント製品

登録日:2017/05/14 Sun 00:03:23
更新日:2025/02/11 Tue 14:42:53
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リデコ/リペイントとは、玩具メーカーによる企業努力とPRによって生まれる「既存の商品の焼き直し品」のことである。




概要

子供の頃に買ったオモチャ、その中には全く違う作品のものなのに非常に良く似たものがあった経験はないだろうか?
この既存の製品の一部分を変更することで別の製品として売り出すことをリデコまたはリペイントという。

なぜこのようなことをするのかというと、プラスチック製品の生産コストの中で金型の作成費用はかなり高く、大きな負担となる。
そのため、同じ金型を別製品にも流用することができれば製造コストを大幅に減らすことができるのである。

単に色を変更しただけの商品を「リカラー*1」「リペイント*2」などと呼ぶ。
「リデコ」は「リデコレート*3」の略で、主に装飾や武器、顔つきなどを変更することで別物に見せる手法をとった商品に対して呼称される。

ボールペンなどの日用品や自家用車などのカラーバリエーションの延長線上にあるものと言えるが、作品年代をまたいだりすることも多いので面白いこと複雑なことになるケースもある。


当然ながら金型の流用は同じメーカー内の商品内でなければできない。
時にはスポンサーの意向で、過去の商品から流用できるようなデザインの武器やキャラクターの登場が強いられる場合もある。
その結果、以前は悪役だったキャラが正義側に回ったりして、リデコ元を知っていると若干カオスな状況が生まれることも。

元の商品の欠陥が改善されていたり、ボディは同じはずなのに音声や遊び方が違うため全くの別物という印象のものも多い。
そういった出来の良いリデコ、リペイント品は元の商品のファンからも支持、購入されるような製品となる。

金型は使用頻度や経年劣化により摩耗していくため、古い商品からの流用時には精度が落ちてしまうこともある。
パーツが噛み合わなくなって商品回収まで発展した例もある点は憂慮しておきたい。

有名なリデコ・リペイント製品

トランスフォーマーシリーズ

タカラのオリジナルロボット玩具である「ダイアクロン」と「ミクロマン」の両シリーズを北米に輸出後、日本に逆輸入されたものであるため、初期シリーズの大半はリペイント製品である。
例えば総司令官コンボイは、ダイアクロン・カーロボットシリーズの「バトルコンボイ」の流用。
(ダイアクロン自体もリデコ製品は多いが、そちらについては該当項目参照)

中にはタカラではなく他社の玩具も許諾を受けて流用されており、有名どころでいえば航空機に変形するTFのJetfire(ジェットファイアー)はなんと『超時空要塞マクロス』のVF-1S スーパーバルキリーの流用である*4
ちなみにバルキリーをはじめとするタカトクトイス社製玩具*5の金型をハズブロに提供したのはなんとバンダイ。現在の状況ではとても考えられないが、日本でタカラが販売する以前の黎明期のTFはタカラだけでなくバンダイも関わっていたのだ*6

同じ作品内に色違いのキャラクターが多数登場することが多く、「色が変われば別人」といわれることもしばしば。たまに所属勢力すら変わる。「初代TF」に登場したスタースクリームスカイワープサンダークラッカーをはじめとしたジェットロンが代表例だろう。
近年はめっきり見なくなったが、「スーパーモード」と称して色数の多くなっただけの形態が強化版として登場したりといったことがもあった。「マイクロン伝説」でのアルマダメガトロンアルマダスタースクリームなどが有名。
全部挙げてたらキリがないため、基本的に作品をまたいだものだけ記載。


トランスフォーマー 超神マスターフォース
番組後半で登場するグランドマキシマスとブラックザラックは、前作『トランスフォーマー ザ⭐︎ヘッドマスターズ』のフォートレスマキシマスとメガザラックのそれぞれ流用。
グランドマキシマスはフォートレスマキシマスの弟という設定で、本体は純粋な色変えだが、ヘッドマスターのグランとグランドを収納出来るアウターシェルが新規で付属している。後付けで無理やりプリテンダー化したせいでものすごく前後にでかい
後者はメガザラック本人がデビルZに洗脳された姿という設定で、黒と金にリカラーされ、頭部にかぶせる赤いヘルメットと、武器のタイタニックスピアが新規造形されている。
また、デストロンヘッドマスターJr.の1人キャンサーが連れている拳銃型ミニロボットのブローニングは、初代メガトロンのベースになったことで知られるミクロマンのガンロボワルサーP38の相方、ガンロボブローニングM1910の色違いである。

ビーストウォーズⅡビーストウォーズネオ
「Ⅱ」に登場する戦士は大将のライオコンボイガルバトロン、マスコットのムーン、スクーバの巨大戦車タコタンクのみが新規で製作され、あとはほとんどが「トランスフォーマーG2」、およびCG版未登場のビースト戦士からの流用。
そのうち、デストロン軍オートローラーズのオートジェッターとオートランチャーは元々試作品に留まっていたキャンセル品で、本作でようやく日の目を見た。
ヘルスクリーム、マックスビーダージガン、スラストールといった中盤でパワーアップしたデストロン戦士についてもそれぞれ過去作品からのリデコ品なのだが、武器の仕様が元とは大幅に変わっているためあまりそのような印象を受けにくい。
途中参戦の宇宙海賊シーコンズ/合体海神ゴッドネプチューンも元は「超神マスターフォース」の同名の部隊及び合体形態の深海合体兵士キングポセイドンである。*7
中でもスキュウレはリペ元のテンタキルが一体だけ特に意味もなく不細工面クリーチャー風にデフォルメされたデザインだったのが、デザインはそのままにブサカワ路線の紅一点という斜め上の転身を果たして強烈なインパクトを残した。
はたして量産型雑魚敵の色違いが他の面子を食う勢いで存在感のあるキャラになる事をG1時代に予想できた視聴者はいたのだろうか。

「ネオ」はビッグコンボイを教官とするガンホー小隊とマグマトロンを筆頭としたダイナソア部隊を除けばほぼCG版未登場のビースト戦士からの流用。
ブレントロンも「メタルス」本編未登場のフューザー戦士から流用されている。

また面白い例として、ワスピーターの玩具をリデコした「Ⅱ」のダージガンの玩具をさらにリデコして、ワスピーターとスラスト(初代でもBWⅡでもなく、リターンズに登場したワスピーターの魂を移植したヴィーコン)が融合したという設定の、「スラスティネーター」なるTFが制作されている。

カーロボット
サイバトロンの忍者戦士スパイチェンジャーは「G2」展開時期である1995年に海外で発売されたゴーボッツのリカラー。
ゲスト戦士のインディーヒート&レッカーフックは「ビーストウォーズ」への路線変更の煽りを受け、
未発売に終わったG2の「フリップチェンジャー」からの流用である。

デストロンガーはギガトロンを除けば「BWメタルス」本編未登場のメタルス戦士からの流用。
コンバットロン部隊はリーダーのブラックコンボイが「G2」のバトルコンボイ、バルディガスが「初代TF」のブルーティカスのリペイント品。
ブラックコンボイは電飾ギミックがなくなっている分元商品より劣化しているが、それを感じさせない洗練されたプロポーションを持ち人気も高く、以後定番商品となる「黒いコンボイ」の先駆けとなった*8

また、終盤に登場するブレイブマキシマスは「ザ☆ヘッドマスターズ」のフォートレスマキシマスから三度目のリペイント。*9
キャンペーンに用いられたゴッドファイヤーコンボイの最終武器・スーパーゴッドソードは日本におけるフォートレスマキシマスの武器・マスターソードが基となっている。

◆ギャラクシーフォース
アニメにビークルモードだけちらっと出ていたモブを玩具オリジナル設定で発売した過去作からのリメイクキャラ4体がいずれも「マイクロン伝説」の商品のリデコ。
「特定の作品の商品をリデコして、過去作キャラのリメイク商品を作る」という殆ど縛りプレイの様なコンセプトながらリメイクの再現度は高い。
特にロングラックはリデコ元となっているグラップSがショベルカーに変形するため、オリジナルの変形モチーフであるキリンではなくショベルカーに変形するようになっているのだが、キリンの体色と重機というモチーフの親和性や、ロボットモードの癖の強い体形込みでまったく違和感がないと評判。

◆コンバイナーウォーズ~パワーオブザプライム
スクランブル合体が全面に推されたシリーズであり、日本では「ユナイトウォリアーズ」という名前で販売された。
その性質上ある程度規格を統一する必要があるためか、殆どの製品がリデコ製品となっている。
特筆すべきはその流用に対する異常なまでの拘りであり、全然似ていない商品でもよく見比べたら変形手順が全く同じだったというのはざら。
「消防車の前後を入れ替えてコンバットトレーラー」「6輪装甲車のガワを外して4輪バギー」等、最早新しく作ったら負けと言わんばかりである。

リペイントに関しても特に日本版では「オートボットの合体女性部隊のリーダーからメガトロンの妻(自称)」「スタントロンの新入りからプライムに登場したウォーブレークダウン」など、海外版から色を変えただけで所属勢力を変えたり既存キャラのリメイクを行っている。

そして簡易的ながら完成度の高いモデルが多いためか、シリーズ終了後も時々リデコ元として使われている。
例えば直近の後継シリーズであり、同じくスクランブル合体がテーマの1つとなっている「パワーオブザプライム」のインフェルノとレックガーは、それぞれ同じく消防車バイクに変形するホットスポットとグルーブのリデコ。
また、「ゴーストバスターズ」とのコラボ商品であるエクトトロンも、例によって魔改造されていて、消防車から車になっているため別物にしか見えないが、実はホットスポットを一部流用していたりする。

さらに2020年にシーコンズもリメイクされたのだが、イカに変形するテンタキルはなんと「パワーオブザプライム」で発売されたフューチャーカーに変形する女性戦士、ムーンレーサーのリデコである。何をどうしたら「フューチャーカーからイカ」が作れるのやら。

アドベンチャー
劇中に登場しているキャラクターは新規だが、番組に登場しないTF恒例のオフスクリーン枠はほぼ他シリーズからの流用である。
同一世界観である「プライム」からはもちろん、当時からしてもだいぶ前のシリーズである「アニメイテッド」、ハイエイジ向けリメイクの「ジェネレーションズ」や「ユナイテッド」、そして「コンバイナーウォーズ」からも小型TFがリカラーで登場している。日本未発売商品も含まれるためありがたいか。

また、カーロボットに登場するコンバットロン部隊の「グリジバー」という男性キャラクターがオフスクリーン枠としてリカラーで登場しているのだが、元となっているのはなんと女性のストロングアーム。そう、女性戦士を色だけ変えて男性戦士扱いで発売しているのである。いくらストロングアームがごついからって顔くらいは変えとけよ。

◆ジェネレーションズ
WAR FOR CYBERTRONやスタジオシリーズなどの2010年代後半に主流のトイラインでもリデコや流用は多用されているのだが、なかでも俗に「パーシャル」と呼ばれているものが非常に多い。
これは単純な色替えやパーツ替えではなく、設計上の骨格とわずかなパーツのみを共有して外見も変形パターンも全く異なるものを作るというシロモノ。共通部分が分かりやすい物も多いが言われなければわからない物も少なくない

◆Shattered glass/シャッタードグラス
残虐非道なオプティマスや慈愛に満ちたメガトロンといった面子にたまたまこの次元に迷い込んだクリフジャンパーが読者を代表して面食らうという、おなじみのキャラ全員がほぼすべて善悪反転*10&性格も反転している異色のシリーズ。
というわけで、関連商品がほぼすべてリカラー&リペイント状態である。ちなみにリカラーモチーフは『反転オプティマスならビーストメガトロン』『反転スタースクリームならG1ジェットフアイアー』『オボミナスとコンピュートロンはそれぞれライバルの色』といった感じで敵対勢力の類似キャラに即した配色になりやすい。

勇者シリーズ

同じタカラ(現タカラトミー)製品であるトランスフォーマーシリーズからリデコ、リペイントした製品が多数ある。
勇者エクスカイザー」のガイスター四将はグリムロックを除くダイノボットの流用デザインだが、実際に玩具は発売されなかった。
勇者王ガオガイガー」では、ガオガイガーと肩のデザインが似ているマイトガインを流用した2号ロボを登場させる予定だったが、
玩具の売上が当初の想定よりも良かったため新規で玩具を作って良いことになり、キングジェイダーが登場したという逸話が残されている。

勇者エクスカイザー:カイザーソード(グレート)
ナスカでの戦いで発現した、カイザーソードとドラゴンアーチェリーを一つにしたグレートエクスカイザーの必殺剣。
当時なりきり玩具が販売されていたが、そのベースはアメリカの人気玩具シリーズ「ヒーマン(NEW アドベンチャー オブ ヒーマン)」のパワーソード。
ちなみに玩具は放送当初から発売されており、パッケージでもキングエクスカイザーの必殺剣として紹介されていたが、イラストのキングエクスカイザーが持っているのはTVと同じく通常のカイザーソードなので、玩具とはまるでデザインが違う。
そんな通常のカイザーソードの「左右のウイング部が展開する」ギミックを持つなりきり玩具は、翌年の「太陽の勇者ファイバード」のフレイムソードまで待たなければならない。

太陽の勇者ファイバード:フレイムショット
中盤で天野博士が開発した、対テシター用の光線銃。
この武器は、タカラがスポンサーの特撮ドラマ「電脳警察サイバーコップ」に登場するSDガンのリペイントである。

伝説の勇者ダ・ガーン:レッドガイスト
セブンチェンジャーは「ザ☆ヘッドマスターズ」のシックスショットがモチーフではあるが、実製品では新規造形となった。
番組後半に敵ロボットとしてレッドガイストが登場。これがトランスフォーマーシリーズからの流用ロボ第1号で、「トランスフォーマーV」のデスザラスのリペイント。
作画の工夫によりアニメ内では同じロボットには見えないが、その分、玩具との乖離が激しい。

勇者特急マイトガイン:飛龍、轟龍
雷張ジョーの搭乗機。両者共には「トランスフォーマーZ」からのリペイントで前者はソニックボンバー、後者はダイアトラスが元である。
スタジオ・ハーフ・アイから販売された最小変形シリーズでは逆に轟龍を流用してダイアトラスが製作されている。
なお、この流用により一時はスパロボ参戦のネックになっているのではと懸念されていた*11が、『スーパーロボット大戦V』に難なく参戦しているため杞憂だった様子。

勇者警察ジェイデッカー
ジェイデッカーの必殺銃であるジェイバスターとブレイブポリス別動隊の忍者刑事シャドウ丸がリデコ品。
ジェイバスターは「機甲警察メタルジャック」で主人公らが使用する共通武器バスターショットのリデコだが、デュークファイヤーが使うファイヤーバスターまでは発売されなかった。
シャドウ丸は「ザ☆ヘッドマスターズ」のシックスショット、「トランスフォーマーV」のグレートショットに続く、三度目のリデコ。
レーザーガンモードは年末一度だけの大筒変化・ブレイブキャノンとして使われている。
劇中ではスコットランドヤードのブレイブポリスが登場。いずれも前作のダイバーズのリデコだが、玩具までは出なかった。

黄金勇者ゴルドラン
シリーズ序盤では、ワルター・ワルザックの旗艦ザゾリガンが、「ザ☆ヘッドマスターズ」のメガザラックのリデコだが、実際には玩具未発売に終わった。
中盤に登場するワルターの弟シリアス・ワルザックの旗艦デスギャリガンは「バトルスターズ」のスカイギャリーのリデコ。
基地モードは「プラネットデストロイドフォーメーション」という読んで字のごとき惑星破壊兵器モードとして登場した。

勇者指令ダグオン
ダグオンたちの変身ブレス・ダグコマンダーは前述の「メタルジャック」のジャックブレスのスライドギミックを流用しているが、ブレード展開ギミックはオミットされている。
またダグファイヤーが使う光線銃ファイヤーブラスターは「伝説の勇者ダ・ガーン」のダ・ガーンマグナム、そして秘密基地・ダグベースは「バトルスターズ」のグランダスのリデコにあたる。
雷鳴合体サンダーダグオンは「トランスフォーマーV」のギャラクシーシャトルのリデコ品。
サンダーダグオンはダグサンダーの部分が新規造形で、胸部、頭部が全く別物となる。元のギャラクシーシャトルにダグサンダーを合体させることも可能。

ちなみにダグベースは後にトランスフォーマー アニメイテッドでグランダスの色違いキャラとして逆輸入された。


スーパー戦隊シリーズ

超新星フラッシュマンフラッシュタイタン
スーパー戦隊初の2号ロボとなったこの郵便ポスト兼冷蔵庫ロボは、マシンロボシリーズ用のデザインを使用して作られたという経緯がある。
販売はこちらの方が先なため、後にアニメ「マシンロボ クロノスの大逆襲」でタイタンボーイのリデコ品・タフトレーラー&プロトラックレーサーが登場している。なお外装の一部パーツが置き換えられているため、マシンロボ組をグレートタイタンに合体させることはできない。

鳥人戦隊ジェットマン:ウイングガントレット
戦うトレンディドラマでおなじみジェットマンの強化ナックル。
実はこの武器、1980年代でブームとなった「鎧モノ」の魁たる「聖闘士星矢」のなりきり玩具「レーザー流星拳」の流用である。
左胸に装着するアーマーにはレーザー認識ターゲット機能がついており、ウイングガントレットのなりきり玩具には敵組織である次元戦団バイラム幹部の写真がプリントされて同梱されている。
また、同作では当初「高速戦隊ターボレンジャー」のターボビルダーを流用した巨大母艦を出す予定があり、デザイン画も製作されていたが、こちらはテトラボーイと入れ替わる形でボツになった。

恐竜戦隊ジュウレンジャー龍撃剣
ヤマト族プリンスにして恐竜戦隊の正義の戦士・ティラノレンジャー/ゲキが振るう伝説の武器。
実はこの武器、アニメ「からくり剣豪伝ムサシロード」で主人公のからくり人・ムサシが振るう天空丸&天地丸の金型のリデコなのだ。
連結ギミックおよびもう一刀もオミットされているが、他の伝説の武器に比べるとティラノサウルスの意匠が鍔のエムブレムしかないため違和感を感じざるを得なかっただろう。
5つの伝説の武器をハウリングキャノンに合体させる際も、別になくてもいいような位置*12に取り付けられている。
北米版「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー 」においては、パワーブラスター(ハウリングキャノン)の最終起動キーのようなものと解説され、デザインに関する整合性が図られている。

◆超合金ブラックバージョン
黒と金が渋さを引き立たせる戦隊ロボリペイントにして超合金の十八番。
その中でも「救急戦隊ゴーゴーファイブ」本編最終回にて出場を果たしたマックスビクトリーロボ ブラックバージョンは有名。
後年にスーパーミニプラで往年の戦隊ロボが商品展開された際、マックスビクトリーロボとギンガイオーはブラックバージョンも商品化されており、ビクトリーロボの必殺剣ブレイバーソードは通常のものとは別にマックスビクトリーロボ専用の一回り大きいものが新規造形されている。
ブランドが「Shokugan Modeling Project」に改題されてからはギンガイオーが初のブラックバージョンとなっている。
ブラックバージョンで劇中登場したのは永らくマックスビクトリーロボのみであり、玩具版は玩具限定カラーや特定の店舗限定カラーと言った扱いであった。
後にゼンカイオーブラックジュラガオーンが劇中に登場し、ミニプラで商品展開された。
なお、後述のガオコングのブラックバージョンはガオエイプ名義で玩具発売している(設定上存在するパワーアニマルだが、劇中未登場)。

百獣戦隊ガオレンジャーガオゴッドガオコングガオパンダ
ガオゴッドは先代ガオレンジャーの精霊王という設定から、ガオキングのリデコ品。それでも追加パーツのおかげで見た目だけでなく、換装なしでは基本徒手空拳のガオキングに対して右手の剣が主武装など差別化がされている。
劇場版『火の山、吼える』に登場したガオコングはTV本編に登場するガオゴリラのリデコ品。表面上はほぼリペイントだが、合体時の頭部がガオマッスルとガオナイトで違う。顔の部分が違うため、同じパーツなのに前者はモヒカンで後者はきちんと甲冑に見えるという意見もある。
ガオパンダはてれびくん付属のCDに収録されたオリジナルドラマのみに登場。映像作品には登場していないが、読者プレゼントとして玩具化された。児童誌の応募者プレゼントという方式故、数はあまり出回っておらず希少性は高い。立体物はガオベアーとガオポーラーのリデコ(リカラー)であるらしく、ファンの中にはガオベアーとガオポーラーの玩具を分解、再組立、一部塗装して作ったものもいる。

◆夏の映画限定の合体ロボット
先述の劇場版ガオレンジャー以降も夏の映画が継続し、映画限定ロボが登場・商品化される流れが出来た。
夏の映画限定ロボは既存商品のリデコが大半で、ガオコングのようにリデコしたコアメカや換装用メカを既存のメカと混成合体させて新形態とする場合もあれば、1号ロボを丸ごとリデコする場合もある。
まれに新規造形だったり商品化されなかったりする。
商品化されなかったメカには既存商品のリデコで簡単に作れそうなものもあるので、コアなファンは改造して再現することも。

忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッと THE MOVIE:トライコンドル
カラクリガジェットであるトライコンドルが新規造形で商品化された。
カラクリ巨人3体合体である天雷旋風神のヘッドパーツとハンドパーツとなる。
TV本編では、夏映画のトライコンドルを模して作ったという設定で登場。
トライコンドルの玩具は映画版では「カラクリボールシリーズSPECIAL トライコンドル」、TV版では「カラクリボールシリーズ4 トライコンドル」となっており商品名やパッケージの他、カラクリボールの色や付属品が異なる。
つまりこのパターンでは珍しく、映画用の商品をリデコして本編用の商品にしたともいえる。
ちなみに映画の時点での天雷旋風神の扱いは映画オリジナルとも先行登場とも取れるものだったが、結果的には先行登場となった。

爆竜戦隊アバレンジャー DELUXE アバレサマーはキンキン中!:バクレンオー、バクレイザー
アバレンオーのリデコでバクレンオーが玩具化された。
正確には爆竜ティラノサウルスと爆竜トリケラトプスをリデコ元とした爆竜カルノリュータスと爆竜カスモシールドンが合体する「爆竜合体DXバクレンオー」が商品化。
そのためアバレンオーが3体合体なのに対しバクレンオーは2体合体である。
じゃあバクレンオージじゃん。
2体とも寒色系カラーとなった上、エリマキや頭回り等が新規パーツとなった。
1号ロボのリデコなので爆竜武装は可能で、映画内ではアバレンオーのドリルを奪い両腕ダブルドリルを見せたがもちろん玩具でも再現可能。
ちなみにバクレンオーは右手にソード、左手にシールド装備状態がデフォルトとなる。
リデコ元の別形態をリデコ先のデフォルト形態にする開発者のセンスが光る。
バクレイザーはアバレンジャーの共通武器アバレイザーのリデコ。なりきり玩具ではグリップガードや刃先といったパーツの形状が異なっている他、カラーリングも変わっている。

魔法戦隊マジレンジャー THE MOVIE インフェルシアの花嫁:セイントカイザー
「魔神合体 DXウルカイザー」のリデコとして「天空合体 DXセイントカイザー」が発売。
魔導馬バリキオンからカラーリングが黒から白へ大幅に変更され、頭部・タテガミ・尻尾のパーツを変更して一角聖馬ユニゴルオンとなった。
セイントマジフェニックスが同梱されており、こちらはマジキング付属のマジフェニックスから金色のラインが追加されている。
この2体が合体してセイントカイザーとなる。
なお、リデコ元のバリキオンはウルザードと合体してウルカイザーに、マジフェニックスと合体してファイヤーカイザーになる存在であり、セイントカイザーはこのファイヤーカイザーに相当する合体である。
実はユニゴルオンにはウルカイザーに相当する合体のときの頭部もオミットされず、完全新規のデザインのものが搭載されている。この頭部を使った合体形態については映像作品には登場しておらず、特に名前も設定されていない。

炎神戦隊ゴーオンジャー BUNBUN!BANBAN!劇場BANG!!:炎神大将軍
1号ロボ、エンジンオーのリデコで「炎神合体シリーズEX 炎神合体DX炎神大将軍」が玩具化。
3体の炎神のカラーが統一されたため合体後の見栄えは非常に纏まっている。
2号ロボのガンバルオーもブラックバージョンが商品化されており、炎神大将軍と組み合わせることで黒いエンジンオーG6を組み立てることが出来る。
ちなみにバスオンのバンパーにはバスオン単体でもエンジンオーでもエンジンオーG6でもエンジンオーG9でも使用されなかったジョイントがあったが、獅子之進のヒゲパーツの接続として初めて使用された*13

侍戦隊シンケンジャー 銀幕版・天下分け目の戦:恐竜折神(キョウリュウマル)
「侍合体シリーズEX 恐竜折神」が発売されたがそのリデコ元はなりきり玩具である「秘伝再生刀シンケンマル」。
そのためDXシンケンオーに装備させるとかなりオーバースケール。
シンケンマルに前肢パーツ(シンケンオーの兜となる)と後肢パーツ(シンケンオー装備時は台座となる)を追加し、軟質パーツの刀身を恐竜のような顔に変更することで再現された。

天装戦隊ゴセイジャー エピックON THEムービー:ゴセイワンダー
「ゴセイヘッダーシリーズ ゴセイワンダー」が発売された。
ゴセイドラゴンからのリデコとなったゴセイバードと、翼に4つの新規ヘッダーが並んでいる。
ゴセイドラゴンの翼にヘッダージョイントが4つも存在したことから実現した力業と言える。
ゴセイバードはゴセイドラゴンから頭部と尻尾が新規パーツとなっている。
ドラゴン(というかワイバーン)の頭と尻尾だけ変えて鳥にしているわけだが、ゴセイドラゴンの翼には元々羽毛のようなディテールがあるためほとんど違和感はない。
合体形態であるワンダーゴセイグレートを再現するには、DXゴセイグレートのゴセイマシンに新規ヘッダーを接続することでパーツを賄う必要がある。
むしろ他4つのヘッダーの取り付け先の方がおかしい*14

特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!:FS-0O フロッグ
映画公開に合わせ「バスターマシン FS-0O フロッグ」が商品展開。
バスターマシン RH-03 ラビット」からのリデコとなっている。
ウサギをリデコしてカエルにするというなかなかの力業。
合体もラビットと入れ替えるようにして行う。

劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー ガブリンチョ・オブ・ミュージック:トバスピノ
ガブティラのリデコとして「獣電竜シリーズ00 トバスピノ」が発売された。
ガブティラの機構を流用しているためカミツキ合体のコアメカとしてそのまま使用でき、2体の腕用の獣電竜を合体させてスピノダイオーが作れる。
頭部、腕、背びれが新規造形となり、背びれは分離させて斧に出来るが、ガブティラ(キョウリュウジン)のメインギミックとも言える獣電池認識ギミックはオミットされている。
とは言えトバスピノがあれば獣電竜が余らずに5体の獣電巨人が揃い踏みとなるため収まりが良い。
後に「王様戦隊キングオージャー」でフルアクション版キョウリュウジンが登場した際も、これをリデコしてフルアクション版スピノダイオーが発売された。

烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS:サファリガオー(サファリレッシャー)
1号ロボのトッキュウオーをリデコ元として「烈車合体シリーズEX 烈車合体 DXサファリガオー」が発売された。
新たなジョイントパーツを追加することでライオン形態を作り出せる手腕はお見事。
ライオンレッシャーはレッドレッシャーから先頭車両の一部パーツの差し替えと後部にライオン形態用の爪やジョイントユニットが追加され、カラーリングも大きく変わった。
イーグルレッシャー、ワイルドキャットレッシャー、アリゲーターレッシャー、パンダレッシャーの4車両は元のレッシャーからパーツ変更はなく色のみの変更だが、元の組み合わせとは異なりイエローレッシャーを元にパンダレッシャーへ、ピンクレッシャーを元にワイルドキャットレッシャーへリカラーされている*15

手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帳!:ダイノマル
「オトモ忍シリーズEX ダイノマル」が玩具化。
パオンマルのリデコだが、ボディの前後を逆にするというリデコならではのテクニックが冴える。

劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!:キューブコンドル
劇中登場したジュウオウキューブ「動物合体 DXキューブコンドル」が発売された。
鳥類であるコンドルがモチーフのためキューブイーグルがリデコ元かと思いきや、キューブゴリラからのリデコである。
ただしキューブタイガーとの接続ジョイントは一部省略されているため、キューブコンドルを用いたワイルドジュウオウキングへの合体は不可能。

宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲:ケルベロスボイジャー
「キュータマ合体111 DXケルベロスボイジャー」がシシボイジャーのリデコで発売された。
シシボイジャーの両腕(両肩)に新たな首パーツを置くことで三つ首のケルベロスを見事に表現してある。
なお、ケルベリオスの背中にくるジョイントが埋められているため、ケルベロスボイジャーを中核としたスーパー合体は不可能である。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film:ジャックポットストライカー
「VSビークルシリーズ DXジャックポットストライカー」は「VSビークルシリーズ ダブル変形 DXグッドストライカー」のリデコ。
本作のロボは共通のコアメカ・グッドストライカーを中心として快盗戦隊と警察戦隊それぞれのロボを構成するのだが、もうひとつのコアメカであるジャックポットストライカーがあれば快盗ロボと警察ロボの並び立ちができるので、そういう意味では重要なアイテムである。
なお警察戦隊のマシンと合体させることも一応できるが、リデコ元から追加されたパーツは快盗戦隊側との合体にしか対応していないためほぼすべて余剰になってしまう。
リデコ元にあった音声ギミックや認識ピンの可変もオミットされ、VSチェンジャーでは快盗戦隊の音声が鳴るようになっているため、事実上快盗戦隊専用といえる。

騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!:キシリュウジン
キシリュウジンは色と一部のパーツを変更したキシリュウオーのリデコ。
商品名「騎士竜シリーズEX 竜装合体 DXキシリュウジン」で発売された。
設定上はキシリュウオーのプロトタイプであり、キシリュウジン(ディノミーゴ)とキシリュウオー(ティラミーゴ)が似通っていることに理由付けがされている。

獣電戦隊キョウリュウジャー&獣電戦隊キョウリュウジャーブレイブ
番組中盤でトリンが使用する変身アイテム「ギガガブリボルバー」はゴールド以外のメンバーが変身に使用する「ガブリボルバー」のリデコ品。更にブレイブはキョウリュウジャーの公式続編のため、登場するアイテム(「ガブガブリボルバー」など)から獣電竜/獣電巨人までほぼ全てリデコ品。
韓国では店頭販売もされたが、日本ではプレミアムバンダイでのみ発売されている。
前例こそいくつかあったが、この作品以降戦隊シリーズも最初に登場した変身アイテムのリカラー、リデコ品が作品後半に登場、販売されるケースが大きく増えている。

◆韓国オリジナルのジュウオウキューブ
先述のキョウリュウジャーブレイブに続き韓国で放送された動物戦隊ジュウオウジャーだが、こちらは続編こそ制作されなかったものの、日本のものをリデコしてオリジナルジュウオウキューブの商品化がなされている。
日本では数字で表記されていた各キューブのシリアルナンバーはアルファベットに変更された。
基本的にはリペイントだが、ドデカイオーがベースのブラキオエンペラーはアニマルモードの頭部が新規設計され、クジラからブラキオサウルスにモデルチェンジされている。
また、キューブオクトパスがベースのキューブアンモナイトも、金型自体は同一ながら、変形ギミックを上手く活用してアンモナイトへと違和感なく仕様変更された。
なんと放送から5年経っても商品展開は続いており、バンダイコリアの公式YouTubeチャンネルではこれらによるストップモーションショートアニメも公開された。
また、商品化されるかは現状不明だが、上記のショートアニメにはデスガリアンが送り込んできたという設定の黒いジュウオウキングも登場し、こちらもワイルドジュウオウキングやワイルドトウサイドデカキングに相当するスーパー合体を披露している。

機界戦隊ゼンカイジャーステイシーザー/ステイシーの装備品
スーパー戦隊シリーズ第45作記念作品、ゼンカイジャーに登場する悪の戦士、ステイシーザーの使用する『ギアトジンガー』&『ダークセンタイギア』はゼンカイジャーのメンバーが使用する『ギアトリンガー』&『センタイギア』の一部造形を変更したリデコ品(作中設定でも設計図からパクった事が匂わされている)。
搭乗、召喚する『バトルシーザーロボ』シリーズはあくまでデザインモチーフが過去作のロボというだけだが、『ブラックゼンカイジュラガオーン』はゼンカイジャーが変形するロボのリデコである。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ:ドンゼンカイオー
スーパー戦隊シリーズ第46作の1号ロボであり、ドンモモタロウ/桃井タロウの愛車エンヤライドンがジュランティラノと合体した姿。
…なのだが、このジュランティラノは前作『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場したゼンカイジュランの変形形態そのもの*16
忍風戦隊ハリケンジャー』のシノビマシン*17等、旧作のメカと連動させて遊べる戦隊ロボ自体は過去にも存在したが、過去のメカとの連動ありきで成り立った戦隊ロボはこのドンゼンカイオーが初*18となる。
バンダイブランドトイ企画部の寺野彰氏は「従来のスーパー戦隊では作品が変わるごとにファンが抜けてしまう問題点があった」と語っており、VSシリーズのような作品と作品を繋ぐ要素を本編に取り入れるべくドンゼンカイオーが投入された模様。
また、登場自体は『ゼンカイジャー』での先行登場が最初だったため、実はバンダイ社内では『ドンブラザーズ』ではなく『ゼンカイジャー』のロボとしてカテゴライズされている。
そのためか、ドンモモタロウがロボタロウにチェンジ後、他のお供たち四名と合体しドンオニタイジンになって以降は、ドンゼンカイオーは使われてない。

◆暴太郎戦隊ドンブラザーズ:ドンロボタロウ可動増強版
上述のドンゼンカイオーより少し遅れて商品化され、「歴代1号ロボ最大のサイズ」「劇中スーツとほぼ同じ造形」「全身フル可動」という驚異的なクオリティから大ヒット商品となったドンオニタイジンだが、スカートアーマーが可動しないため股関節の可動域が狭く、合体バンクの締めを飾る「陣幕をバックに、椅子に座って見得を切る」シーンが再現できない問題があった。
これは今後控えているスーパー合体に備えて耐久性を確保するための仕様なのだが、両足を強引に外してでも座らせようとするファンも多く、これを受けてドンオニタイジンの可動の肝となるドンロボタロウの可動増強版、つまり既存商品の可動域拡大用メカという、戦隊メカとしては異例の商品がリリースされた。
なんでもドンオニタイジンの売り上げが非常に良かったから通った企画なんだとか。
基本的には通常版のドンロボタロウの流用だが、フロントスカートの可動軸と脚部ロール用関節が追加され、股関節もクリック数増加と前方への可動軸オフセットが施されて純粋な可動範囲も広くなっている。
これによって満を持して座れるようになった他、立ち姿もより幅広い表情が付けられるようになり、元々高かったポージング自由度が更に増している。
一方、可動軸追加の影響で股関節の耐久度はやや落ちているため、可動増強版でのスーパー合体は非推奨とされている*19。裏を返せば通常版にも「可動域は狭いが合体遊びには向く」という長所が生まれており、使い分けて遊べるのが嬉しいところ。
また、「出陣オプション」として、専用の椅子、陣幕風シート、腕を構成するサルブラザーロボタロウ用の差し替え用平手、座るシーンで持っていた軍配「ドンばい」も付属しており、これらを組み合わせることで更にプレイバリューが広がった。

◆暴太郎戦隊ドンブラザーズ:ドンムラサメの各種装備
前年のステイシーザー/ステイシーの好評を受け、「後付けキャラ故に商品展開で旬を逃した」という反省点を踏まえて投入されたドンムラサメであるが、専用武器兼本体のニンジャークソードはドンモモタロウの専用武器ザングラソードの、小型変身形態ドンムラサメアルターはドンモモタロウのそれであるドンモモタロウアルターの、巨大化変身形態ブラックオニタイジンムラサメはドンオニタイジン*20のそれぞれリデコとなっている。
ニンジャークソード及びブラックオニタイジンムラサメはカラーリング変更と一部パーツの新規造形がされたくらいでギミック面での変更点は特にないが、ドンムラサメアルターは頭部、肩、武器、足首が新造され、変形形態も独自のサメ形態に変更。ドンモモタロウアルターとはかなり印象の異なるアイテムとなっている。

王様戦隊キングオージャー:キングガブリカリバー、ガブティボルバー
今作の番外戦士にして、2023年に放送10周年を迎えたキョウリュウジャーの『未来のキング』・キングキョウリュウレッド/プリンスの変身アイテム兼専用武器。
一見、その名の通りキョウリュウジャー初期戦士の共通武器・ガブリカリバーを赤くリペイントしたものだが、刀身の折り畳みギミックは残っているもののグリップ部のボタンが排除されていて、ガブリボルバー系統と合体出来ない。
ゴッドクワガタ獣電池も過去に発売されたガブリボルバー系統にセットしても「ニュー電池!」と叫ぶだけである。
斬撃音もオージャカリバーのものを使用、さらにポンプギミックで変身/必殺技キョウリュウジン/キングキョウリュウジンの合体シークエンスを再現できる。
また、Vシネクスト「王様戦隊キングオージャーvsキョウリュウジャー」にて登場した、桐生ダイゴ/キョウリュウレッドが新強化形態ガブティラキョウリュウレッドに変身するための強化アイテム兼専用武器であるガブティボルバーは、『キョウリュウジャー』10周年を記念して発売されたガブリボルバー MEMORIAL EDITIONを赤くリペイントしたもの。
これに併せてキングガブリカリバーも、同じくガブリカリバーMEMORIAL EDITIONのリペイントで商品化された。こちらはガブティボルバーと合体させてキングガブルキャノンとすることが可能であり、劇中でもガブティラキョウリュウレッドとキングキョウリュウレッドの合体必殺武器として使用された。

爆上戦隊ブンブンジャー:チャンピオンキャリアー
ブンドリオ・ブンデラスの巨大化戦闘形態ブンブンジャーロボを最強形態ブンブンジャーロボチャンピオンに強化する巨大トレーラー。
チャンピオンキャリアー本体は新規造形だが、オプションとして付属する青いブンブンカー「ブンブン水素カー」がブンブンパトカー2のリデコ。
整形色がクリアブルーに変更され、塗装パターンと底面の認識ピンが改められた以外はそのままの状態であり、リデコ元と同じく二丁拳銃にもできる。
一方チャンピオンキャリアー側の仕様として、後部に取り付けてブースターにしたり、ブンブンジャーロボチャンピオンの肩に取り付けてショルダーキャノンにしたりといった連動が取り入れられている。
他にもブンブンカーは多くのカラバリ商品が存在するが、大半は玩具限定で劇中には登場していない。

◆悪の戦隊ロボ
スーパー戦隊シリーズではアバレキラーのキラーオーやウルザードのウルカイザーなど、悪役の巨大ロボが玩具として展開されることもあったが、長らく恒例化することはなかった。
しかし、「ゼンカイジャー」に先述のゼンカイオーブラックジュラガオーンが登場したのを皮切りに、1号ロボをリデコ・リカラーした敵ロボの登場が恒例行事となった。
ブラックジュラガオーンはミニプラのみでの展開となったが、ブラックオニタイジンムラサメからDX玩具も発売されている。
「王様戦隊キングオージャー」のみ、キングオージャーを黒くリカラーしたキングオージャーZEROに加え、2号ロボのタランチュラナイトがベースのタランチュラアビスも登場。それぞれに金メッキ仕様のガーディアンウェポンも付属しており、三大守護神とキングコーカサスカブトを加えた20体合体で漆黒のゴッドキングオージャーを組み立てることも出来る。

非公認戦隊アキバレンジャー・シーズン痛:モヤモヤズキューーン
イケないオトナのアヤしい裏戦隊のシーズン2より、アキバレンジャーのライバル幹部であるマルシーナが邪妄想時に使うアイテム。
アキバレンジャーの変身アイテム兼共通武器葵たんフィギュア・モエモエズキューーンのブラックバージョンなのだが、音声は葉加瀬博世役の内田真礼氏ではなくマルシーナ役の穂花氏のものが流れる。
なぜ葵たんのライバルであるシードジェンヌ様じゃないのか…とツッコんではいけない


仮面ライダーシリーズ

◆変身ベルトの帯部分
ライダーの変身ベルトにおいて、ギミックの要であり一番目立つバックルの部分は当然ながら毎年新規に作られている。
しかしさほど注目されない軟質素材の帯部分や背中側の帯留めは、ぶっちゃけ留められれば何でもよいらしく、近年ではデザインを過去作から流用して色だけ変えたものにされがちである。仮にも「ベルト」なのに。
一応、サイドバックルやバックル本体との接続部などは新規に作ることも多く、完全な流用ではないことも多い。
バースドライバーの帯が翌年のメテオドライバーや翌々年のビーストドライバーに流用されたのを皮切りに、
ゴーストドライバーの帯をビルドドライバーゼロワンドライバーに流用、ゲーマドライバーの帯をジクウドライバーに流用するなど、主役のベルト間でも発生している。一応ゴーストドライバーにあった目の造形をビルドで無くしたりと、造形は変えているものもある。
またバグルドライバーからは、主役以外のライダーではスーパー戦隊シリーズのより簡易的な構造のベルト玩具の帯を色だけ変えて流用したベルトも増えている。

◆番組後半のアイテム
白い魔法使いドライバーディープスラッシャーガンガンキャッチャーバグルドライバーⅡエボルドライバーなど。
色や形状が変更され、音声も劇中に準じたものになることが多い。

◆劇場版ライダーのアイテム
ブラックドラグバイザーオーガドライバーグレイブラウザーロストドライバールパンガンナーなど。
設定上、システムを流用・参考にしている・あるいはプロトタイプと明言されているものも多く、リデコ品でも違和感は少ない。
アイテム認識数が多いアイテムの場合認識数が減る。

◆Vシネマのアイテム
禁断のリンゴロックシードレモンロックシードブレイクガンナー(ドライブサーガver.)シフトハートロンシンスペクターゴースト眼魂マッスルギャラクシーフルボトルなど。
上記の劇場版ライダーのアイテムと同じ感じだが、キャラクターのセリフが入ることが多い。
リデコ前の玩具が初期の物だった場合は、ある意味で強化された状態で発売されるものも。

COMPLETE SELECTION MODIFICATION
通称コンセレ。大人向けのライダーアイテムシリーズであり、放送当時のアイテム(や前身のCOMPLETE SELECTION)から一部金型を流用している。
音声、ギミック、造形、塗装値段(COMPLETE SELECTIONよりは安いはず)など全てがDX玩具版及び旧コンセレから大幅にパワーアップしている。

◆仮面ライダークウガ アメイジングマイティ
発売時期的には前述の「番組後半のアイテム」に該当するが、少々特殊な例。
クウガの最強形態アルティメットフォームは元々番組中盤で登場する予定だったが、現場スタッフが「最終決戦まで温存したい」と要望したことで、繋ぎとして登場が決まったフォーム。

デネビックバスター
こちらも少々特殊な事情がある番組後半アイテム。
グリップ部分の形状が「特捜戦隊デカレンジャー」のディーナックルと全く同じ。
しかし玩具や撮影用プロップは見比べれば大きさが異なることが明白であり、金型の流用ではない。
これは番組後半に急遽登場が決まりデザイン時間が限られていたため、グリップ部分の形状のデザインだけディーナックルから流用したためである。

S.H.Figuartsのライダーマシン各種
ハイターゲット向けアクションフィギュアシリーズである「S.H.Figuarts」だが、メインである仮面ライダーは時として専用のライダーマシンも商品化されることがある。
そのうち初期に商品化されたものの多くは、放送当時に発売された「ポピニカ」などの金型が流用されている。
とはいっても完全な流用ではなく、一部パーツはしっかり新規造形され、ライダーのアーツと組み合わせても違和感の少ない出来栄えとなっている。
また、仮面ライダーアマゾンズのジャングレイダーは劇用車が仮面ライダーギルスのギルスレイダーを改造した物のため、アーツも同じくギルスレイダーのリデコ。

◆仮面ライダーエグゼイド ゲーマーズキャッスル
無電源式のゲーム四種類を収録した食玩。四つを合体させて大型のゲームにできる仕様。
迷路ゲームの不自然な丸さが目立つがそれもそのはず、『ポケモンアクションラボ』という商品のリデコ。
モンスターボール的な紅白からエクゼイドのピンク&蛍光グリーンに形成色が変更されているほか多少の形状変更はあるが……
エグゼイドゲットだぜ! 的な違和感はまぁまぁ残るか。

◆DXライダーガシャットケース
獣電戦隊キョウリュウジャー」の獣電ブレイブボックスの一部流用。
なお獣電ブレイブボックスは「仮面ライダーフォーゼ」のDXアストロスイッチカバンと同じデザインだが大きさが違う。

◆テレビパワー変身ベルト シャドーチャージャー
言わずと知れた仮面ライダーBLACKのライバルにしてシリーズ初の純粋悪のライダー、シャドームーンの変身ベルト。
現在でも高い人気を誇るシャドームーンだが、実は放送当時にはなりきり玩具が発売されておらず、その後もしばらくはレインボー造形から発売されたギミックのないプロップレプリカくらいしかベルトの商品はなかった。
しかし、2022年にBLACKのリメイク版『仮面ライダーBLACK SUN』の制作にあたってクラウドファンディングが開催された際、リターンとしてBLACKの『テレビパワーDX変身ベルト』の復刻版『テレビパワー変身ベルト キングストーン』が登場。
そして、これをリデコすることで番組放送から35年越しにシャドーチャージャーのなりきり玩具が発売され、全国のシャドームーンファンを歓喜させた。


ウルトラマンシリーズ

怪獣のソフビ人形で一部パーツの差し替えや色の変更で別怪獣としているものがある。
これには着ぐるみの改造・流用と関連するものもある。
そのほか、ダークスパークダークリング/ダークゼットライザーブラックスパークレンスのように闇サイドが使うヒーローの物と同形状のアイテムは限定のリデコ品として登場することもある。
リデコ品とすぐわかる大友は代わりに設定面で似ている理由を考察していくわけだが……
ニュージェネレーションに突入してからは、以下のような設定上の繋がりが全くないウルトラマンのアイテム間でのリデコが見られるようになった。

ウルトラマンティガ:ガッツウイングEX-J、ガッツウイング・ブルートルネード、ガッツウイング・クリムゾンドラゴン
番組終盤で登場した新型戦闘機。
EX-Jはガッツウイング2号の機首展開ギミックを削除し、代わりに小型戦闘機β号を搭載したもの。ハイパーレールガンは撤去された設定だが、造形は残っている*21
出番は僅か6話と短いが、少ない話数の中でもそれなりに活躍したことや黒基調の無骨なカラーリングから人気は低くない。
ブルートルネードとクリムゾンドラゴンはガッツウイング1号のリデコであり、カラーリングをそれぞれ青と赤に変更した上で機首と尾翼の形状を変更。
こちらもデザイン自体は好評なのだが、作中ではTPC海外支部の機体とされたため殆ど出番が無く、特にブルートルネードは登場する度にやられ役を務める羽目に…
なお、最終章で登場したスノーホワイトもガッツウイング1号がベースとなっているが、こちらは玩具化されていない。

ウルトラマンガイア:XIGファイターST、XIGファイターGT
こちらも終盤で登場した新型戦闘機で、それぞれXIGファイターSSとSGのリデコ。
白基調にリペイントされ、それぞれのリデコ元のベースカラーでであった青と赤を差し色に変更。更にSTは両翼基部にビーム砲を追加、GTは両翼のミサイルポッドを大型ビーム砲に変更され、分かりやすい「強化型」然としたデザインに。
やはり出番は少なかったが、ゼブブ戦と最終決戦という大一番で投入され、そのストーリーの熱さから一定の人気を集めている。

ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET:テックスピナーKS-1
劇場版第2作で登場した、テックスピナーに黄色い差し色を加えた宇宙用モデル。
リデコ元のテックスピナーは単体だと前部パーツが本編未登場の量産型のものしか付属せず、本編再現には別売りのテックサンダーセットが必要だったが、こちらは前部Aパーツが付属しており、1号だけだが単体で組み立てられるようになっている。
Sパーツの裏面はそのままの色なので、テックサンダーの前部Bパーツと組み合わせると普通のテックスピナー2号になる。
テックスピナーは人気商品だったため、TV本編の放送当時に買えなかったファンからは喜びの声が上がったとか。
なお、劇場版第1作「ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT」のトロイトータルをリカラーしたトロイSも登場しているが、こちらは商品化されなかった。

ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE:テックライガー、テックライガーKS
劇場版最終作にて登場した、TEAM EYES主力戦闘機テックシリーズのアップデート版。
後部パーツの差し色を黒に変更した重力下用モデルのテックライガーと、Aパーツのベースカラーをオレンジに変更し、コアモジュールに金、Bパーツに赤の差し色を加えた宇宙用モデルのテックライガーKSの2種類が同じ金型で発売された。
ここまでくるとちょっとやり過ぎな気がしないでもない

ウルトラマンオーブオーブスラッシャー
ウルトラマンX」に登場するウルトラマンエクシードXのエクスラッガーをリデコした製品。
ウルトラシリーズでは上述したソフビ人形や防衛チームの装備・機体以外でリデコ品が出ることは結構珍しく、一部で話題に。
機能や形状は非常によく似ているが、収録されている音声が全く違うことや追加された突起の造形によって子供には気づかれにくい。

ウルトラマンタイガ:ニュージェネレーションアイ
今度は「ウルトラマンジード」で伊賀栗レイトウルトラマンゼロに変身する際に使用するウルトラゼロアイNEOをリデコした製品。
銀を基調にしたゼロアイNEOに対して、カラーリングは赤を基調にしたものに変更されている。
右上部のスイッチを押すことでウルトラマンレイガ変身音が発動。
また、長押しすることで主人公・工藤ヒロユキタイガのセリフが交互に鳴り響く。「タイガ」放送中に発売されたタイガスパークとタイガトライブレードのなりきり玩具がヒロユキとトライスクワッドのセリフが出ない仕様なので、この音声ギミックに歓喜したファンは多いとか…。
なお、規格が同じためかジードライザーにセットできたりもする。

ウルトラマンZゼットランスアロー
こちらは「ウルトラマンオーブ」に登場するウルトラマンオーブハリケーンスラッシュのオーブスラッガーランスをリデコした製品。
こちらも形状はよく似ており、特にボタンやレバーはほぼそのままであるが、収録音声及び操作手順を変更しているので差別化が図られている。また、ランスの先端に新たなパーツが付いている。
登場回の内容が内容*22だったため「ジャグさんが持ってきたんじゃないか」「ガイさんが忘れていったんじゃないか」「本編や外伝でのハリケーンスラッシュの扱いが悪すぎて家出し、見た目を変えて帰ってきた」なんてトンデモ説も。


ゾイドシリーズ

組み立てキットであり、ランナー単位の流用ならかなりの数がある。
特にゾイドブロックスシリーズやネオブロックスシリーズでは四肢フレームのランナーをかなり使い回している。


◆ビガザウロ
ゾイド初の大型電動キット。このフレームはマンモス、ゴルドスゴジュラスに使用されている。
特に4足歩行であるこのキットから2足歩行のゴジュラスへの変更は驚異的な技術。

ゴドス
プテラスイグアンに同じ駆動フレームが使用されている。
そのためイグアンにはほぼ無改造でプテラスの翼を取り付けることができ、公式でもこの改造ゾイドがストーリーに登場している。
この仕様は後にコトブキヤから発売されたHMMシリーズでも同様となる。

シールドライガー
アニメ第1作でも主役機に抜擢されたライオン種ゾイド。
今やゴジュラスと並ぶ共和国、ひいてはゾイドシリーズの看板であるライガータイプの元祖だが、実はそのフレームは先発のライバル機であるサーベルタイガー/セイバータイガーのものがほぼそのまま流用されている。ゴムキャップまで帝国そのまんま
設定的にも鹵獲したサーベルタイガーを分析して開発された対サーベルタイガー用ゾイドであり、看板ゾイドが敵対勢力機の模造品という事実はしばしばネタにされる。特に帝国ファンからは「共和国はパクリ国家」と言われることも少なくない*23とか…
後継機のブレードライガーもこのフレームを流用しているが、外装は総入れ替えされ、ギミック面でも「ミサイルポッド展開をパルスビームガン付きブレード展開に」「内蔵ビーム砲をブースターに」と簡単な変更で大きく印象が変えられており、それほど露骨なリデコ感はない。
なお、2016年に発売されたゾイドマスターピースではシールドライガーの方が先に発売されたため、逆にセイバータイガーにシールドライガーのフレームが流用された。
このフレームは後にゾイドシリーズ40周年を記念して始動したハイエンドキットシリーズ「40th Anniversary ZOIDS(現Advanced Zi)」における歴代ライガータイプにも一部仕様変更の上で流用されているが、その関係でライガーゼロのストライクレーザークローの形状がシールドライガーのストライククローのままだったりする*24

レオブレイズ
ライオン型ブロックスゾイドでゾイドブロックスシリーズで最初に発売したうちの1体。そのため何かの流用というわけではない(強いて言えばパイロットが同じ)が、逆に四肢が他のゾイドに多く流用されている。
同じライオン型の「レオストライカー」、「インフィニティレオ」(四肢だけでなく多くのパーツが流用)に加え、頭だけを挿げ替えて狼型の「ジーニアスウルフ」、さらにはシールドライガーのブロックスバージョンといえる「シールドライガーブロックス」でも四肢が使用されている。
インフィニティレオとジーニアスウルフはすべてのパーツが入っているため、色違いのレオブレイズも製作可能(頭部のジョイントが足りなくなるため単体での両立は不可)であり、更に後者はレオブレイズとして組み立てた際に余る新規パーツを使って『ゾイドインフィニティ』の筐体を作ることも出来る。

◆ロードゲイル
キメラブロックス(単体の生物ではなく、ゴリラと亀のように複数の動物を混ぜたブロックスゾイド)4種のデータを利用して作られたガーゴイル型キメラブロックス。設定どおりフライシザース、デモンズヘッドというキメラブロックスのパーツが多く使われている。4種混ぜ合わせたはずなのになぜ流用は2種だけ?
顔や胸、一部フレームなど新規部分が多く、体系や体のサイズなども全く異なるため、リデコなのはわかりやすいのに全くの別物にしか見えない。

◆カノンダイバー
ブロックスゾイドのランナー流用の極致とも言えるウミガメ型ゾイドブロックス。
シェルカーンの甲羅、モサスレッジのヒレを流用した構成により、頭部と武装の1ランナーしか新規部分がない。

ライガーゼロフェニックス
ライガーゼロのバリエーションのひとつだが、少しややこしい背景を持つゾイド。
アメリカからの要請で制作されたアニメ『ゾイドフューザーズ』の初代主役機だが、同作は当初日本で放送する予定がなかった。
そのため、アメリカでは『フューザーズ』劇中と同じく、白いライガーゼロに赤い不死鳥型ゾイド「ファイヤーフェニックス」が合体するが、日本ではゾイドバトルストーリーオリジナルの機体としてカラーリングが変更され、ライガーゼロ、フェニックス共に青いカラーリングに変更された。
しかし、その後になって日本でも『フューザーズ』の放送が決まったため、アメリカ版に準拠した白いライガーゼロとファイヤーフェニックスのセットが発売されることとなった。
ファンの間では「フューザーズ版ゼロフェニックスはバトストの青いゼロフェニックスのカラバリ」と認識されがちだが、実際はカラバリの方が先に発売されるという珍しい経緯を辿っている。
これにあたって日本版ファイヤーフェニックスは黄色いパーツがクリア成形に変更されており、ちょっとだけアメリカ版より豪華になった。
後に発売されたAZ版ゼロフェニックスは翼の黄色いパーツのみがクリア成形となり、アメリカ版と日本版の間を取りつつアニメの印象により近付けられている。

ゾイドワイルドシリーズ
「骨格形態」という骨の標本を思わせるフレームの上にアーマーを配置するキット構成となっており、共通のフレームを使用したリデコ機体が多い。
特に主役のワイルドライガーを元にしたネコ科フレームの機体は数が多く、『ゾイドワイルド』内ではファングタイガー、次回作『ゾイドワイルド ZERO』ではビーストライガー、ドライパンサー、ライジングライガーと多くのネコ科ゾイド*25に流用されている。
また、ハンターウルフとガトリングフォックスに使用されたイヌ科フレームもこのネコ科フレームをベースに設計されたものである。
アニメシリーズの展開が終了してからは、他作品とのコラボ商品としてリデコ版が複数発売された。
新規パーツが用意されるケースは少ないが、リカラーでも既存の拡張武器を各部に装備して元ネタにシルエットを寄せたり、コラボ先のキャラのアクリルスタンドやジオラマシートを付属させる、といった形で付加価値が高められている。
変わったところではスパイダーマンコラボ機体のスパイダーZOIDSがあり、本体はスパイデスの色違いな一方でパイロットがスパイダーマンのフル可動フィギュアに変更されている。機体に搭乗させるフィギュアがフル可動となるのは実に昭和の24ゾイド以来の試みだったりする。
その一方で、「ファンタシースターオンライン2」コラボ機体のワイルドライガーアッシュモデルが、色すら変えていないワイルドライガーに大量のシールで模様をつけただけ、パッケージもそのまんま使い回してラベルを巻いただけというとんでもない手抜き仕様になったりもしたが


ミニ四駆

今では「カウルの違いによる空力特性なんてものはレースに影響しない」という事実が広く認識されている。
なのでぶっちゃけてしまえばシャーシの仕様が同じならどの車種もリデコ品であるといえる。
漫画・アニメでは直線が得意なマグナムセイバーとカーブが得意なソニックセイバーとの違いは実製品だとそれこそ付属しているシールの差しかない。
近年は車種によって微妙にシャーシの色・材質の違う製品が販売しており、このシャーシの剛性や微妙な精度の差が車種を選ぶポイントとなっている。


ガンプラ

ガンプラではBB戦士シリーズを中心に「金型を使い回してデザインの似た別のキャラのキット」を出すことはしばしばある。特にガンダムビルドファイターズといったガンダムビルドシリーズに多い。
また、これとは別にガンダムシリーズではシャア専用機に代表される「所属、パイロットによって通常とはカラーリングが異なる機体」、
陸戦型ガンダム陸戦型ジムジム・カスタムとジム・クゥエルのように、「多少の変更はあれど基本構造や一部パーツや外装が共通の試作機や量産機」、
ジェガンシリーズのように「登場作品やシーン、作中設定によって細部が異なる機体」、
バイアランとバイアラン・カスタムガルバルディβとガズR・ガズLゲルググリゲルグのように「既存のものに何らかの改修や外装の変更を施した機体」が珍しくない。

なのでこれらの機体を再現したキットを含めると、ガンプラでもリデコ、リペイントと言える製品は多い。そのため組み立てても一部パーツや武器が余ることも良くある。
これらのキットはランナーの名前がキットのものと違ってリデコ元のものそのままだったりするので、そこを見れば判別は難しくないだろう。
こうしたリデコ、リペイント製品のランナーには「スイッチ」と呼ばれる出っ張りがある。同じランナーであってもスイッチの先にあるパーツだけは組み換え可能になっており、いちいち一からランナーを作り直さずとも細かなパーツの有無・違いに対応できるという仕組みである。
このスイッチのせいで「パーツが余るくせに「色違いの元機体」には組めない」という中途半端な状態になることもしばしば
このスイッチの配置によって未発売のバリエーション機がいずれ発売されることを予期し、そして期待するファンも多い。

ただいわゆる「旧キット」と呼ばれるものを除くと色付きプラスチック部品を組み立てるガンプラの都合上、
塗装済み玩具と違って色分けがいまいちだったり、同時期の完全新作キットと比べて見劣りする部分が出てしまうのが悩みどころ。
例としては「HGガンダムAN-01トリスタン」は発売から13年経っている「HGガンダムNT-1アレックス」から1ランナーだけ流用したせいで肩や股関節などの可動域が現行品と比べ著しく劣る商品となってしまった。
最も同じく作品に登場しプラモ化されたザクⅢ改*26よりはまだマシな上、スケールモデルと比べたら贅沢な悩みではある。
そういったこともあってか、作品の設定上はフレームやパーツを流用・ベースにしているが、ガンプラではそれらを流用せず新規造形したキットもある。
つまり原型となった機体をリデコ元にして派生機を出すわけでは必ずしもない。

イベントなどでの限定モデルとして成型色やパーツに特殊な処理を施したカラーバリエーションは数えきれないほどある。
具体的には、クリアバージョン、チタニウムフェニッシュ、メッキ仕様、グロスインジェクション、特定の色でのコーティングなどがある。

また、2009年頃から通販サイトのプレミアムバンダイにて、リデコ・リペイントしたキットを出すことも多くなった。
もちろん店頭でもリデコしたキットを新たに出すこともあり、プレバンと店頭のどちらで販売するかはまちまち。
全部挙げるとキリがないので、これらはほんの一例に過ぎない。

ガンダム
初代ガンダムにもリデコ・リペイント品は存在する。
プロトタイプガンダム、G-3ガンダムやHGのGファイター、MGのGMやFAガンダムも該当。
他の主人公機のそうだが、クリアーやメッキ等のイベント限定品、企業コラボなども含めると相当数にのぼる。
ただし初代ガンダムはキット化される回数も多いので、フォーマットやバージョンによっては出ていないものも。

MGシリーズだけでも技術の進歩によってVer.1.5、2.0、3.0などアップデートを重ねておりバリエーションは多い。
ちなみにMGにおけるガンダム、ジム系のバリエーションはガンダムVer.3.0ではなくVer.2.0のフレームパーツを使用しているという不思議な現象が起きている。
おそらくVer.3.0はRGガンダムと同じデザインというアレンジの強いものであるために流用しにくく、アニメ準拠のデザインでオーソドックスなデザインのVer.2.0の方が扱いやすいからではないかと思われる。

ザク(MS-06、MS-05系列)
ザク自体が量産機であり劇中でも様々な名有りパイロットが搭乗していたことからガンプラにおいても相当数のバリエーションが存在する。
特に2007年4月に発売されたMG(マスターグレード)「MS-06J ザク Ver.2.0」は斬新な構造を採用することで、ほぼ全身のフレームを再現しつつも驚異的な可動範囲を誇り、かつ組立にも配慮され、それでいてプロポーション、デザインも優れているというまさに傑作とも言えるキットであり、以降のMGのザク系の機体はほとんどこのキットのパーツを用いたバリエーションモデルである。
最初に発売された陸戦型の「J型」、指揮官機の「S型」、スタンダードモデルの「F型」、砲撃戦仕様の「K型」、高機動型の「R型」、その発展系の「R-2型」など機体としてのバリエーションも豊富であり、さらにそこからシャアをはじめとするエースパイロットの専用機のバリエーション、さらに作品によるデザインの差異などを再現したモデルもあるため種類は非常に多い。
ほぼ10年後の2016年12月に発売された「GUNDAM THUNDERBOLT版」の高機動型ザク(サイコ・ザク)にもパーツが流用されていることから、Ver.2.0系の優秀さがわかるだろう。(これ以降にも既存製品の色違いが「〇〇専用機」としてちょくちょく発売されている)

一方のHGではちょくちょくフォーマットが変わるため発売時期が近いザクは共通デザインのパーツを共有していることも多い。「HGUC初期のザク系」、「ABS関節を使用した旧ザク系」、「一周回ってシンプルなデザインと構造を採用したR型系」という感じにグループ分けができる。
最近では「THE ORIGIN」のシャア専用ザクの関節パーツが流用されているキットが多くなりつつあり、ザクのバリエーションだけでなく旧ザクやグフなど系譜が近い機体にも流用されている。
また同じく「ORIGIN」のザクⅡC-6/R6型の金型からもザク・ハーフキャノンなどバリエーション展開が行われており(設定上「ふつうのザクⅡに砲撃用のパーツをポン付けした機体」なので設定的にもこれで正しい)、ほぼ無加工で砲撃用バックパックをC-6/R6に取り付けられたりする。対艦ライフルと同時装備して対艦砲撃番長とかできるぞ!

ユニコーンガンダム
リデコ、リペイント品が異常に多い。ユニコーンバンシィフェネクスの3号機までは勿論のこと…
フルアーマーユニコーン、バンシィ・ノルン、最終決戦仕様、Ver.バンデシネ、G-フェネクス、フェネクス(ver.NT)、ペルフェクティビリティ、光の結晶体……
さらにHGではユニコーンモードとデストロイモードが別々なので、一般販売された分だけでもでユニコーンが5種類、デストロイが7種類、
つまり各種限定品を除いても12種類ほど存在する。
変形が再現されているのでHGほどではないとはいえ、これとは別にMGはVer.Kaを含むと7種類、PGでも4種類、SDでもBB戦士で(一般販売だけで)5種類、SDクロスシルエットで2種類が発売されている。おかげで金+白とクリアブルーの塗料さえあれば簡単にFAプランBが作れる。
そしてRGでもリリースされ、おまけにNTでフェネクスが登場したのでこちらもキット化。
また実物大ユニコーンガンダム立像が展示されているGUNDAM BASE TOKYOでも実物大デザインの限定キットが順調にバリエーションを増やしている。2025年現在はRG、MGEX、メガサイズモデルの3種類で発売中。
初代ガンダムやザク以外でここまでバリエーションがあるのも珍しいが、すべてそろえたら何万になるのだろうか……

ビルドストライクガンダム
派生機・改造機をリデコして設定上の派生元を出したパターン。
作中ではストライクガンダムの改造機だが、本キットのリデコ品がHGCE版ストライクガンダム。
つまりビルドストライクを基にリニューアルされ、さらにそのリペイントでストライクルージュも発売された。
HGでは他にもクロスボーンガンダム魔王のリデコがクロスボーンガンダムだったり、TR-1のリデコがジム・クゥエルだったり。

ライトニングガンダム
派生機・改造機が設定されてはいるが、新規造形キットとなったパターン。
作中ではリ・ガズィの改造機として登場したが、現実では完全新規キットとして発売され、これをリデコして新規のリ・ガズィが発売されることもなかった。
まあほとんど原形ないし。

◆すーぱーふみな
特殊な例の一つ。
すーぱーふみなのキットはほかの1/144ガンプラより巨大化していたり、劇中と比べると上半身に対して短足気味に見えたりするが、それもそのはず。
実はこのプラモ、関節周りにFigure-rise 6*27やSTARWARS人型キットで採用されたPCF-6Aランナーが使われており、手足の組み立て方もほぼ同じ。
上に挙げた違和感もこの辺の流用が大体原因。
なので広義で見ればそれらのリデコと言えるかもしれない。

◆HGUC アッガイ
誰がこのキットのパーツを流用したバリエーションがこうなると思えただろうか。

ガンプラビルダーズにてアッガイに熊のモチーフを加えた「ベアッガイ」が発売され、後にガンダムビルドファイターズでベアッガイⅢが発売された。
ベアッガイはあくまで「アッガイに熊のモチーフを加えた」というロボット寄りの機械的なデザインでアッガイの面影(モノアイ)もあったのだが、ベアッガイⅢでは「可愛いぬいぐるみがロボットになった」という設定のため頭部は完全にファンシーでかわいらしいクマさんになっている。
ちなみにベアッガイ系は頭部とバックパック(ランドセルやらリボンやら)、手の先が違う以外はアッガイのままという驚愕の事実がある(パーツの半分以上が元のまま)。

現在の所、アッガイを含め発売されているのは以下の通り。
  • アッガイ
  • ベアッガイ
  • ベアッガイⅢ
  • ベアッガイF(ファミリー)
  • ベアッガイP(プリティ)
  • パパッガイ

ちなみに外伝『ガンダムビルドファイターズバトローグ』のある話にて「ベアッガイの余剰パーツとして余ってしまったアッガイの頭部パーツがベアッガイたちを襲う」という、ある意味自虐とも言えるものがあったりする。

◆プチッガイ
ベアッガイから派生したシリーズ。
ベアッガイFの背中にあるチェアーストライカーに接続されている小さなベアッガイ。これが独立して膨大なカラーバリエーションが誕生することになる。まさしくリデコ。
カラーリング以外にも犬、猫、パンダのモチーフを加えたバリエーションがある。
列挙していくと折り畳みが必要になるので誰かお願いします。

◆機動戦士ガンダム00系
トランザム発動状態を再現するためのカラーバリエーションがとても多いシリーズ。
ガンプラでは成型色以外シール程度しか変更点がないため実質リデコやリペイントに含まれるだろう。
HG、MG、PG、ロボット魂にいたるまでメイン機体のほぼ全ては立体化された場合もれなくトランザムカラーが発売されている。

劉備ガンダム
SDガンダム三国伝の主役の一人であるが、同時に流用素体としても広く使われた。
3枚のランナーのうち1つにホンタイ1と記されており、関平ガンダムや周倉ドーベンウルフなどに流用されている。
問題はホンタイ1ランナーには劉備ガンダムの白パーツが全てまとめられているため、流用したキットを組み立てると劉備ガンダムの頭が丸々余る事。
そのためいつしか劉備ガンダムのあだ名としてホンタイさんが定着することとなった。
なお、「ホンタイ2」として司馬懿サザビーも存在するが、こちらは採用実績に乏しいためあまりネタにされない。

FAZZ
リデコで生じてしまった問題児。
フルアーマーΖΖのプロトタイプである為、当然金型も流用された。
だが流用しすぎて、設定上は廃されているはずのコアブロックシステムまで組み込まれてしまっている。

◆エントリーグレードストライクガンダム
低価格で組み立てやすいのがウリのくせに可動と色分けではHGCEを上回り、デザイナーからも絶賛された変態プラモのEGシリーズ第二弾。
第一弾であるガンダムも武装のないライトパッケージ版と武装のついたパッケージ版の2種が発売されたが、こちらはアーマーシュナイダー付属のライトパッケージ版ビームライフルとシールド付属のパッケージ版に加え、元は限定品だが一般販売も行われたストライクルージュ
バズーカ、グランドスラム、入浴剤(グーンとゾノのミニフィギュア入り)付属のディアクティブモード、大手コンビニコラボのセブン-イレブンカラー、ディン用90mm散弾銃とシールド付属のリサーキュレーションカラー/ネオングリーン、更には『ガンダムビルドメタバース』仕様の新規造形を含むビルドストライクエクシードギャラクシー、と多数のバリエーションが展開された。
また、これらのバリエーションのうち、SEEDをシリーズの直系ではないエクシードギャラクシー以外に付属していた武器群は2024年発売のオプションパーツセット ガンプラ01(エールストライカー)にて再録されている。


コトブキヤ

フレームアームズ
フレームアームズの登場機体には「共通フレームに外装を取り付ける」という設定が存在するため、現在全てのキットが共通フレームである「フレームアーキテクト」のパーツを含んでいる(白虎や玄武もまた設定からアーキテクトの含有量が非常に少ない)。
それ以外にもバリエーションモデルとして多くのキットが発売されている。
本作のバリエーションキット最大の特徴として、「ベースとなったキットのパーツが全て入っている」(例外あり)というものがある。
轟雷系の機体である漸雷や榴雷はもちろん、敵陣営のウェアウルフ・スペクターは榴雷のパーツを使用していることから、このキット一つだけで「ウェアウルフ・スペクター」「榴雷」「轟雷」に組み替えることができてしまう。
カラーバリエーションも楽しむことができて、とてもお得。

フレームアームズ・ガール
上記フレームアームズを美少女化したスピンアウトコンテンツであるが、リデコキットの展開の仕方は結構差異がある。
まずフレームアームズと異なり、変更点が成型色と武装のみというキットが非常に多い。一部はフェイスパーツのパターンが変更されているが、本体自体にも変更が加えられているのはフレズヴェルク系列位である。
またあくまでFAガールのリデコキットという側面の為か、本家FAのバリエーションキットがガールになるというケースも非常に少ない。現時点で本家のバリエキットがガールでも登場しているのはアーキテクト、上記のフレズヴェルク系列のみ*28
総じてFAと比較してバリエキットの差異は小さいと言える。とはいえ複数種を買って混ぜ合わせるだけでお手軽にオリジナルの作品が作れるため痛し痒しか。

なおスティレット、マテリア、アーキテクト、迅雷は初代轟雷から複数のランナーを流用しているため、乱暴な見方をすれば轟雷のバリエキットと見ることもできる。


パワーレンジャーシリーズ

スーパー戦隊シリーズの北米リメイク版である『パワーレンジャーシリーズ』においては基本的に原典の玩具がそのまま発売されているが、原典にないオリジナル装備も定番となっている。
大半は新規設計だが、時にはシリーズの過去作や、本家スーパー戦隊シリーズに登場したガジェットがリデコされて登場することもある。

マイティ・モーフィン・パワーレンジャー:シャークサイクル
第3シーズンで登場した、その名の通りサメをモチーフにしたバイク。
原作である『忍者戦隊カクレンジャー』に登場したシャーク号が流用されており、レッド、ピンク、ホワイト用はシャークブリッターをそのままリカラーし、イエロー用はシャークランチャーの、ブラック、ブルー用はシャークスライダーのバイク部分を流用。
シリーズ初のオリジナル装備であり、これが好評だったことが後のバトライザーに繋がった。

パワーレンジャー・イン・スペース:ギャラクティックローバー
シルバースペースレンジャー/ゼインが番組後半で搭乗したスーパーカー。
劇用車はあまり似ていないが玩具は『鳥人戦隊ジェットマン』におけるレッドホーク/天堂竜の専用バギー、ジェットストライカーのリデコであり、ファイヤーバズーカへの変形機能は削除されている。
玩具はレッド、ブルー、ブラック用のものも発売された。
後にギャラクティックローバーの劇用車も『パワーレンジャー・ライトスピード・レスキュー』でヴァイプラの専用車ヴァイプラリーに改造流用されていたりする。
なお、オートスライダーもしっかり登場するのでご安心を。

パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー:マグナガーディアンモーファー
マグナ・ガーディアン/マイク・コービットの変身ブレスだが、なんとこれ、パワレン版では諸事情で使われなかった『五星戦隊ダイレンジャー』のオーラチェンジャーの流用。
『ダイレンジャー』から唯一登場するホワイトレンジャー(キバレンジャー) はキバチェンジャーではなくパワーモーファー(ドラゴンバックラー)で変身するため、ダイレンジャー出身のキバレンジャーがジュウレンジャーのドラゴンバックラーで変身し、ギンガマン出身の黒騎士がダイレンジャーのオーラチェンジャーで変身するという、原典を知る日本のファンからすればかなりカオスな絵面がしばしばネタにされる。

パワーレンジャー・ライトスピードレスキュー:ライトスピードサイクル
ライトスピードレンジャーに配備されたスーパーバイク。
原典に登場したコマンドアタッカーのバイク部分、ファイヤーコマンダーのリカラーであり、赤いものが1台のみだった原典と異なり、5人全員に1台ずつ用意された。
玩具はオリジナル追加戦士のタイタニアムレンジャー/ライアン・ミッチェルの分も発売された。
アタッカーポッド付きのコマンドアタッカー仕様も、レッド、ブルー^_^、グリーン用のものが発売されており、レッド用のものは劇中にも登場している。
パワーレンジャーシリーズではフィギュアが主力商品とされ、これと連動させて遊べるバイクも人気が高いため、『パワーレンジャー・ワイルドフォース』のサベージサイクル(ウルフローダーのリデコ)や、『パワーレンジャー・ニンジャストーム』のツナミサイクル(バリサンダーのリカラー)など、原典では特定のメンバー専用だったバイクが量産されて全員分用意されているケースは他にもいくつか存在する。

◆バトライザー用モーファー各種
第6シーズン「イン・スペース」以降定番となったレッドレンジャー専用強化アーマー「バトライザー」であるが、ディズニーが制作していた時代には専用のモーファー(変身アイテム)を使って装着するパターンが主流であり、
  • ニンジャストーム:ウインドモーファー(ハリケンジャイロ)のリデコ版「ライトニングモーファー」
  • ダイノサンダー:金色にリペイントされた爆竜スティラコサウルスのプレートをダイノブレスに取り付けた「トライアシックモーファー」
  • S.P.D.:オメガモーファー(ブレスロットル)を赤くリペイントした「マグナモーファー」
  • ミスティックフォース:ソーラーセルモーファー(グリップフォン)のリデコ版「フィアースドラゴンモーファー」
  • オペレーション・オーバードライブ:マーキュリーモーファー(ゴーゴーチェンジャー)を赤くリペイントした「センチネルモーファー」
と、いずれも同作品に登場するモーファーのリデコ、リペイント品となっている。
殆ど変身バンクにしか登場せず、装着後にスーツの上に露出してもいないため、ぶっちゃけかなり影の薄いアイテムであるが、一応どれもしっかり玩具化されている。

◆パワーレンジャー・ニンジャストーム:ニンジャコン
劇中には登場しない玩具オリジナルのキャラであり、『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』にて「DXオートモーフィン・ニンジャー』の名で発売されていた、『忍者戦隊カクレンジャー』の「DX瞬間変化ニンジャマン」のリデコ。
色以外はほとんどそのままだが、ニンジャマンに相当する形態の胸のエンブレムと顔はハリケンジャー風に改められている。
……とまぁ、これだけならパワレン恒例の玩具オリジナルキャラであり、わざわざここに追加するほどのものではない。
しかし、2018年にパワーレンジャーの版権を買収したハズブロは現行作のみならず過去のキャラクターの玩具を精力的に展開したのだが、そのうちの一つであるメガゾードのアクションフィギュアブランド「レトロスタイル」の中には、何故か主役のメガゾード達を差し置いてニンジャコンの姿があった。
メーカーがバンダイからハズブロに移行したため、当然ながら新規設計である。
繰り返すが、ニンジャコンは『ニンジャストーム』本編には登場していない完全な玩具オリジナルキャラである
発表された際は、日本はおろか本国のファンの間でも「この赤いニンジャー誰だよ」とツッコまれたとか…


その他

◆超音戦士ボーグマン:ソニックガン
妖魔界の侵略に立ち向かう響リョウらサイボーグ戦士・ボーグマンが使用する光線銃。
実はこの武器、前番組である「赤い光弾ジリオン」でJJらホワイトナッツが使用した「超高速光線銃ジリオン」の後期モデルの流用である。
なんなら商品名からして「ボーグマン ジリオンシューティングセット」といっそ清々しい。
諸事情で前番組の売れ残りを売りさばかなければならなかったとはいえ、「ジリオン」のファンからは相当な顰蹙を買い、当時のアニメ雑誌にはSEGAのやり方に苦言を呈する手紙が多数寄せられたという。
スタッフからの評判もすこぶる悪く、「ボーグマン」でチャック・スエーガー、「ジリオン」でチャンプを演じた井上和彦氏もイベントでそれをネタにした爆弾発言をしていたとか…。

トミカヒーロー レスキューフォース:ゼロファイヤー
劇場版「爆裂M0VIE マッハトレインをレスキューせよ!」に登場した、R0/刑部零次が乗る超巨大レスキュービークル。
キャブ部分はレスキューライザーの金型を流用、コンテナ部分は前述の「勇者特急マイトガイン」のマイトカイザー/ドリル特急のコンテナをリカラーして使われている。

特捜ロボ ジャンパーソン:ジャンバルカン
物語前半においてジャンパーソンの最強武器として活躍した片手持ちのガトリングガン。
ジャンデジックとの2丁銃スタイルも印象的なこの武器であるが、実は3つ前のメタルヒーロー「特警ウインスペクター」に登場したギガストリーマーの流用であり、「JPストリーマー」という開き直った別名も付けられている。
色がジャンパーソンと同じ紫を基調としたものに代わり、照準器が取り付けられた以外はほぼギガストリーマーまんまであり、玩具にはギガストリーマーのマニピュレーターユニットまでそのまま付属している。
なお、マックスキャリバーと合体させることはできない。

このためギガストリーマーは「『ウインスペクター』ファイヤー仕様」、部隊エンブレムを変更した「『特救指令ソルブレイン』ソルブレイバー仕様*29」、「ジャンバルカン」と同じ金型で3回販売された。

テツワン探偵ロボタックトラボルト、タッカード
番組後半で登場した2体のワンダータイプロボットであり、トラ型のトラボルトは主人公ロボタックの、タカ型のタッカードはライバルキャラであるダークローのそれぞれリデコ。
タッカードは頭部と腕が新規設計され、スペシャルモードへの変形ギミックも若干異なるものになっているため、やや既視感はあるもののしっかりダークローと差別化されている。
一方トラボルトは頭部と肩の造形が若干変わり、専用武器のRKバーがギザギザ刃のイナズンバーに変更されたくらいで他はほぼロボタックの色違いだが、劇中でも「似ている」と言及され、後にこの2体が同じ設計図から開発された兄弟機と判明。彼らの因縁もこれに端を発するものであり、リデコであることにストーリー上の意義があるキャラとなった。

◆ビートルボーグ・フォース
ビーファイターシリーズの北米リメイク版『ビッグ・バッド・ビートルボーグ』は人気自体は非常に高かったものの、本家ビーファイターシリーズがカブトで終了し、流用映像のストックが尽きたことで放送打ち切りになってしまった経緯がある。
その後、『ビートルボーグ』が再放送された際に展開されたオリジナル玩具がこのビートルボーグ・フォースである。
玩具限定の展開ということで大半は既存品のリデコであり、代表的なものはシーズン2「ビートルボーグ・メタリクス』で登場したオリジナル強化形態「メガスペクトラ・ビートルボーグ」のアーマーをリカラーして初代ビーファイターに被せたものや、
先述の『ジャンパーソン』の「DXジャンパーソン」及び「DXビルゴルディ」をリカラーし、それぞれ頭部をブルービートとカブトに交換した「DX Bフォース・ブルースティンガー・ビートルボーグ」と「DX Bフォース・クロミウムゴールド・ビートルボーグ」等。

実物の画像が世に出た例はないがニンジャ名鑑によればトイの外見はバンディットのリペイントだとか、トイの外見はバンディットに爪が付いただけとか言われているニンジャがおり、
RPGツクールMVとのコラボ企画においてもともとのボンド&モーゼズのプロトタイプにおいては、雑魚ニンジャは全てバンディットの色違いキャラのように処理されていたことが明かされた。




追記・修正はリデコ製品の元金型を知っている方がお願いします。

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最終更新:2025年02月11日 14:42

*1 re-color、直訳すると「再色つけ」。成型色や塗装色を変更したもの

*2 re-paint、直訳すると「再塗装」。厳密には塗装色だけを変更したもの

*3 re-decorate、直訳すると「再装飾」

*4 さすがに日本未発売。それとアニメでは大幅にデザインが変更され名称も「スカイファイアー」になっている。

*5 タカトクトイス社はすでに倒産していた。

*6 実は当時の3大玩具会社の残り1つであるトミーも別の商品で関わっている。これらはタカラトミーへの合併後に国内販売が実現した。

*7 ただし、キングポセイドンからリペイントされる際、個別の手持ち武器はオミットされている。また、スクランブル合体時に大型銃となる合体ギミックもオミットされており、その煽りを受けてかシーコンズ6番目の兵士ロブクロウも除外されている。

*8 ビーストウォーズⅡにも黒いコピーライオコンボイが登場しているが、こちらは1話限りのゲストキャラであり、当時は玩具化されていない

*9 これ以前に「超神マスターフォース」に登場するグランドマキシマスが初のリペイント。フォートレスに該当するグランドはプリテンダーとしての役割を持っており、グランドを収納するプリザーブシェル/プリテンダースーツも付属している。

*10 サイドスワイプのように巡り巡ってこちらの世界でも善玉なキャラクターもいるにはいる

*11 流用元のトランスフォーマーシリーズの版権がタカラトミーだけでなく海外のハスブロ社も関わるなど複雑化しているため。

*12 一応、ボウガンを模したハウリングキャノンに矢をつがえるようにセットするので、デザイン上はそこまで極端に浮いてはいない

*13 後に本家バスオンでもエンジンオーG12で「バスオンカバー」という口のような部品が接続されている。

*14 フェニックスのボディ(戦闘機型)にカブトムシの頭とか、虎のボディ(ブルドーザー型)に象の頭とか……。

*15 劇中ではイエローであるトッキュウ3号がワイルドキャットレッシャーを、ピンクであるトッキュウ5号がパンダレッシャーを使用している

*16 作中設定的にはジュラン本人ではない

*17 前作『百獣戦隊ガオレンジャー』のパワーアニマルシリーズとジョイント規格が共通している。因みにこれは偶然ではなく、「『ガオレンジャー』が終わった後もパワーアニマルシリーズを楽しめるように」と意図的に同じ規格を採用した模様

*18 『海賊戦隊ゴーカイジャー』にも過去作のメカは登場するが、玩具としては完全新規設計であり、ギミックは全く異なる

*19 リアスカートのジョイントも廃されており、最強形態トラドラオニタイジン極への合体はそもそも不可能になっている

*20 ドンロボタロウにあたるブラックロボタロウは先述の可動増強版がベース

*21 設定上は「元々はハイパーレールガンも継続搭載する予定だったが、実現しなかった」とされている

*22 この回がジャグジャグは(ヘビクラ ショウタ隊長としてでなく)無幻魔神ジャグラスジャグラーとしての『Z』初登場。

*23 他にもサイカーチスを解析して作られたダブルソーダ、不採用機の設計図を奪って開発されたストームソーダー、そもそも機体そのものが帝国からの盗品のライガーゼロなどがあったりする。尤も帝国にもゴドスを丸パクリしたイグアンのような例があるのでおあいこだが

*24 この後に発売されたAZムラサメライガーでは修正されて設定通りの形状になったが、更に後発のAZライガーゼロフェニックスはギアボックスの仕様が変更された一方でストライクレーザークローはそのまま

*25 『ゾイドワイルド戦記』のバーニングライガーのみ完全新規造形

*26 元ネタのキットはHGの3番目に登場。1999年発売。しかし、こっちはこっちで一般機の頭部が丸々作れる上、武器も4種類付属と一長一短ではあるが。

*27 仮面ライダーファイズやカブト、タイバニのキットを出したシリーズ

*28 一応轟雷に対する轟雷改も該当しそうだが、これはFAガールから本家に逆輸入されたキットであるため微妙に事情が異なる

*29 作中でもファイヤーが使っていたものを譲渡することで、ブレイバーの手に渡っている。